見出し画像

FC東京が神戸戦で狙うのは、アンカーの脇です

この記事で分かること

  • 神戸は中盤の底に1枚しか置かない形だということ

  • 3バックが2回続いたあと、初めての4バックだということ

  • 長倉幹樹が降りる動きが、そのまま狙いどころに重なること


空きそうなのは、アンカーの脇です。

理由は単純で、神戸が中盤の底に1枚しか置かない形だからです。


3バックが2回続きました

FC東京がこの2週間で戦った相手を並べます。

  • 8月1日 ボルシア ドルトムント … 3-4-2-1

  • 8月8日 FC町田ゼルビア … 3-4-2-1

まったく同じ形が2回続きました。 どちらの試合でも論点は共通していて、ウイングバックの背後をどう取るかでした。3バックの両脇にウイングバックが上下動する形なので、その選手が前に出た背後が狙いどころになります。

8月15日の神戸は、ここが違います。

神戸は4-1-4-1でした

第1節のアビスパ福岡戦、神戸の布陣は4-1-4-1と表記されました。

4バックの前に、中盤の底を1枚。 その前に4枚を横に並べ、最前線に大迫勇也。第1節の並びから読むと、底の1枚は井手口陽介です。

補足:アンカーとは。
中盤の底に1枚だけ置く選手のことです。最終ラインの前でパスコースを塞ぐ「フィルター」の役割を持ちます。
2枚のボランチと違い、左右に同時には動けません。

ここで留保をひとつ。 神戸のこの形は、まだ1試合しか見ていません。
スキッベ監督は布陣を固定せず、メンバーに応じて決める考え方だとされています。
この記事の配置は、第1節からの想定です。

アンカーの「脇」が空きやすい理由

中盤の底が1枚だと、その選手の左右が空きます。

2枚並んでいれば、片方が外に出てももう片方が中央を埋められます。1枚だとそれができません。外に出れば中央が空き、中央に留まれば脇が空く。 どちらかを選ばされます。

しかも神戸の中盤4枚は、横に広く並びます。 中央の2枚が外へスライドすれば、その内側が空く。ここが「アンカーの脇」です。

システムの一般論としても、この形の弱点はアンカーの脇と、サイドバックが上がった背後だとされています。

長倉幹樹が降りる動きが、そのまま重なります

FC東京は守備で4-4-2、攻撃で4-2-3-1になります。2トップの一角、長倉幹樹が降りてボールを受けるためです。

その降りた長倉が立つ場所が、ちょうどアンカーの脇です。

ここからは私の見立てです。この動きは、相手のアンカーに選択を迫ります。

  • 井手口がついて出れば … その背後、最終ラインの前が空きます

  • ついてこなければ長倉が前を向いて持てます

どちらでもFC東京に取れるものがあります。

なお、2トップの一角が降りる形はFC東京だけの工夫ではありません。 2トップを置くチームに共通する、標準的な設計のひとつです。

ただし、同じ場所を相手にも使われます

自分たちの狙いだけ書くと、片側しか見ていないことになります。

神戸の中盤4枚は、外の2枚が高い位置を取れます。 この形はワイドの選手に強力な個を置くケースが多く、サイドで押し込まれやすいとされています。神戸の外には武藤嘉紀がいます。

そしてFC東京のサイドバックが前に出れば、その背後が空きます。前線には大迫勇也。背後を突かれれば、そのまま危険な位置まで運ばれます。

神戸は開幕戦を1-0で勝ちました。ロングスローを起点にした1点を守り切った試合です。押し込まれる時間が長くなれば、同じ形が来ます。

まとめ

  • 3バックが2回続いたあと、初めての4バックです

  • 狙いどころはウイングバックの背後から、アンカーの脇へ移ります

  • 長倉幹樹が降りる動きが、そのままその場所に重なります

  • ただし同じ「脇」と「背後」は、相手にも使われます

最後に、いちばん大事な留保を書いておきます。

噛み合わせだけで、試合の結果は決まりません。 ここに書いたのは「どこが空きやすいか」までです。そこを実際に使えるかどうかは、当日ピッチに立つ11人が決めます。

その11人は、8月15日(土)の18時ごろに発表されます。
最後まで読んでいただきありがとうございます。バモス!


出典

  1. サカノワ「【福岡vs神戸】スタメン発表。元日本代表の大迫勇也、武藤嘉紀が先発」(神戸の布陣と先発) https://sakanowa.jp/topics/111450

  2. ゲキサカ「J1百年構想L王者・神戸が白星発進! 大迫勇也が決勝弾」(第1節の得点の形) https://web.gekisaka.jp/news/jleague/detail/?456567-456567-fl=

  3. スポーツナビ「J1 第1節 福岡 vs 神戸 試合経過」(交代記録) https://soccer.yahoo.co.jp/jleague/category/j1/game/2026080805/summary

  4. FC東京オフィシャルホームページ FANZONE「8/8 町田戦 MATCH REVIEW & INTERVIEW」(FC東京のシステム表記) https://www.fctokyo.co.jp/fan/fanzone/detail/339483/

  5. スポーツナビ「親善試合 FC東京 vs ボルシア・ドルトムント 試合スタッツ」(8月1日の対戦相手の布陣) https://soccer.yahoo.co.jp/jleague/category/cfg/game/2026080101/stats

すべて2026年8月10日までに取得。図版は筆者作成。

神戸の配置は第1節のスタメンからの想定で、ポジションの内訳は筆者の推定を含みます。
システムの一般論(アンカー脇が弱点になりやすい等)は、筆者が整理した資料にもとづく記述です。

いいなと思ったら応援しよう!

fcnote いただいたチップは、今後のリサーチや記事作成に大切に使わせていただきます。 有料記事も含めてより幅広く情報を集め、記事の質を高めていきます。ありがとうございます。

この記事が参加している募集