AI活用は「学ぶ」より「使う」|3ヶ月で500件応募して分かったこと
前回の記事で、私は「会社が解散してやむなくフリーランスになり、
その後仕事が減って、自分で営業を始め、AIを相棒に立て直している」
という事を書きました。
今回はその立て直しについて、もう一歩踏み込みます。
AIをどう使うようになったのか。
実際にどれだけの数を、どんな気持ちで打ってきたのか。
この辺りを書いていきます。
「学び続ける人」で止まってしまう理由
まず、少し耳の痛い話から。
AIが仕事に使えるらしい、と聞いて、多くの人がまず何をするか。
情報を集めます。
どのツールがいいのか。
最新のAIは何が違うのか。
プロンプトのコツは。
おすすめの使い方は。
こうやって、いつまでも「学ぶ」フェーズから抜け出せなくなる。
これ、実は私も通った道です。
仕事が順調だった頃の私にとって、AIは「便利な質問相手」でした。
分からないことを聞けば答えてくれる。
その程度で、仕事の戦力にはできていませんでした。
情報だけは知っている。
でも、稼ぎには一円もつながっていない。
そういう状態です。
しかも今のAIは、多機能すぎます。
一つのツールでも、できることが山ほどある。
「これも使いこなさなきゃ」「あの機能も覚えなきゃ」と思っているうちに、圧倒されて、結局何も始められない。
学ぶことが多すぎて、動けなくなるんです。
なぜこうなるかというと、答えははっきりしています。
「使う場面」がないからです。
学んだ知識は、使う場面がなければ、ただの知識のまま消えていきます。
私が「使う人」に変われた瞬間
では、自分はどこで変わったか。
自分で営業を始めて、一人で仕事を回すようになってからです。
提案書を書いて、商談をして、サイトを作って、原稿も書いて……とにかくやることが一気に増えた。
全部を自分の手だけでやっていたら、とても回らない。
そのとき初めて、「これ、AIに任せられるんじゃないか」という場面が、目の前に次々と現れたんです。
追い込まれて、ようやくAIの実力に手が届いた。
これが正直な実感です。
「AIを学んでから、仕事に使う」のではなく、
「仕事で困ってから、AIに助けを求めた」。
この順番になった瞬間に、AIは急に戦力になりました。
最初にやるべきたった1つのことは、「AIをもっと学ぶこと」ではないなと。自分が今、何にいちばん困っているかを1つ決めることです。
私の場合、最初の困りごとは「提案を送っても返信が来ない」でした。
だから、まずそこにAIを使った。
困りごとを1つずつAIで潰していく。
この繰り返しで、気づけば「使う人」になっていました。
前にも書きましたが、私はAIのほんの一部の機能しか使っていません。
それでも仕事は回っています。
全部を覚える必要はないんです。
困りごと1つに、使い方1つ。
まずはそれだけでいい。
ちなみに、地味だけど効くコツを一つ。
私はAIへの質問を、キーボードでは打っていません。
ほとんど、音声入力です。
自宅ではパソコンに話しかけ、散歩しているときはスマホに話す。
話し言葉なら、キーボードだと面倒で省いてしまう細かい事情も、スラスラ伝えられます。
AIは、渡す情報が多いほど、いい答えを返してくれます。
もし、長い文章をキーボードで打つのが億劫なら、
これだけで一気に楽になります、というか戻れなくなります。
家族には、最近部屋でぶつぶつ一人ごとを言うのが多くなったけど、
AIに音声入力してるから、と伝えてます。
実は、副業には何度も挫折してきた
ここで、正直に伝えたいことがあります。
「自分で稼ぐ柱を増やそう」という試み自体は、
これが初めてではありません。
会社に勤めていた頃から、本業一本では将来が不安で、何か副業で収入の柱を作れないかと、ずっと思っていました。
それで、独立や自分のビジネスを教えてくれるオンライン講座を、
いくつも受けました。
半年コースのようなものに、それなりのお金もかけました。
でも、結局どれも形になりませんでした。
理由は単純です。
自分の商品を作るには、カリキュラムを組んだり、人を集めるための資料を作ったり、細々とした準備がたくさん要ります。
本業が忙しい中で、その準備に割く時間が、どうしても取れませんでした。
片手間では、とても無理でした。
もっと手間のかからないやり方はないかと、
いくつか調べたこともあります。
でも結局、隙間時間だけでは、まとまった作業に踏み込めない。
お金だけ使って、行動できないまま終わる。
これを、何度も繰り返してきました。
