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【名もなき家事】詰め替え戦争

名もなき家事。

聞いたことがある人も多いかと思う。

我が家にもたくさんある。

特に私がイヤな名もなき家事は…
トイレットペーパーを替える。
ティッシュを補充する。
シャンプー、コンディショナー、ボディソープを詰め替える。
洗濯用の洗剤や柔軟剤を補充する。

気づけば、いつも私がやっている。

ちなみに夫は家事も育児も結構やってくれる。

洗濯もしてくれるし、ご飯も作る。

だから「何もしない夫」ではない。

でも、詰め替えだけはしない。

シャンプーがなくなっても、そのまま。

トイレットペーパーがなくなっても、そのまま。

洗剤が空になっても、そのまま。

「なくなったよ」の一言すらない。

だから私は何も知らずにお風呂へ入る。

髪を濡らし、

「さあ、シャンプー♪」

……

出ない。

よく見ると中身がない。

全身びしょ濡れのまま浴室を出て、洗面台の下からストックを取り出し、その場で詰め替える。

ちなみに私は詰め替えが苦手だ。

高確率でこぼす。

洗剤が容器の外を伝ってベタベタ。

柔軟剤が床に垂れる。

だから、本当はできればやりたくない。

それなのに、なぜか毎回私の担当になる。

ある日、とうとう嫌になった。
なぜ毎回、私が詰め替えるのか。
もうやりたくない、だって失敗するし。

その時、ちょうど洗濯用の洗剤と柔軟剤がなくなった。

「今回は絶対に詰め替えない。」

そう心に決めた。

次に夫が洗濯する時に詰め替えればいい。

……そう思った。

夫は洗濯も進んでしてくれる。
だから、次に夫が洗濯する時に詰め替えるだろう。
それまでは、私は絶対詰め替えない。
そう心に誓った。

じゃあ、それまで洗濯はどうするの?と思う人もいるだろう。

私が洗濯する時、詰め替えもせずどうやって洗剤や柔軟剤を投入したか。

それは…

特大パックのこのキャップを開けて、そのまま洗濯機へ投入していた。

幸い、いつも洗剤や柔軟剤はいつも特大パックを買っていたので、なんとかなった。

そこまでしてでも、私は意地でも詰め替えなかった。

数週間。

数か月。

半年くらいだっただろうか。

いや、もっと長かったかもしれない。

正直もう覚えていない。

とにかく長い間、我が家では詰め替え容器が空っぽのままだった。

その間、何回も夫は洗濯をした。
もちろん私もした。

それでもお互い、詰め替えはせず、
お互い相手がやるだろうと思っていた。

そしてお互い、このキャップを開けて投入していた。

結局、お互い詰め替えしないまま、引越しすることになった。

そして引っ越しを機に私が詰め替えた。

思えば途中から、意地の張り合いになっていたのかもしれない。

そういえば、以前トイレットペーパーを替えない理由を夫に聞いたことがある。

返ってきた答えは、

「俺、便秘だからあんまり使わない。」

……そういう問題なの?

そのくせ、トイレットペーパーがなければ、
トイレから「紙ないから持ってきて〜」と叫んでいる。

普段、取り替えないからそうなるんだよと言いたいのをこらえ、持っていってあげる。

だって私は女神だから。

ちなみに子どもたちは替えてくれる。


名もなき家事って、「詰め替えること」じゃないのかもしれない。

なくなったことに気づくこと。

そして次の人が困らないようにしておくこと。

その小さな気づかいが、実は一番名前のつけにくい家事なのかもしれない。

今日も私は、シャンプーをこぼさないよう祈りながら詰め替えている。

せめて、詰め替えしないのであれば、声をかけてくれるだけでもいい。

それだけで、次に使う人のためになる。

そういう小さい気づかいを子供達には今からしっかり教えていきたい。

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