これからのAI時代、企業はどんなコンテンツを作るべきか?
CXO視点で、企業がnote書く時に大事なことまとめ。AI時代の検索エンジン最適化といわれる、GEOやLLMOについての考え方です。
「noteはAIから、ムチャクチャ引用されるらしい」
そんな話が、マーケティング界隈で話題です。きっかけは、株式会社ヴァリューズとCOOD株式会社から相次いで発表された2つのレポートでした。
どうも世の中は、検索順位に左右される時代から、AIに信頼され、学習され、引用される「指名買い」の時代にシフトしつつあります。
つまりBtoCではなく、BtoA with C(企業がAIにアピールし、AIが許可したものだけがユーザーに流れる)の台頭です。
では、AIに愛されるコンテンツと、スルーされるコンテンツの境界線はどこにあるのか? noteというプラットフォームの特性や、「中の人」視点も交えながら、その「生存条件」を言語化しておこうと思います。
企業やマーケターさんは、以下に書いてあるポイントを抑えたコンテンツをしっかり作りnote上で公開してください。そこから先のテクニカルなことは、たぶんAIとnoteがいい感じにやってくれるんじゃないかと思います。
大事なのは「まだこの世に存在しない」コンテンツ
まず、結論となる持論から言えば、「あなたにしか言えないこと」以外は、コンテンツの価値が徐々に減っていきます。そのことを踏まえつつ、以下を抑えていきましょう。「他人が言うのと、あなたが言うので内容が同じでも価値が大きく変わるコンテンツ」は全般的にオススメです。
1. 初手での自社アピールより、みんなの「ほしい」を優先する
いきなり「弊社の新製品は…」と語り始めていませんか? 関係性ができていない段階での自分語りは、デジタルな騒音でしかありません。誰も興味を持たないし、AIも「宣伝」とみなしてスルーします。

まず興味を持ってもらい、仲良くなってから自己開示する。 「この記事のおかげで、インターネット全体の価値が少し増えた」と思えるような、ギブ・ファーストの精神が必要です。
2. 一般論はAIに食われる。「エピソード」で戦え
「マーケティングとは」で検索して出てくるような教科書的なwikipedia的な解説。これはもう、AIが秒速で生成できる領域です。ここで勝負しても勝ち目はありません。
AIが単独では絶対に生成できないものは、「あなたの実体験」です。
「あの時、なぜ失敗したのか」
「現場で感じた違和感の正体」
「自分の歴史や属性に基づいた偏愛」
こういった「生々しいエピソード」こそが、AI時代における最強の差別化要因になります。AIを使う場合も、100%生成よりも、自社インタビューやメモから作るほうがオススメです。
3. バトンを渡すコミュニケーション
読んで「へー、なるほど」で終わる記事は、そこで終わっちゃいます。これはもったいない。
目指すべきはコミュニケーションの誘発です。
「自分ならこうする」
「このやり方を見て、こんな別の方法を思いついた」
読んだ人が触発され、思わず自分の意見を言いたくなる。読者にバトンをパスすることで、コンテンツが拡大再生産されていく。この「熱量」をAIは敏感に察知します。
4.noteと、あるいはnoteユーザー同士でコラボしよう
手前味噌ですが、note社をうまく活用するほうがオススメです。これは広告発注という意味でなく、「noteが出してるお題に乗っかる」「イベントやるならnoteと連携してnote placeを会場に使う」「note proユーザー同士の会社でコラボする」「他社のコンテストにも応募したり拡散支援したりする」等々…
みんなで共同して盛り上げることで、トラフィックのベースを、自社だけでなくコミュニティ全体に押し上げることができます。
例: 映画のプロモーションするなら、「noteのイベント会場を用いて、noteクリエイターを集めて試写会を行う」とすると、映画会社、noteクリエイター、note社は全員ハッピーでオススメです。
5.ファクト単体ではなくプロセスに価値をだそう
「いつ、どこで、だれが、何をした」は重要ですが、それだけでなく、「なぜ」「どうやって」を重要視しましょう。
「Aをリリースしました」ではなく、「なぜAをリリースしたのか」「Aをリリースするまでに何があったのか」といったプロセスを価値あるコンテンツにしていきましょう。
6.継続・継続・そして継続
地味ですが一番大事です。単発の記事が大ヒットして人気者…というのは、ファンタジーや生存バイアスの類です。基本的には、「長期で、特定カテゴリのコンテンツを積み上げる」が再現性の高いアプローチになります。
たとえば、「コンビニのお惣菜AとBを悪魔合体した、最高に美味い酒のつまみレシピ」みたいのは、1記事だとただの良いコンテンツです。これが100個たまると「ジャンル」となり、300個たまると「第一人者」になります。
やめたほうがいいこと
逆に、これまでのSEOテクニックの延長で「ハック」を試みると、手痛いしっぺ返しを食らうことになります。
