我が家には、物が消える呪いがある。(番外編研究ノート)
○月☓日
昔から、
ある呪いにかかっている。
それは、
使ったものを、
「ヒョイッ」
と、
その辺に置いてしまうこと。
そして数分後、
「あれ?筆箱どこいった?」
と探し始める。
もちろん、
自力では見つからない。
困った時は、
「ねぇ、知らない?」
と妻に聞く。
すると妻は、
「えー、また?」
と言いながら、
「さっき、
あっちの棚の上で見た気がする。」
と言う。
半信半疑で行ってみると、
ある。
「ありがとう、探偵さん」
と言うと、
「本当だよ
この探偵業、なかなか廃業できないね」
と返ってくる。
その数日後。
今度は、
「靴下どこいった?」
が始まる。
……
一応、
まだ30代なんだけどな…
そんなある日。
恐ろしいことが起きた。
どうやら、
この呪いは伝染するらしい。
次女が、
「昨日やった宿題がない!」
と探し始めた。
すると、
我が家の名探偵が、
「え?あっちの机の上になかった?」
と言う。
娘が走っていく。
「あったー!」
……
どこかで見た光景である。
そこで父は、
「終わったら、
すぐランドセルにしまった方がいいね」
と、
もっともらしく
アドバイスをした。
すると、
名探偵から、
「どの口が言っとるんじゃ」
という視線が飛んできた。
図星すぎる。
目が合わせられない。
もしかすると、
これは呪いではない。
親の姿を見て
育っただけなのかもしれない。
いや、
遺伝なのかもしれない。
どちらにしても、
一番最初に治すべきなのは、
父らしい。
たぶん。
以上、研究ノートより
