『科学か、ロマンか。「水の記憶」を追い続けた人たち」』|資産10億円を目指す投資日記
「ありがとう」と声をかけた水は、美しい結晶になる。
逆に、
「ばかやろう」と罵倒された水は、
形が崩れる。
そんな不思議な話が、
かつて世界中で大きな話題になった。
この研究で有名になったのが、
江本勝(えもと まさる)だ。
彼は1990年代から約20年にわたり、
水の結晶を撮影し続けた。
なぜそこまで続けたのか。
彼は単なる実験者ではなく、
“平和活動家”
としての顔も持っていたからだと言われている。
「世界中の水が綺麗になれば、
人間も平和になれる」
それが、
彼の願いだった。
⸻
実験方法は独特だった。
水に言葉を見せる。
音楽を聴かせる。
写真を置く。
祈りを捧げる。
その後、
水をマイナス25度ほどで一気に凍らせ、
溶け始める瞬間を顕微鏡で撮影する。
すると、
「ありがとう」や「愛・感謝」といった言葉を見せた水からは、
整った六角形の結晶が現れたという。
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの音楽では、
華やかな結晶。
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの『田園』では、
生命力のある結晶。
ヨハン・ゼバスティアン・バッハの『G線上のアリア』では、
祈るように繊細な形。
そして、
フレデリック・ショパンの『別れの曲』では、
どこか砕けるような結晶になったと語られている。
逆に、
激しいヘヴィメタルでは、
結晶が崩れたという。
まるで、
水が感情を理解しているかのようだった。
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もちろん、
科学界はこの研究を認めなかった。
再現性がない。
選択バイアスがある。
同じ瓶の水から作った50個の氷でも、
綺麗な結晶。
崩れた結晶。
何もできないもの。
それぞれが混在する。
つまり、
都合のいい写真だけを選んでいるのではないか、
という批判が向けられた。
現代物理学でも、
「言葉の意味」が水分子を変化させる根拠は確認されていない。
そのため、
この研究は「ニセ科学」と批判されることもあった。
⸻
それでも、
この話は世界中に広がった。
『水からの伝言』は45カ国以上で翻訳され、
数百万部を超えるベストセラーとなった。
道徳の教科書に採用されるほど、
影響力を持った時期もある。
なぜ人は、
ここまで惹かれたのだろう。
たぶんそれは、
人間が昔から、
“見えない影響”
を感じながら生きているからだと思う。
優しい言葉で救われる日がある。
怒鳴り声のある空間にいるだけで、
心が疲れることもある。
音楽を聴いて、
涙が出る夜もある。
科学では説明しきれなくても、
人は確かに、
“空気”に影響されながら生きている。
投資の世界でも、
「相場には波がある」
と言われる。
恐怖が市場を支配し、
熱狂が理屈を超えて人を動かす。
数字だけでは説明できない空気が、
確かに存在する瞬間がある。
相場は時々、
人間の感情そのものになる。
もしかすると江本氏は、
水そのものではなく、
“人間が感じる見えない影響”
を映そうとしていたのかもしれない。
⸻
そして、
「水の記憶」を追った人物は、
江本氏だけではなかった。
フランスの免疫学者。
ジャック・ベンベニストは、
科学誌に「水の記憶」の論文を掲載し、
世界を騒がせた。
同じくフランスのウイルス学者。
エイズウイルス(HIV)の発見でノーベル生理学・医学賞を受賞したリュック・モンタニエは、
ノーベル賞受賞後も、
水に情報が宿る可能性を追い続けた。
今も、
ニュージーランドの研究者・アーティスト。
ヴィーダ・オースティンのように、
水と意識の境界線を、
芸術として表現し続ける人がいる。
科学か。
ロマンか。
その答えは、今も出ていない。
結局、
水が本当に言葉を理解していたのかは分からない。
でも少なくとも人間は、
「優しい言葉には力がある」
そう信じたかったのだと思う。
そして、
その願い自体は、
今もあまり変わっていないのかもしれない。
私たちが放つ「波」が、どんな未来を作るのか。その答えを探る三冊です。
私が選んだ道についての記録です。
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