以下は、noteのプラットフォーム設計に関わってきた立場から見た「避けたほうがいい行為」です。公式のガイドライン違反とは別の話ですが、AI時代のコンテンツ戦略としてはおすすめしません。
ハックで成績をあげる
AIを使って1日に100記事を自動生成・連続投稿する。 これはもう、スパムです。記事の削除どころか、「長期的に評価を落とす可能性が高い」でしょう。「量」で質をごまかす行為はAI時代にはネガティブです。
ウィキペディアの劣化コピー
どこにでもある情報をまとめただけの記事。 Wikipediaより詳しい網羅性があるならまだしも、ただの「劣化コピー」に価値はありません。ペナルティこそ受けないかもしれませんが、AIからの評価スコアは確実に下がります。
存在しない嘘エピソードを盛り込む
存在しないエピソードを、さも実体験のように語ること。 「実際には行っていない店の食レポ」を投稿するのはNGです。逆に、「アニメキャラになりきって、スタッフが実際に食べた感想を書く」のはOK。 「事実(ファクト)」への誠実さがなければ、将来的にフェイクニュース発信源としてペナルティ対象になり得ます。
ファクトのみ列挙系まとめ
業界ニュースのタイトルとリンクを自動収集して並べただけの記事。 もし、そこに「あなた独自の視点やコメント」が付加されていれば、それは価値あるキュレーションです。しかし、ただのリストならAIがクロールすれば済む話。レッドオーシャンのジャンルでは、評価を下げる要因になります。なお、「AIによる自動見解」は、かなり独自性を工夫しないとレッドオーシャンになります。
見出し詐欺・憎悪・ステルス
中身が伴わない「釣りタイトル」
対立や憎悪を煽ってPVを稼ぐ
組織的なマルチアカウントでの自作自演(ステマ)
これらは、AIに「この発信元は信頼に値しない」「価値観がマッチしない」と学習させるための最短ルートです。リコメンドAIから弾かれ、デジタル空間での居場所を失うことになります。
口コミまとめアフィ
アフィサイトの口コミをコピペで集めてきただけの、外部リンクまとめ。短期的に小銭は稼げますが、中長期ではネガになりますので、オススメできません。
「続きはWEBで」式の露骨な外部誘導
noteの記事を、単なる「他サイトへの飛び石」として使う行為です。 冒頭だけ読ませて「続きは自社ブログで」「完全版はオンラインサロンで」と誘導する手法は、一見賢いマーケティングに見えますが、AI時代には悪手です。
AIからの評価: AIはページ内のテキスト情報を読み取って価値を判定します。中身がスカスカでリンクしかないページは、「情報量ゼロ(価値なし)」と学習されます。
プラットフォームの視点: noteの集客力のみを利用して、コンテンツの価値はすべて外部へ誘導する構造は、読者やAI視点では「ページ単独では紹介する価値のないコンテンツ」になりやすいです。
常識の範囲内のリンク(参考資料や、ポートフォリオへ、商品購入ページへの誘導など)はもちろん問題ありません。しかし、「コンテンツの価値がそのページ内で完結していない」ものは、ユーザー体験を損なうため、将来的にはスコアの大幅ダウンや、悪質な場合はペナルティ(検索除外など)のリスクが高まります。
「読者はページ単独で満足したがっている」という基本を忘れないでください。
noteをファイルサーバー扱いする
「詳細はPDFで!ダウンロードはこちら!」と言って、中身のない記事から自社サイトへ誘導するだけ。 これはプラットフォームへの「ただ乗り」です。noteのトラフィックを収奪するだけの行為は、中長期的にスコアを落とします。一方で、ゲーム制作記のなかに、重いゲームのベータ版があるなどはOKです。
という感じです。イメージとしては、
これから記事を書くとき、以下の2つを大事にしてください。
A: 「この記事があることで、インターネット全体の価値の総和は増えるか?」
B: 「この記事があることで、ファンの満足度・好奇心・共感は満たされるか?」
このどちらか、あるいは両方に本気でコミットすること。 「自社を知ってもらう」のは、そのついでで十分です。
ちょっと逆説になりますが、「AIに評価されたければ、AIが真似できないほど人間臭くあれ」というのが、僕のオススメになります。
そして「ハックと小細工は中長期では、AIに全部バレる」ので、「この人(会社)は、小細工ばっかで中身空っぽだな」と思われないようにするのだ大事。
本質的にnoteという街をみんなで楽しくしたり、noteの街の素敵な一員としてコンテンツを発信していただくこと…そういうのが、AI時代のSEOに一番きくのではないかと思います。
…という私見(AIが単独では生成できないコンテンツ)です。
キーワードは「知の高速道路をつくる作業に御社もコミット」ですね。バズとかネット・トレンドは飾りです。偉い人にはそれがわからんのです。
公式見解ではないですが、noteのエコシステム設計者の私見なので、中長期でこのあたりをしっかりやってる会社が、最終的にnote上で活躍するのではないかなと思います(方針変更がなければ)。
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