五本指ソックスは、ヒデキ、カンゲキー‼
ジムは、脳出血になる前からの習慣だった。
「体を動かすのが当たり前」だったあの頃。
でも病気をしてから復帰するまでに、5年かかった。
「もう戻れないんじゃないか」って何度も思った。
それでも医者のひとことに背中を押された。
「薬を飲んで、血圧を管理して、規則正しい生活をして、運動しなさい」
その言葉を信じて、少しずつ体を慣らして、やっとジムに戻れた。
相棒は五本指ソックス
水虫対策にもなるし、一本ずつ仕切られて運動しやすい。
そんな私の相棒が――五本指ソックス。
しかも!
松井秀喜さんも愛用していて、メジャー仲間からはこう言われたそうだ。
「ヒデキ最高!」
……もう間違いない。
五本指ソックスは「最高」だ。
小指だけ、家出中!?
でも私の場合はちょっと事情がある。
五本指ソックスは、5つの部屋みたいに分かれている。
なのに、小指が自分の部屋に入らない。
中指の部屋に勝手に居候しちゃうのだ。
結果、小指の部屋はいつも空室。
靴を脱ぐたびにジム仲間から突っ込まれる。
「小指、入ってないよ?」
まるでシェアハウスで、部屋を間違えた住人みたいだ。
種明かし
じつは私、高次脳機能障害があって、左側に注意がいきにくい。
だから小指の存在をスルーしがちなのだ。
そのせいで、気づかず小指をぶつけて爪を割ったり、歩き方が妙になったりすることもある。
でも今なら、それも笑い話にできる。
あの頃「戻れない」と思った自分が、こうして笑いながらジムに立っている。
だから叫ぶ
メジャー仲間は「ヒデキ最高!」と言った。
けれど、私にとってはそれ以上。
水虫対策にもなるし、運動もしやすい。
小指が入ってなくたって――
五本指ソックスは、最高をこえて、感激するレベルだ。
だから今日も叫ぶ。
ヒデキ、カンゲキー‼️
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