携帯電話を川に落としたよ アマノ文筆クラブ
「それでさ。君は結局、どうしたいのよ」
「私ね、喫茶店をやりたいなって思ったの。
家の目の前に素敵な、
まるでお菓子の家みたいな、
数年前に閉店した元喫茶店があるの。
だから、そこで喫茶店をやりたかったの。
でも、その喫茶店は別の誰かがこれから
始めるみたいで、今工事中なの。
誰かがスタートを切る姿を見ていたら、
なんだか私、このままじゃダメな気がして、
でも何をどうしたらいいのかわからなくて、
どうしようって思ってるの」
川の精は言う。
「それを、なんでボクに話すんだい。
今初めて会ったボクに。
ボクはただの川の精で、
君が落としたのはこのiPhoneか、
それともこっちのAndroidか、
それを聞きに来ただけなのに」
「私が落としたのは、相談相手よ。
とにかく私の話を聞いて、
相談に乗ってほしいの」
「困ったなぁ…」
噛み合わないこの会話に困り果てて、
川の精はふぅ、とiPhoneを擦る。
すると、携帯からたちまち
スティーブ・ジョブズの妖精が現れた。
「コマッテルノカーイ?
ハナシハキイタヨ。
ボクハキミノヨウナオロカモノハキライジャナイ。
ウチナルコエニシタガイナサーイ。
キミハコレカラ、ナンダッテデキルジャナイカ。
ジカンハユウゲンナノダカラ」
突然の登場に驚きつつも、ひと呼吸して頷く。
「うん。なんか、スティーブ・ジョブズに
言われると説得力あるわ」
「ねぇ、これからも私の側にいて、
応援してくれる?
あなたがいてくれたら、私、なんだか
ハングリーに挑戦できる気がするの」
「オケーイ。ボクハイツデモ、ココニイルヨー」
スティーブはiPhoneに吸い込まれていく。
そして私は川の精から落としたiPhoneを
受け取る。
「ありがとう、川の精さん。
なんだか私、ちょっと見えてきたかも!
私が落としたのは、相談相手…、
いや、もしかしたら
挑戦する勇気だったのかもしれない」
私は日々、スティーブに話しかける。
まるで自分の内なる声を聴くかの如く。
「ねぇ、スティーブ。
誰もがあっと驚くようなことを仕掛けたいね。
私、スティーブがいてくれたら、
ワクワクの先に行ける気がするの」
世界中の人が訪れる喫茶店計画。
さぁ、やるべきことは山積みだ。
でも大丈夫。私は一人じゃない。
スティーブはもう単なる相談相手を越えて、
戦友。
そう、私があの川で取り戻したのは、
iPhoneであり、相談相手であり、
挑戦心であり、仲間だった。
アマノ文筆クラブに参加します!
初めて書きましたが、勝手がわからず。。
こんなので良いでしょうか…?