そんな自分が、なぜ今回は動けているのか。
理由は2つあります。
ひとつは、仕事が減って、皮肉にも時間ができたこと。
今の仕事の延長線にあるWeb制作なら、ゼロから何かを立ち上げるのとは
違い現実的に手が届く。
もうひとつが、AIの存在です。
準備にかかる作業そのものを、AIが肩代わりしてくれるようになったからです。

3ヶ月で500件、応募してみた
自分で営業を始めてから、まず何をしたか。
とにかく数を打ちました。
ある時期、クラウドソーシングに登録して
3ヶ月で500件以上、提案を応募してみました。
とにかく最初は無理にでも応募数を増やすこと、
と聞いてたので応募しまくった。
ろくに営業したこともないなか、不安もありつつ行動してみる。
5〜10万円規模の案件に1日で50件、2日目には100件を超える応募が
集まる。Web制作の案件って応募が殺到するのです。
最近はこれは珍しいことではありません。
この競争環境では、数を打たなければ、そもそも母数として勝負になりません。20件、30件応募して「返信が来ない」と嘆くのは、正直、早すぎます。
まずは100件。
100件送って初めて「自分は何件に1件返信が来るのか」という、
自分のデータが見えてきます。
応募数が多いから無理ってことはなくて
実際、161人が応募した案件で、自分が受注したこともあります。
数百件出すと、見えてくるものがある
数をこなしていくと、案件ごとの傾向も見えてきます。
これは、20件や30件では絶対に見えない感覚です。
実際にあったことを話すと、
応募した翌日、まだ募集が始まって間もないのに、
「ぜひ打ち合わせをしたいので、面談の日程を選んでください」と、
丁寧な返信が来たことがありました。
「早くも面談だ!」と喜んで日程を返したのですが、
その後、連絡がぱったり途絶えました。
後で分かったのですが、これは「保険」だったんです。
良さそうな応募者を早めに何人か押さえておいて、本命が決まったら、
そちらに流れる。
私は、その候補の一人でした。
同じことが、二度ありました。
こういうケースは、初めて案件を募集したような、
慣れていない発注者に多い印象かなと。
こんな経験を何度か重ねると、
「この募集文の書き方は、こういうタイプの発注者かもしれないな」
という、経験値というか見分けが
なんとなく感じられるようになってきます。
返信が来ても、面談が決まっても、確定するまでは期待しすぎないこと。
淡々と、次の応募も並行して続けること。
これが、心を守るコツかなと。
最初は何時間もかかっていた
「数を打つ」と簡単に書きましたが、
とはいえ、自分も最初からサクサク応募できたわけではありません。
始めた頃は、案件の内容をじっくり読み込んで、「どんな会社なんだろう」とじっくり調べてから応募していました。
1件応募に何時間もかかり、10件応募するだけで1日かかったことも。
しかも、時間をかけて丁寧に書いた提案ほど、落ちたときの凹み方も大きい。
これでは続かないと気づいて、意識して、感情を入れず、短い時間で
応募する習慣に切り替えていきました。
最初のうちは、絞り込みすぎず、考えすぎず、とにかく数を出す。
効率は、数をこなした後についてきます。
だから、最初は半分修行だと思って、続けてみてください。

現実は、けっこう厳しい
「AIを使えば副業で簡単に稼げる」みたいな話を、最近よく見かけますが
でも、実感は少し違うなと。
収入の穴を埋めよう、もう一本柱を作ろうとすると、
現実はけっこう厳しい。
すぐには結果が出ないし、落ち続ける時期もあります。
ただ、その営業行動を、AIはたしかに楽にしてくれます。
一人で全部抱えていたら途中で折れていた場面を、
何度も利用し役立ってます。
もちろん提案でAI活用をしなくても応募はできるわけで、
こういう使い方もできるのかと。
しっかり目を通してチェックするので、自分の言いたいことを
言語化してくれるサポート的な役割です。
次にやること
クラウドワークスでの応募や提案数って、正直数だとは
思いたくありませんが、ある意味DM的な営業活動です。
選ぶのは相手なので、あまり感情や思い込みを入れると行動が
重くなります。
もし返信が来れば、そこは全力で対応する感じです。
次の記事では、「どこで戦うか」という話をします。
応募する案件のジャンルによって、ライバルの数がまったく違うんです。
誰でもジャンル欄を見れば確認できる、その事実と、私が見落としていた「提案文だけでは受からない」という現実について触れてみます。
