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本当に欲しかったのは、近道ではなく積み重ねだった



~遠回りした日々が、私を育ててくれた~

(再起シリーズ)



私は51歳です。

早く結果を出したい。

ずっと、そう思って生きてきました。

気がつけば、私は「近道」ばかり探していたのです。

特に若い頃は、

早く成功したい。

早く認められたい。

できるだけ失敗したくない。

できるだけ遠回りをしたくない。

そんなことばかり考えていました。

手っ取り早く成功して、

豊かになって、

安心したい。

そう思っていたのです。

しかし振り返ると、

そのように考えていた頃ほど、

人生は思うようにはいきませんでした。



施設で育ったこと。

営業時代の挫折。

林業で何度も失敗したこと。

人生を振り返ると、

遠回りばかりだったように思います。

「どうして自分だけ、こんなに苦労するんだろう。」

そう思ったことも何度もありました。



今日、仲間と妻と一緒に京都・美山で無農薬の田んぼへ行きました。

13人で8反ある田んぼの草を踏みつける作業です。

朝7時から始めましたが、

終わったのは2反だけ。

みんな足がガクガクになり、

「今日はここまでにしよう。」

ということになりました。



以前の私なら、

「2反しかできなかった。」

そう考えていたと思います。

でも今日は違いました。

「13人で2反も進めることができた。」

そう思えたのです。

まだ6反残っています。

それでも、

確実に前へ進みました。

人生も、近道ではなく、一歩ずつ積み重ねるものなのだと感じました。



無農薬の田んぼでは、

除草剤を使いません。

だから一歩一歩、

自分の足で雑草を踏み込んでいきます。

その雑草は、

やがて土の中で分解され、

稲の栄養になるそうです。

さらに土の中に空気が入り、

稲は元気に育っていきます。

私はその話を聞いて、

人生も、一歩ずつ積み重ねるしかないのだと感じました。

苦しかった経験。

失敗したこと。

遠回りした日々。

その時は無駄だと思っていたことが、

あとになって自分を育てる栄養になっていたのです。



近道を選ぶことが悪いわけではありません。

でも、

時間をかけて積み重ねたものは、

簡単には崩れません。

無駄に思えた手間や時間。

失敗や遠回り。

その一つひとつが、

私という人間を少しずつ鍛え、

支えてくれていたのです。

今日の田んぼが、

それを改めて教えてくれました。



遠回りだと思っていた日々は、

無駄ではありませんでした。

失敗も、

挫折も、

回り道も。

それらすべてが、

今の私を育ててくれたのです。

本当に欲しかったのは、近道ではなく積み重ねだった。

小手先の成功を追い求めていた未熟な私に、

自然は、積み重ねることの尊さを静かに教えてくれました。

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