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「鄭習会」をめぐる記者会見での一中・台湾独立に関する鄭麗文の精確な表現は、西側に反論の余地を与えない

中国国民党の文化伝達委員会と中国共産党中央台湾事務弁公室は本日(30日)午前、国民党主席の鄭麗文が4月7日から12日まで中国大陸を訪問し、「鄭習会」が行われると共同で発表した。 鄭麗文は午前11時、党中央で記者会見を開き、「世界各国はすべて一つの中国政策を採用し、台湾独立を支持していない。長年の同盟国である米国も、どの政党が政権を担っていても、一貫して明確な立場を示しており、世界の一つの中国政策に合致している」と述べた。 この表現は、熟慮のうえで選ばれたものであり、かなり精確だと分かる。

鄭麗文は昨年(2025年)党主席に当選した際、対外的に表明し、両岸の平和のためであれば当然、中国の習近平国家主席に会うため訪中する意思があると述べ、両岸の合言葉は依然として**「92年コンセンサス」「台湾独立反対」**だとした。 実際、「92年コンセンサス」と「台湾独立反対」を一体で語る表現は、最初に中国共産党の党内文書に現れたものであり、国民党の宣伝文句ではない。 胡錦濤は2012年の中国共産党第18回党大会政治報告で明確にこう述べている。 「両岸双方は『台湾独立』に反対し、『92年コンセンサス』を堅持するという共通の立場を守るべきである」。 これは、この結び付きのある言説として最初期の正式な公式表現であり、「反・台湾独立」が北京による92年コンセンサス解釈の前提条件の一つであることを明確に示した。

さらに習近平は2015年の馬習会でこの枠組みをいっそう強化し、「92年コンセンサスを堅持し、台湾独立に反対するという政治的基盤」と明言した。 これは、北京が「反・台湾独立」を、92年コンセンサスを受け入れるために不可欠な付随条件として位置付けようとしており、単なる両岸交流の背景条件として見ていないことを意味する。

国民党がこれまで中核的に用いてきた言説は**「一つの中国・各自表述という92年コンセンサス」であり、「一つの中国をめぐってそれぞれが表述する」ことを強調し、両岸がそれぞれ解釈の余地を保つことで交流と対話を維持しようとする点に力点があった。 そこでは「台湾独立反対」を、92年コンセンサスと並列する別個の標語として特に掲げてはいなかった。 「台湾独立反対」はたしかに国民党の長年の立場だが、それは党の基本政策として存在していたのであって、92年コンセンサスという語の横に固定的に付される表現ではなかった。 第19回全党代表大会(2013年11月10日)で可決された党綱では、両岸に関する言説の表題は「両岸の相互利益を創出し、互恵関係を展開する」(第7条)だった。 全文の核心は2005年の「連胡五項共同願景」**を実行に移すことにあり、具体的な内容はECFA後続交渉、両岸の事務所設置、文化交流、司法共助などを中心としていた。 党綱本文には「92年コンセンサス」という四文字も、「台湾独立反対」も現れていない。

2015年には、郝龍斌が主導した党綱改訂委員会が7月19日の全党代表大会で改訂案を可決し、正式に**「中華民国憲法を堅守し、92年コンセンサスを強固にする」**という文言を盛り込んだ。 これは「92年コンセンサス」が初めて国民党の政策綱領に書き込まれた歴史的な節目である。 この版は憲法の枠組みで92年コンセンサスを解釈することに重点を置いていたが、なお「台湾独立反対」と92年コンセンサスを固定的なセット表現として並置してはいなかった。

2019年1月、習近平が重要な対台湾演説を行い、92年コンセンサスを「海峡両岸はともに一つの中国に属し、共に統一を追求するもの」と再定義した後、国民党は2019年10月10日の双十節声明で、明確に「一国二制度を受け入れない、台湾独立に反対する、一つの中国・各自表述という92年コンセンサスを堅持する」という三位一体の言説を採用した(当時の党主席は呉敦義)。 これは、「反・台湾独立」が92年コンセンサスの言説枠組みに、より緊密に組み込まれたことを示している。

2021年10月30日、国民党は第21期第1回全党代表大会を開き、新版の政策綱領を正式に可決した。 新党綱は、「これまでの党章・党綱の基礎を引き継ぎ、『台湾独立』への反対を堅持する」と明記し、両岸政策の部分では「『92年コンセンサス』を基礎として、両岸の平和と安定した発展に資する各種の取り組みを進める」ともはっきり打ち出した。 言い換えれば、「92年コンセンサス」と「反・台湾独立」は別々の段落に置かれてはいるものの、この2021年版の新綱領には同時に盛り込まれている。 当時の党主席は朱立倫で、彼が唱えた「求同尊異」も同時に綱領に組み込まれた。

