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たっつんの日の思い出(毒親から解放された日)


高校3年のときの彼氏の話です。
「たっつん」と呼んでいました。(タツヤだから。)
夏休みに急遽たっつんの家に泊まりに行くことになりました。
当時、私はホクロが多いのが悩みでデート中はコンシーラーで隠しておりました。(バレていたとは思いますが。)
しかしお泊まりになれば当然すっぴんを見せる訳です。

「とるしかない‥!」と思い、貯めていたお年玉を握りしめホクロ取りに病院に。(未成年なので母親付き添いで)
当時は今のように美容外科がどこにでもあるわけでもなく、皮膚科のオラついた医者に「病気でもねぇのによー」とか愚痴愚痴言われながら取ってもらったのです。

ホクロを取ってもらった日、寝ていると猛烈に痒くなり「いや、でも掻いたらダメ掻いたらダメ‥」と思いながらも寝ている時に無意識に掻いていたのでしょう。
頬、額、眉の下のホクロを取ってもらい、そこを掻きむしり、おまけにもともと蚊に刺されやすくその日は化粧水も塗らずに寝たせいか蚊が私の顔にトドメをさしていきました。今までは手や足は刺されても顔は刺されなかったのに。朝起きたら私の顔はまるでお岩さんのようになっていました。
ぎゃーっ‼️ひどすぎる‼️顔が‼️
当時おぼこかった私ですが、お泊まりが何を意味するかくらいはわかります。

こんなヤバい顔でお泊まりしてたっつんのたっつんがたっつんしなかったらどうしよう‥。


土曜日だし病院はやってないし‥もっと余裕もってすれば良かったよ‥。
次の日、行けなくなったと言うしかないと思いたっつんに電話しました。
「えっ⁉️なんで。あんなに楽しみにしてたじゃん。」
私は咄嗟に上手い嘘がつけるタイプではありません。しどろもどろになりながら、
「あの‥せっかくの‥初めてのお泊まりなんに‥たっつんのたっつんがたっつんしないかもしれない事態に陥りまして‥」

「いや、意味わからん。とにかくユリ子は様子が変だから会って話そう。ユリ子が変なのはいつもだけど。」

とりあえず眼帯をして行きましたが眼帯で隠せないくらいの酷い顔。おまけにうちの近くにあったドラッグストアには「品切れで‥」って言われ黒眼帯しかなかった。コスプレが盛んな今ならともかく当時は伊達政宗以外に需要あるのかよ。と思っていました。

「ユリ子どうしたん⁉️その顔」
私は洗いざらい自分の愚行を話しました。
ホクロがコンプレックスで今まではコンシーラーで隠していたこと。お泊まりですっぴんを見られるからホクロを取ったこと。痒くて掻きむしったらお岩さんみたいになったから、たっつんがたっつんしないんじゃないかと不安になったこと。
たっつんは優しく言いました。
「アホだなー‥ユリ子は。ユリ子がユリ子だから好きな訳で。顔がどうなっても別に関係ないよ。」

「でもこの顔一生治らんだらどうしよ。お嫁に行けないよ。」
「その時はオレがもらうよ。」
「たっつん‥」

イチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャ‥

たっつんのたっつんは無事たっつんしました。

私は父親が毒親なせいか、「条件」が付かないと人から好かれない、愛されないと思っていました。
いつも良い子でいて勉強してお手伝いもちゃんとしなければ家にいさせてもらえないと。ずっとそう思ってきました。そうでないと自分に価値はないと。
父親はしょっちゅう私たち家族に「誰のおかげで飯食えてると思ってんだ!タダ飯ぐらい共!クソが!」と怒鳴り散らしていたし、気に入らないことがあれば手を上げられていたからです。機嫌の悪い日は私や母の作った料理を片っ端から皿ごと叩き割ったりしました。

私はその頃は若くて可愛かった。(自分で可愛いとか言うな)だからたっつんは好きになってくれたんだと思っていました。
ユリ子はユリ子でいいよ、ユリ子だから好きなんだよと大事なことを教えてくれた、たっつんには本当に感謝しています。
子供だからなんの責任もないし背負うものもないから純粋な恋ができたと言われたらそうなのでしょう。
だけどあの日、たっつんは確実に私の心を救ってくれたし、父親みたいなクソばかりでなく素晴らしい男性も世の中にはいるということを教えてくれました。
たっつんとはお別れしてしまいましたが、素敵な奥様とよろしくやっています。
いつまでもたっつんが幸せでありますように願っています。


「夢をかなえるゾウ」で有名な水野敬也さんですが「スパルタ婚活塾」を読んだことはありますか?
恋愛テクがいろいろ書かれているのですが、最後の著者の体験談がめちゃくちゃ素敵なんです。
水野さんは自分の顔がむくんでいるのではないか?と常に気にする所謂「醜形恐怖症」でした。
誰かに冷たくされたら自分がこんな外見だから冷たくされるんだ‥といつも思っていたそうです。
19歳の時の彼女とレンタルビデオショップにいるときに、彼女が「あなたにそっくりな俳優が出ている映画があるの」と連れていかれ、彼女が手にしたのがレオナルド・ディカプリオの映画でした。
水野さんは冗談かと思い、「またまた〜、おだてても何も出ないよ」みたいなことを言いましたが彼女の顔は真剣そのもの。本気でそう思っているのです。その瞬間、泣き崩れたそうです。
外見のことで悩まない日は1日もなかった。
しかし彼女のこの1言で悩みは感動に変わった。
もともと外見に悩みのない人ならここまで感動することはなかったでしょう。

私が紹介するよりも水野さんの語りが数万倍感動するので、興味のある方はぜひ読んでみてください。(アメブロでも読めますよ。)
私、何回読んでも泣くし、なんならこれを書いている今もちょっと泣いてます。
水野さんの文章は単純にめちゃくちゃ笑えるので、「面白い文章を書きたい」という方にも参考になるかもしれません。(とにかく例えが秀逸)



最後まで読んで下さりありがとうございます。
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