変わりゆく季節と、変わらない想い
「女心と秋の空」の方を覚えたのが先だったけど、どうやら元々は“男心と秋の空”だったようで……
いずれにせよ、心変わりしやすい人の心情を秋の天気模様に例えてるんですよね。
今の気候をみてると“心変わりしやすい”というよりかは“冷めると一気に”みたいなイメージですけど。
“冷めると一気に”という意味では、次女も秋女なのかもしれません。
次女の心変わり
次女が、とある歌い手グループへの応援はそのままで、単推し(お気に入りの一人)をやめた。
そして別グループの“新しい単推し”を見つけて、今までの推しの人のグッズとの交換をはじめた。
潔い。サクサク決めてく。
“新しい推し”のグッズで痛バッグを作るらしい。
そんな次女を見ながら、「推しを推すとは?」と考えていた。
ファンアートという推し方
・グッズを買う
・ファンアートを書く
グッズは金銭面で限られている。
次女の“推し活”のメインは自作ファンアートのSNSでのアップ。
過去にはXで次女が描いたファンアートを投稿したポストが100いいね近く付いたり、
歌い手さんの配信で、次女のファンアートが取り上げられたりもしていた。
熱心なファン活動をしている、ファンの中でも発信活動をしている者として次女は機能していた。
次女の今の“新しい推し”も、自身のYouTubeショートで次女のファンアートを使っている。
そして、“新しい推し”のゲーム配信を見ての発言が取り上げられたりしていた。
それを喜んでいる次女を見て、《ファンを固めに来ているな》と観察している。
この“新しい推し”は、YouTuberとしての前歴がありながらも、新しく作られた歌い手グループのメンバーとして活動を再スタートさせた人物だ。
SNSでのファンの声を今、最も集めたい時期。
上手く、取り込んでいるな。
と、この“新しい推し”にガチ恋しかかっている次女を見て冷静に考えていた。
心変わりは裏切りなのか
最推しが変わった経緯は、次女の心変わりだけが原因ではない。
というのが私の分析。
以前の最推しが所属するグループは大都市をまわるツアーも成功させ、ファンと歌い手グループ、つまり発信活動者側との関係に変化が生じていた。
SNSでのファンアートの発信がメインの“子供”中心の拡散よりも、グッズやライブにお金を落としてくれる“大人”のファンを必要としていった。
おそらく、次女がこのグループのファン層の下の年齢だと推測している。
生々しい書き方だけど、私は発信活動者側を責めたい訳では無い。
なんにせよ、お金は必要。
グループとして次のライブを行うのも、新しい楽曲を制作するのも、金銭的余裕は必要なのだ。
心変わりは、ファンだけの行動ではない。
活動者側にも、同じように心変わりの瞬間は訪れる。
ターニングポイント
どの層のファンを重要視するか。その意識の変化は、グループライブ成功の後の単独ライブ決定だった。
グループグッズと、単独ライブグッズが両方でる。
単独ライブに行ける人、行けない人がハッキリする。
歌い手側で、その新たな基準で“今の自分に有益なファン”の選別が行われる。
その選別をしなければいけないターンに来たのだ。
次女には、それが今まで熱心に推してきたファンへの裏切りに見えたのだろう。
これは、心変わりなのか?
裏切りなのか?
誰が、誰に対しての?
人対人は、本当に難しい。
ファンと活動者、それぞれの声
次女が“新しい推し”に何を求めているのかは今の所分かっていないけど。
以前の最推しから降りた次女は、今はささやかながら箱推しというグループ全体を応援している立場として落ち着いている。
その箱推しは続いているグループに対して、ハッキリと求めていることがある。
「いい加減、“歌みた”を上げてほしい」
“歌みた”
歌ってみたの略で、ニコニコ動画でボーカロイドが流行りだしてから連綿と受け継がれている、いわゆるカバー曲歌唱の事だ。
グループライブも成功させ、自身らで作る楽曲にも自信がついて。
端からみていると、そんなグループに今、歌みたという選択肢はないのだろうと思う。
ファンとしての願いは
「個人配信も!グループ配信も!オリジナル曲も!歌ってみたも!」
活動者としての願いは
「グループとしての認知度と安定感を増すために、ライブと、オリジナル曲」
活動者より、ファンの声のほうが大多数。
どれを選んでも、どこかからは不満が出てしまう。
ファンの声を全部聞いていたら、潰れてしまう。
だからこそ、いくら距離が近い時があっても。
ファンと発信活動者は、お互いに離れられる覚悟を持っておかないといけない。
それは
心変わりへの備え?
裏切りへの耐性?
誰が、誰に対しての?
変わりゆく季節と、変わらない想い
人と人の関わりは、リアルでもバーチャルでも難しい。
だけど、その難しさを越えて表現したいものがある。届けたい想いがある。応援したい気持ちがある。
天高い空のように届かない理想でも、私はその空を持ち続けていたい。
そして、同じように描いたり書いたりしているあなたにも、その空を見失わないでほしい。
花邑灯火さん主催、灯火杯への応募作品です。
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