国家・市場・借金と「正しく距離を置く」|介入も不動産もぶった斬る【マダオの資産形成論】
数兆円。
国家が本気出して、外貨準備を切り崩して、協調介入までやった。
結果、わずか2週間で全戻し。
その横で、ワイのポートフォリオは静かに過去最高値を更新しとった。
笑い事やない。これ、めちゃくちゃ大事なことを教えてくれとる。
■ 【結論】国家は万能でも無力でもない。ただ「巨大すぎる相手」なだけや
まず結論から言う。
国家は市場に勝てへん。
でも国家を舐めたら痛い目に遭う。
この矛盾するふたつを、同時に腹に入れとくことが肝心や。
なぜなら、国家というのは
「制度は貸してくれるが、命運までは保証してくれへん」
存在やからや。
つかず、離れず。
これが唯一の正解や。
今日は、ワイが30年、
国税・地方税の現場で滞納者と差押えの修羅場を見てきた人間として。
そして自分の金でグローバル分散投資を続けてきた個人投資家として。
国家・市場・借金・不動産という
「逃げられへん相手」
との付き合い方を書く。
■ 理由①:国家の介入は「一発芸」、市場は「毎日の実需」やからや
まず数字で見てみ。
世界の外国為替市場、1日の取引高は1,000兆円を超える。
対する国家の介入資金は、多くても十数兆円規模。
比べたら「焼け石に水」どころやない。
「風呂桶の水で山火事消そうとしてる」レベルや。
しかも日本には、
貿易赤字、デジタル赤字(海外IT企業への支払い)、
新NISAを通じた毎月の個人マネー流出という、
365日止まらん「円売りの濁流」がある。
介入は一発のイベント。
実需は毎日続く川の流れ。
一発芸が川の流れに勝てるわけない。
投機筋も当然それを見透かしとる。
「協調介入という大技を出した以上、
しばらく同規模の追加はできんやろ」
そう読まれた瞬間、押し目買いが殺到して即全戻し。
これが今回の顛末や。
■ 理由②:それでも国家は「本気を出したら」個人を丸裸にできる
ここで「じゃあ国家なんて怖くない」と思ったら、
それは半分正解で半分アホや。
平時の国家は、たしかに市場に勝てへん。
せやけど「有事の国家」は話が別。
歴史を見てみ。
1946年、日本は預金封鎖と新円切替を断行した。
同時に施行された財産税法では、
資産1500万円超(当時)の富裕層に、
最高税率90%の税金がかかった。
10割やない。9割。
国が「ほぼ全部もらうで」と言うたに等しい。
2013年、ユーロ圏の一員でありEU加盟国でもあるキプロスでも起きた。
財政破綻を避けるため、
銀行預金に一時的な課税を実施。
当初案は10万ユーロ未満の預金にも課税する内容やったが、
国民の猛反発で撤回。
最終的に10万ユーロ超の大口預金者に重い負担が集中する形で決着した。
「先進国の、しかも民主主義国の預金が、ある朝突然カットされる」
これが、たった10年ちょっと前に、
現実に起きとる。
しかも令和のいま、
CRS(共通報告基準)やマイナンバーの整備で、
国家の資産捕捉力は昭和の比やない。
タンス預金や金の延べ棒でこっそり逃げる、
みたいな牧歌的な話やなくなっとる。
国家は普段は牙を隠しとるだけ。
「平時にそんなことしたら資本が逃げて国益を損ねる」
という損得勘定が働いとるだけや。
その計算が崩れる有事には、躊躇なく牙を剥く。
それが国家というもんの正体や。
■ 理由③:だからこそ「隕石」と「大雨」を分けて考えなアカン
「そんな怖い話ならタンス預金一択やろ」
そう思った人、ちょっと待ってくれ。
それは
「隕石が降ってくるかもしれんから外出せえへん」
と言うとるのと同じや。
発生確率とインパクトを、ちゃんと分けて考えなアカン。
国家崩壊・預金封鎖レベルの強権発動。
これは「隕石」や。
起きたらシャレにならんが、発生確率は極めて低い。
ここに人生のリソースを全振りするのは本末転倒や。
インフレ、円安、社会保険料の上昇。
これは「大雨」や。
発生確率はほぼ100%。
今この瞬間も進行中や。
隕石を恐れて家に引きこもるより、
大雨に備えて傘を持つ方が百倍現実的や。
その「傘」が、オルカンなどのグローバル分散投資というわけや。
国家の制度(NISAやiDeCo)は賢く使い倒す。
せやけど資産の全部を
「国内・自国通貨・単一口座」
に集めることはせえへん。
依存もせん、対立もせん。
「つかず離れず」の距離感を保つ。
これが、隕石に怯えず、大雨には濡れへん、唯一の生き方や。