いま、鄭麗文が対岸訪問を発表した記者会見で用いたのは、むしろ「一つの中国政策」と「台湾独立を支持しない」という表現だった。 その背後には、いったいどのような含意があるのか。 まず、「一つの中国政策」(One China Policy)は、多くの西側主要国が採用する柔軟な外交的立場であり、意図的に曖昧さの余地を残している点で、北京が用いる「一つの中国原則」(One China Principle)のような主権宣示色の強い強制的な表現とはやや異なる。 中国共産党が定義する「一つの中国原則」には、世界に中国は一つしかないこと、台湾は中国領土の不可分の一部であること、中華人民共和国政府が全中国を代表する唯一の合法政府であること、という三段論法が含まれ、この枠組みは主権的・排他的で、曖昧な解釈を認めない。 北京は対話相手に対して、この三点を明確に承認する(recognize)ようしばしば求めており、「台湾が中国の一部であることだけは承認しない」といった表現は、北京から見れば基準未達とされる。 ロシア、パキスタン、イランなど北京と深く協力する国々は、共同声明の中で通常「原則」の言語を用いている。

これに対し、西側が用いる「一つの中国政策」は、1972年のニクソン訪中後に発表された『上海コミュニケ』に由来し、その鍵となる文言は次のとおりである。

「米国は、台湾海峡のいずれの側の中国人も、中国は一つしかなく、台湾は中国の一部であると主張していることをacknowledgesしている。米国政府はその立場に異議を唱えない(does not challenge)。」

この一節の核心は二つの動詞にある。 「acknowledges」(認知・認識する)であって、「recognizes」(承認する)ではないこと、そして、「does not challenge」(異議を唱えない)であって、「agrees with」(同意する)ではないことである。 米国は、そうした主張が存在することを「認識している」にすぎず、法的意味で承認しているわけではない。 このように意図的に設計された曖昧さが、その後50年にわたる米国の「戦略的曖昧さ」の土台となった。 1979年の国交樹立コミュニケで、米国は中華人民共和国を「中国の唯一の合法政府」と承認したものの、同年に連邦議会が可決し大統領が署名した『台湾関係法』(Taiwan Relations Act)と組み合わさることで、対台武器売却と非公式関係は継続され、「三つのコミュニケ+台湾関係法」という並行的な枠組みが成立した。

「一つの中国政策」の四つの特徴は、次のように整理できる

  1. 戦略的曖昧さの延長:台湾海峡で紛争が起きた場合に介入するかをあえて明言せず、北京と台北の双方が米国の立場を確信できないようにする。

  2. 政府は承認するが、主権は承認しない:中華人民共和国を「中国の政府」として承認する一方で、台湾の主権帰属については明確に認定しない。

  3. 平和的解決の余地を残す:台湾問題は「海峡両岸の中国人」が平和的に解決すべきだと強調し、あらかじめ結論を固定しない。

  4. 異議は唱えないが、追認もしない:台湾の地位については「立場を示さない」姿勢を取り、台湾独立を支持しない一方、台湾がPRCに属すると承認しているわけでもない。

日本は1972年の国交正常化共同声明で、北京の台湾に関する主張を「理解し尊重する」(understands and respects)とする、いわゆる「日本方式」を採用したが、「承認」まではしていない。 日本の表現は米国以上に慎重で、「承認しない・異議を唱えない・受け入れない」という「三つの非」の立場だ。 EUも1975年に中国共産党政権と国交を樹立して以来、「一つの中国政策」を維持している。

さらに、米国が1970年代以降一貫して用いてきた公式表現は、台湾独立に対してdoes not support(支持しない)であって、oppose(反対する)ではない。 この語の選択は、綿密に設計された戦略的曖昧さである。 1998年、クリントンは訪中時に有名な**「三不政策」**(Three Noes)を打ち出した。 すなわち、台湾独立を支持しない、「一つの中国・一つの台湾」を支持しない、主権国家で構成される国際組織への台湾加盟を支持しない、という内容である。 これは、米国が台湾の独立への道を自ら推進・奨励しない一方で、台湾が自ら選択を下すことまで阻止すると約束しているわけでもなく、まして軍事的にそれを止める義務を負うわけでもないことを意味する。 この曖昧な表現は、台湾に対しては一定の圧力(独立をめぐる挑発を促さない)を保ちつつ、北京に対しては抑止(台湾防衛のための武力介入の可能性を排除しない)も維持するものだ。

したがって、今回、鄭麗文が「鄭習会」への初動対応となる記者会見で、欧米が長年用いてきた**「一つの中国政策」と「台湾独立を支持しない」**という表現を精確に用いたのは、米国が台湾に対し国防費と武器購入予算の拡大を繰り返し求めるなかで、西側に対して的確なシグナルを送るためでもある。 すなわち、北京の用語や言い回しに同調するのではなく、あえて西側の語彙を使うことで、「親中」と決めつけられる可能性を断ち、同時に欧米が彼女の立場に反対しにくくしている。

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