靴教室に通っていた頃の話②
革靴作りは、思っていた以上に力仕事だった
前回は、木型の調整や型紙作りなど、革を裁断するまでの長い道のりを書きました。
今回は、いよいよ革を使う工程です。
長い準備が終わり、型紙を革の上に並べると、「やっとここまで来た」という気持ちになります。
でも、ここからが本当の靴作りの始まりでした。
まずは革に型紙を写し、裁断していきます。
一度切ってしまえば元には戻せないので、緊張しながらナイフを動かしたのを覚えています。
革は天然素材なので、傷やシワのある部分を避けながら、どこにどの部品を配置するかも考えなければなりません。
裁断が終わると、それぞれの部品を漉いたり、接着したりしながら少しずつ形を作っていきます。


私はレザークラフトをやりたくて靴教室へ入りました。
でも実際に靴作りを始めてみると、小物作りとはあまり共通点がないように感じました。
同じ革を使っていても、靴は「足を包む立体」を作るもの。
小物とは考え方も作り方もまったく違いました。
そして驚いたのが、想像以上に力が必要なことです。
革を引っ張る。
押さえる。
形を整える。
細かな作業も多いのですが、それ以上に腕や指の力を使います。
教室から帰る頃には、手や腕が疲れていることもよくありました。
それでも、平らだった革が少しずつ立体になっていく様子を見るのは楽しく、「ちゃんと靴になりそうだ」と感じられるようになってきます。
長い準備期間を経て、ようやく靴作りの面白さを実感し始めた頃でした。
そして、このあと私が一番感動した工程が待っています。
平らな革が、本当に「靴」へと変わる瞬間です。
その話は次回書こうと思います。