■ 理由④:市場とは「変えられるもの」だけに集中して付き合え
国家の次は、市場そのものとの距離感の話や。
ここで一番大事な指針をひとつだけ紹介する。
「ニーバーの祈り」や。
「変えられるものを変える勇気を。
変えられないものを受け入れる冷静さを。
そして両者を見分ける知恵を」
これ、キリスト教の祈りの言葉やけど、
そのまま資産形成の教科書に載せてええレベルの真理や。
変えられるもの。それは、入金額、リスク許容度、
アセットの配分、無レバレッジを守ること。
変えられへんもの。それは、明日の為替、
他国の金利政策、世界同時株安。
このふたつを混同すると、人は勝手に消耗する。
変えられんことに一喜一憂して、変えられることを疎かにする。
これが一番の負けパターンや。
国家の一時的な介入も、
コントロール不能な「ノイズ」のひとつに過ぎん。
長期の実需という濁流に逆らうノイズは、
長期投資家にとってはただの押し目や。
市場に勝とうとするな。
オルカンという傘だけ差して、ただ波に浮いとけばええ。
見分ける知恵を持て。
それだけで、投資のメンタルは驚くほど安定する。
■ 理由⑤:レバレッジは「時間という最強の味方」を自分から捨てる自殺行為や
国家の話は分かった。
次は自分自身のリスクとの距離感や。
過剰なレバレッジ。
これ、はっきり言うわ。自殺行為や。
現物投資、無レバレッジなら、
暴落が来ても「持ち続ける」という選択肢が残る。
10年後に上がってりゃ勝ちや。
時間を味方につけられる。
せやけどレバレッジをかけた瞬間、その権利は消える。
追証、強制ロスカット。
「一番安いところで、自分の意思と無関係に叩き売られる」
これが、レバレッジという仕組みの正体や。
しかもメンタルは、身の丈を超えたリスクに耐えられへんようにできとる。
夜も眠れず、最悪のタイミングで恐怖に負けて投げ売りする。
どれだけ相場観が優れとっても、
精神が崩壊したら判断は狂う。
資産運用の本質は「一発当てる」ことやない。
「生き残り続ける」ことや。
死に筋を徹底的に潰す。これが最優先事項や。
■ 理由⑥:不動産投資は「投資」やない。「難易度HARDの事業」や
最後にもうひとつ、辛口を承知で言わせてもらう。
不動産投資、ワイは基本的に否定的や。
理由は主に3つ。
ひとつ、強制的な巨額レバレッジ。
数千万から億単位のローンを組む時点で、
身の丈を超えたリスクを長期間背負う構造になっとる。
ふたつ、流動性の低さ。
株や投資信託なら、ボタンひとつで即座に撤退できる。
不動産は、売ろうと思ってから現金化まで数ヶ月から数年かかる。
逃げたい時に逃げられへん資産は、
環境が変わった時に致命傷になる。
みっつ、手離れの悪さ。
修繕対応、入居者トラブル、管理会社との交渉。
これはもう「投資」やなくて「不動産賃貸業という事業」や。
事業に情熱を持てる、才能のある一部の人間には、
素晴らしい選択肢やと思う。
せやけど
「誰でも手軽にできる再現性のある資産形成」
として万人に勧めるのは、あまりに乱暴や。
営業トークに乗せられて、
身の丈に合わん借金を背負わされる。
わざわざ難易度HARDのゲームに、
丸腰で突っ込むようなもんや。
■ まとめ:身の丈に合った舟で、悠々と波を行け
国家とは、つかず離れずの距離感で付き合う。
制度は使い倒すが、依存も対立もせん。
コントロールできることに集中し、
できんことは腹をくくって諦める。
過剰なレバレッジと難易度の高すぎる事業には手を出さん。
自分の身の丈に合った「現物・分散」の舟に乗る。
これだけや。
隕石に怯えず、大雨には濡れず、
無用なプライドと一獲千金の欲を捨てる。
地味で、堅実で、退屈な舟に乗り続けた者だけが。
結局、資産最高値更新という果実を、悠々と受け取ることになる。
国家に頼らず、国家を敵にもせず。
自分の意思で選んだ距離感だけが、自分の尊厳を守ってくれる。
それがワイの、30年の徴税現場と、その後の投資人生から得た結論や。
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【参考・出典】 ・財産税法(昭和21年法律第52号)/国税庁 税務大学校資料 ・キプロス・ショック(2013年)関連報道・大和総研レポート
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