見出し画像

タクノミクス|マーケットは、暴れん坊すら冷静にする

4月の後半。市場は、久々に激しく揺れた。

きっかけは、またもトランプだった。

SNSでの強気な発言。利下げを迫る圧力。関税をめぐる強引な方針。
世界中がその“言葉”に反応し、株も為替も、金利までもが大きく動いた。

米国では一時、株安・ドル安・債券安の「トリプル安」。
マーケットの信認が揺らぎ、長期金利は4.2%台から4.5%台へ急騰。
日本でも日経平均は一日で1754円も下げた。

恐怖指数(VIX)は跳ね上がり、SNSでは「世界恐慌だ」「リーマン級だ」と煽る声が溢れた。

でも、13時間後。
トランプは発言を翻す。

「上乗せ関税は、90日間停止する」

ちゃぶ台を返すように、政策は一転した。



ここで注目したのは、“何がトランプを止めたか”という点だ。

それは、おそらく「金利」だった。

株価が落ちても、為替が動いても、耐えることはできる。
でも金利が跳ね上がると、アメリカ経済全体の根幹が揺らぐ。

どんなに強気な姿勢も、マーケットの反応を前にしては軌道修正を迫られる。
それが今回の急変ぶりから見えてきた冷静な背景だった。



その一方で、投資の世界ではもうひとつの動きも起きていた。

コモンズ投信やひふみ投信といったファンドが、キャッシュ比率を10%以上に上げたという。
要するに、今の相場を「一旦引いて見る」判断をしたということだ。

もちろん、その姿勢は間違っていない。
守りを固める判断が求められる局面はある。
けれど、僕自身は少し違う感覚を持っていた。

今の相場は、どちらかと言えば「感情に巻き込まれた先」で、
すでに大きな悲観は織り込まれつつある。

急いで動くことよりも、
ポートフォリオに“構造的な強さ”があるかを信じて、動かずに待つ方が、
結果的に強さを発揮する場面もある。



結局、マーケットはどこかで冷静だ。

暴れん坊がいたとしても、
金利は動くし、構造は効いてくる。

だから僕は、焦らずに見ることにしている。

熱狂ではなく、観察を。
反応ではなく、記録を。



2025.05.01

いいなと思ったら応援しよう!

この記事は noteマネー にピックアップされました

noteマネーのバナー