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誰でもわかる円安が止まらない理由2​:日本の貿易収支が抱える「構造的不利」の正体

昨日は、円の需要と供給のバランスが崩れ、円安が加速している背景について触れた。今回は、その根本的な原因である「日本の経済構造」について、より具体的に踏み込んでみたい。

​結論から言えば、現在の円安は、外貨を日本円に替える需要が細り、逆に日本円を外貨に替える需要が膨らんでいるために起きている。このメカニズムを紐解くには、まず日本の**「3つの収支」**を理解する必要がある。

貿易収支:自動車などの「モノ」を輸出し、原油などを輸入した際の差額。

サービス収支:デジタルコンテンツ(広告やソフト)の支払いや、観光客による消費など「サービス」のやり取りの差額。

経常収支:貿易収支、サービス収支、その他の収支を合算したもの。

​これらを見れば、日本がなぜ円安の一途を辿っているのか、その理由が鮮明に見えてくる。

​赤字が常態化した「貿易収支」の現実

​かつての日本は「輸出大国」の名を欲しいままにしていたが、東日本大震災を境に、貿易収支は基本的に赤字へと転落している。意外に感じるかもしれないが、これが今の日本の実力である。

​最大の要因はエネルギー政策の迷走だ。原発事故を受け、日本の電力供給の約3割を担っていた原子力発電が停止した。その穴を埋めるために火力発電に依存せざるを得なくなり、結果として天然ガスの輸入費用が激増。輸出で稼ぐ金額を、輸入コストが上回る構造が定着してしまった。

​さらに深刻なのは、日本の産業力の衰退だ。かつての主役だった家電、スマートフォン、PCといった分野で、世界に通用する日本製品は今やほとんど存在しない。半導体分野でも、かつての勢いは見る影もなく、大きな利益を上げられるのは一部の製造装置メーカーやキオクシア程度に限られている。

​現在の輸出を支えているのはトヨタを中心とした一部の自動車メーカーだが、それ以外の企業は軒並み苦戦を強いられている。資源を持たない日本が、付加価値の高い「モノ」を創出できなくなっている事実は重い。

​投資を怠り、コストカットに逃げた代償

​貿易収支の結果を直視すれば、日本がいかに「未来への投資」を怠ってきたかが露呈する。企業は新商品の開発よりも目先のコストダウンに走り、結果として海外市場で戦えるプロダクトを失った。

​この状況を招いた一因には、自民党政治の失策がある。原発再稼働の是非についても、国民に対して技術的・論理的な説明を尽くさぬまま、なし崩し的に老朽原発の寿命を延長するなど、場当たり的な対応に終始している。

​また、経団連の要望を鵜呑みにし、派遣労働の拡大や外国人労働者への依存を強める政策を進めてきた。これでは企業の開発力や現場の底力が削がれるのは必然である。

​結論:円安という名の「国力の衰退」

​今回の考察をまとめると、以下の2点に集約される。

​エネルギーコストの増大:原発停止による天然ガス輸入の急増が、巨額の貿易赤字を生んでいる。

​産業競争力の低下:世界を席巻するような新商品を生み出せなくなり、輸出が伸び悩んでいる。

​円安は単なる為替の変動ではない。物価高となって庶民の生活を直撃し、特に社会的弱者を追い詰めている。この円安構造を作り出したのは、長年の自民党政治の結果だと言わざるを得ない。

​我々は今こそ、この歪んだ経済構造と、それを放置してきた政治のあり方に疑問を持つべきではないだろうか。

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