GitHub 認定資格5冠を達成し、実際の運用業務を改善するまでの話
はじめに
こんにちは、PYおじさんです。
この記事は、GitHubを運用している方や、GitHubに興味がある方向けの記事です。
資格取得に関して学習方法や、学習を継続するためのモチベーションの維持方法、取得した理由やメリットなどについて話していきたいと思います。
5種類の試験に対する最適ルートと個人的所感を記載していますので、これから受験しようと考えている方の参考になれば幸いです。
Enterprise向けの内容も含まれますが個人でも活用できる機能も多く、学習しておいて損になることはないと思いますので、体験記としてもぜひ最後まで読んで頂けると嬉しいです。
なぜ受けようと思ったのか
まず取得しようと思った最大の理由は、実務に役立てるためです。
FFGではGitHub Enterpriseを導入しており、私は管理者兼運用担当として従事しています。
個人でGitHubを利用することはありましたし、GitLabなどの構築・運用経験はありましたがEnterprise版の実運用は初めてであり、せっかくなのでキャリアとして生かせるように体系的かつ網羅的に学習してみようと考えました。
正直に言うと、GitHub関連の資格そのものが高く評価されるという機会は、現時点ではまだ多くないのではないかと思っています。
とはいえ運用経験者でない方であっても、CopilotやActionsなどは個人開発でも役に立つスキルです。また、パブリックなリポジトリを公開している方にとってAdvanced Securityの試験内容はバッドノウハウを学ぶ利点が大いにあると言えるでしょう。
なかでもAI関連の資格を取得すると、自身の市場価値を高める効果が期待できるはずです。
どの試験を受けるかはご自身のキャリアプランに合わせて検討してみてください。
受験の準備と心構え
では実際に勉強した内容についてお話していきますが、学習を始める前にどれくらいの期間、予算などが必要かを見積もっておきましょう。
私が5試験のコンプリートまでにかかった期間は、7か月ほどでした。
可能な限り毎日1~2時間程度の時間を検証や学習に充て、1.5か月くらいの間隔で受験し、合格したら次の試験をすぐに予約、というルーティンを続けました。
そのため1試験のボリュームとしては決して大きくないですね。
試験費用も99ドルと比較的良心的な価格ですし、単一選択・複数選択がメインの問題です。複雑なシナリオにおけるベストエフォートを思考するような問題はありません。
個人的には、合否に関わらず受験終了の当日に次の試験予約を入れる、というのがコンプリートや継続的学習に必要なモチベーション維持の秘訣だと思っています。
続いて学習教材の紹介です。
まずは Microsoft Learnの学習コンテンツを受講し、試験概要と技術要素の確認を行います。
各要素の検証や学習に必要な課題は、GitHub上にテスト用のリポジトリがすでに用意されていますので、気軽に検証できます。(しかもREADMEのクオリティも非常に高い)
Dev ContainersやCodespacesなどは、実機で何度も検証しました。
操作方法や概要を掴んだら、Microsoft Learnの問題集にチャレンジしましょう。
不確かな部分については、公式ドキュメントで確認します。
徐々に操作や問題集にも慣れてきたら、こちらの問題集を受講して理解度チェックを行います。
ただしこのサイトは、有志による例題集であって実際の試験問題とは内容が異なりますので、あくまで実力をつけるためと捉えておいてください。
それでは実際の試験攻略へと駒を進めていきましょう。
まずはGH-900から
Microsoft関連の資格全般においていえることだと思いますが、まずはFoundationを取得し、弾みをつけると良いと思います。
というわけで、最初は鉄板のGitHub Foundationsをおすすめします。
GitHubの基本概念、リポジトリ管理、コラボレーションなどの基礎知識を問う初級者向けの試験となっており、範囲的にも広く浅くの内容となっています。
意外と75問と問題数が多めですので、 Microsoft Learn の内容をしっかり学習しておいたほうが良いですね。
AI資格の最初の一歩 GH-300
続いて個人開発でも利用する機会の多いCopilotに関する試験、GH-300が手堅く進めやすいと思います。
AI関連の資格を持っておくメリットは、キャリア形成の面でも大きいはず!
