絶縁した父の墓参り
質問
父を最後まで許せません。亡くなって今さらお墓参りに行ってもよいのでしょうか。
家族を捨てた父が、今年病気で亡くなりました。
亡くなる前、「一目会いたい」という連絡きましたが、父をどうしても許すことができず、会いには行きませんでした。葬儀にも参列していません。
今になって、お墓参りだけでもしたいと思うようになりました。
けれど、「生前に来てほしかった。今さら来るな」と父に怒られるのではないかと思うと、お墓へ行くのが怖いのです。
仏さまになれば、生前の恨みはなくなり、人の気持ちも理解できるようになるのでしょうか。
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回答
御尊父さまのご逝去を、心よりお悔やみ申し上げます。
お父様が重篤なとき、「会いたくない」と思ったのもあなたです。
そして今、「一度お墓参りをしたい」と思っているのもあなたです。
「どちらが本当の私なのだろう」と思われるかもしれません。
けれど、どちらもあなたなのです。
生前は、どうしても許せない思いが勝ってしまった。
しかし、ご逝去された今、「やはり父だった」「一度手を合わせたい」と思うようになった。
それは決して矛盾ではなく、ごく自然な心の動きだと思います。
では、お父様はどう思われるのでしょうか。
それは誰にも断言はできません。
ただ、お父様が最後に「一目会いたい」と願われたことを思えば、娘さんがお墓に来てくださることを喜ばれるのではないでしょうか。
お母様とご一緒でも構いません。
どうぞ、「怒られるのではないか」という恐れからではなく、「ありがとう」「ごめんなさい」「どうか安らかに」という、ご自身の心を届けるために、お墓へ足を運んでみてください。
浄土真宗では、亡き人は阿弥陀さまのお慈悲に抱かれ、仏さまとなって私たちを見守ってくださるといただきます。
仏さまは、生前の恨みを抱え続け、私たちを責める存在ではありません。
だからこそ、安心して手を合わせてください。
墓前で流れる涙も、言葉にならない思いも、そのままで十分です。
その一歩が、亡きお父様のためであると同時に、あなたご自身の心を少しずつ癒やしていくことにもつながるように思います。
