タヒチの星の下10話BL
タヒチの精霊によばれた
昨夜まで降っていた雨は、街の緑を一層まぶしくさせて短い夏の到来を
告げている。タオから贈られた左薬指に光る指輪は、微熱を帯びたようにボクの指に絡みついてこの指輪を見るたびにタオが横にいて護ってくれていると思うとニタニタが止まらない。
明日、出発する前に今日タオがここへ来る。予定のフライトは約12時間。日本からヨーロッパに渡航する時間とほぼ同じです。まだ太平洋を越える日付変更線越えよりいいと思いました。時差が大きなネックですが、ジットタイムもさほどなく快適に過ごせそうです。
タヒチは、ハワイ諸島とオーストラリアの真ん中ぐらいにあって、首都(パペーテ)のある島がタヒチ島、ボラボラ島、タハア島、モーレア島など、118の島々がある5つの諸島全てがタヒチ(国名:フランス領ポリネシア)と呼ばれています。それぞれの島が特別な魅力を持ち、まったく違う顔をして
いて大自然の創造したさまざまな表情をみることができ、雲にも届く緑濃く高い頂を持ち、何層もの色あいをみせるラグーンに囲まれたタヒチの島々では、珊瑚礁(白色)、山々(緑色)、夕日と花々(赤色)、ラグーンターコイズブルーなど、ゴーギャンが愛した発色のすべてが豊潤なパレットとなり、訪れる人々の心に刻み込まれるといわれます。
まさに最後の楽園といわれる美しい島々なのです。手つかずの壮大な自然が残り、仏領ポリネシアのうち、住民の75%がタヒチ島で生活しています。白人は、タヒチ語でポパアと呼ばれ人口の12%で、その98%がフランス人で

す。タオのフランス語が意識なく自然にでてくるのも分かる気がします。
緊張していた1か月間は、ウソみたいに消えてこの1か月間は、ひたすらタオと向き合い自分の気持ちをぶつけました。「細かく考えるな!」といつも言われますが、初体験の日のことは言えていません。もちろんそんな事が目的ではないということは分かっています。
心の準備はマーガレットに色々聞いていますので自然に任せいつもの通り
タオの気持ちに寄り添うつもりです。両親には、仲間とタヒチへゆくとだけ伝えていますが治安のことや生活習慣などを聞かれ、治安がとてもいいこと。人が優しいことなど伝え安心したようです。
タオとマーガレット、トム、ボーイフレンドのアニー、ジュディスに簡単な漢字を教えて「人」という字は、棒と棒が支え合って人は生きるだから「人」なんだというと奥深さに驚き「愛」もこの中には「心」という漢字が中に潜んでいると説明すると美しい漢字を理解したようでした。
「アイシテル」をお互い言い合い喜んでいました。
今日は外へは出かけずタオの好きなシーフードカレーを作りました。
本当はカーレーにレンコンという我が家特製としたかったのですが、レンコンが手に入らずレンコン無しの普通のルーです。玉ねぎ2個分を飴色になるまで炒め作ります。玉ねぎのいい匂いが充満していますが煮込んでできたものを熱々のまま氷で鍋ごと急激に冷やすのは、翌日に食べるカレーが美味しいと感じるアレと同じ効果があります。
16時、タオが着てシャワー直行です。ガソリンと油の臭いで過酷な仕事だったことが分かります。「これ今の内に洗っちゃうね」「あ。あ。ありがとう」声が聞こえ、代りの着替えを出しました。真正面からタオの裸を見たことはないのですが、シャワールームのくもりガラス越でもドキドキして未だに直視できません。
浴衣を羽織り髪を拭きながら「さっぱりした」と出てきました。「誰もいないからこのままでいていいか?」と言われ「いいけど風邪ひかないでよ」と釘をさしてソーダを飲んでいる。
「準備できたのか?」「もうできてるよ」「大きなトランクになってるな・・」笑って言われました。「貴重品と壊れ物は機内持ち込みにしてるから。もう1つできる予定だよ」「オレなんて2,3日分しかもってかないぞ。たりなきゃ買えばいいと思ってるからな」
「何かと必要な物がボクにはあんだよ・・・」「まぁいいトランクはオレが持ってやるからな」「オレ昼飯足りなくて腹へってる。何か食べたい」「タオの好きな物作ってあるよ」「食べる?直ぐ準備するからまってて」「白ワインでも飲む?冷蔵庫にあるからテーブルに」「少し飲むかぁ」グラスとワインをテーブルに置いてくれた。ボクはサラダと熱々のカレーを皿によそお
いテーブルの上に置いた。「うまい!」カレーのルーが口の回りに付いたままキスをしてきた。うまそうに食べるタオを見るとカワイイ。まるで子供のようだ。ボクは、テーブルの下でタオの足に自分の足を乗せて時折、タオはボクの足をクスグルことを食べながらしてきた。ボクにエビを切って「あ~ん」して自分の口に運ぶ、ボクにくれない遊びが、またカワイイ。「あー食った食った。美味かった!ありがとうトニー」ワインを飲む。
「デザートあるよ。食べる?」「もう少ししたら食べる」「わかった」
「明日は9時ごろ迎えにくるから待ってろな。部屋にいろ。オレがトランク手伝うから下には行くなよ。「ありがとう」タオの指にも同じ指輪が光っていた。「夢みたい・・タヒチにタオと行けるだなんて」「そうか?そういう運命なんだよ」「タヒチには神聖な神マオヒ(創造の神々)っていうのがいて、

その神さまたちが、呼ばないと人は来れないっていう伝説があるんだ」
「お前は呼ばれたんだな!きっと」「そうなんだ」

「いろいろマオヒは言ってくるんだけど、ここにいろ!とかこれをしろ!とか注文するんだ。だからトニーにはして欲しいことがあるのかもな」「へぇ~なんだろうねタオのためならこの命、捧げてもいい」「バカヤロー!お前は日本でやることがあんだろ?そんなこというな」ソファーに移動してボク
の肩を抱くタオ「あと数時間だね。明日の今頃は飛行機の中だね」見るとタオはボクの膝の上で寝息を微かにたてて、寝ていた。
22時ぐらいまでそのまま膝に上に寝かせて、タオは準備のために帰っていっ


た。明日はいよいよタヒチに旅立つ
