短編小説|1話完結|Someday...Somebody...|平和への祈り
平和への祈り
祈ることに、どれだけの意味があるだろう。
そう思いながら、私は今日も平和を祈る。
いつも通りに商品が並ぶスーパーの棚、平穏な夜空に光る星、家族が笑って暮らせる今日、何事もなく訪れる明日——
そのどれもが当たり前でないことに気付く人が、世の中にどれほどいるだろう。
空腹でなく、命を脅かされることもなく、月曜日の仕事にちょっと憂鬱になりながら過ごせることが、本当はどれほど尊いことか、人はつい忘れる。
コンビニの店員の感じが悪かったとか、電車の中で足を踏まれたとか、夫の感じが悪いとか。
そうした愚痴が出てくること自体、本来は幸せなことなのだ。
ただ当たり前の日常を願いながら、それが叶わなかった人の犠牲の上に、私たちの今はある。私たちが今こうしている間も、誰かの掲げた正義のために、犠牲になる人がいる。
それらを自分とは関係ないと切り捨てられる人は、幸せなのかもしれない。誰かの苦しみや痛みに、心を痛めることもないのだろうから。脅かされるかもしれない明日を、心配することもないのだろうから。
そう思いながらも、私は祈る。
無念のままに死んでいった人たちを思いながら。
↓お題、ありがとうございました。
終戦の日でしたね。
下らない愚痴が言えることがどれだけ幸せなことなのか、私自身忘れがちです。
むしろこれは戒め。
大きな災害も、戦争も、ないことを願って。
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