試験は座学の内容が中心となっており、AIを利用したことのある開発者であれば初見でも一定の正答率は得られる難易度となっています。
私個人の感覚では、Azure AI-900とほぼ同じレベルの難易度だと感じました。
AIの仕組みはもちろん、著作権や権利保護、法令・コンプライアンスまで網羅されており、AIを毎日利用して分かったつもりの方でも、意外と誤解していることも多いので学習する良い機会となるはずです。
ここからぐっと試験の難易度が上がっていきます。
鬼門だが、管理者向けには必須? GH-100
試験範囲の広さに加え、セルフホストランナーやエディションによる環境差分の習得に時間がかかる点も難易度を押し上げている要因かなと思います。特に組織、チームへの権限周りは非常に重要になっているため、運用担当者には必修ともいえるポイントですね。
2回目で合格したときも700点で、ギリギリでの合格でした。
試験時間いっぱいまで悩んだ末、最後の「試験を完了する」ボタンを押すときには、本当に祈る思いでクリックしました。
当時はベータ版で、試験は英語のみだったため、期待されているであろう回答を類推しながら選択する、といった問題が多かった印象です。
明確な問題の意図が汲み取れない場合、不合格になった場合の再受験対策も取りづらい上に、精神的にもつらいので今後日本語で受験できる環境がさらに整うことを期待しています。(ぜひともよろしくお願いします!)
Actionsによる自動化を習得しよう GH-200
何とか鬼門を超えたら、気分を変えて検証まっしぐらのActionsにチャレンジ。
やっぱりエンジニアチックに定期作業の自動化、Git操作と組み合わせたパイプラインやワークフローを作るのは、楽しいです。
個人のpublicリポジトリであれば利用可能ですし、ぐっとGitHub の楽しさが広がる試験だと思います。
日頃からIaCやCI/CDの構築・運用に慣れている方であれば、YAMLの記述も頭に入りやすく親和性のある試験課題である点もエンジニア向けと言えますね。
覚えることが多すぎるのが難点ですが、この分野の技術習得は『沼』なので実力がついたら検証もそこそこに試験課題に取り組みましょう。
Advanced Securityによる堅牢化 GH-500
いよいよ最後の砦、みんな大好きセキュリティです。
実は勉強や検証をしていて最も実用的かつ知見を獲得できたのが、この試験でした。
75問と試験自体も長丁場で、後半には思考力も尽きるほど読解力と集中力を必要としますが、その甲斐のある試験だと思います。
実のところ、GitHub やリポジトリを運用するうえでの落とし穴が結構多いぞ、と感じることは多々ありませんか。
「デフォルトの設定でOKでしょ」と油断していると、思わぬオプションによって意図せず公開されていたり、クレデンシャル情報を誤ってpushしてしまったり、なんて重大事故にもつながりかねません。
そんな「転ばぬ先の杖」といった試験内容になっており、習得価値は極めて高いと思います。
実際の運用でも、定期的なリポジトリ内のクレデンシャルチェックや組織の権限見直しを実施する機会を得たことで改善につながりました。
最後に
お付き合いいただきありがとうございました。
5試験の受験料の総額について触れておくと、1つの試験が99ドルとなっており受験時の為替にもよりますが、合計で75,000円ほどですね。
これに加えてGitHub 関連書籍の購入、試験会場までの移動費など諸経費を含めると10万円前後と考えておけばよいかと思います。
1試験当たり決して高額な試験ではありませんし、試験ボリュームもさほど多くはないので比較的取得しやすい部類になると考えています。
コンプリートする価値は受験する人の目的によって異なるので一概に言えませんが、機能を知れば知るほど「試してみよう」と思えることが多く、知見を得る機会は確実に広がります。
後半に紹介した試験になるほど難易度も上がりますが、楽しんで取り組むことができました。
次なる目標は2026年7月に正式リリースされる、Agentic Developer (GH-600)です。
まだベータ試験で、あまり情報も少ないのですがAdministration受験時のように英語の翻訳に苦戦するのは、本当につらいのでもう少しだけ様子見しようかな、と考えています。
ほんの少しだけ宣伝させてください。
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