必見! 小説の書き方、基礎についてお話しします。
どうも、こんにちは。
とある大学で文学部に所属している扶郎です。
本日は、大学で学んでいる「小説の書き方」や「物語の基礎」についてお話しします。
本来なら、自分の作品を見せてから語った方が説得力もあると思うのですが、「これ先に話したいな……」という気持ちが勝ったので、まずは創作論から書いていきます。
ちなみに、弊学には芥川賞作家の先生が2人います。
……まあ、芥川賞作家だから教えるのも上手い、とは限らないんですけどね(笑)。
あと、いつか自分の小説も載せるかもしれません。
ただ今回は、本当に「基礎の基礎」の話をします。
「小説を書いてみたいけど、何から始めればいいか分からない」
くらいの人向けです。
なので、すでにバリバリ書いている人にとっては、少し物足りない内容かもしれません。
それでは、今回の目次です!
物語の基本構造、シド・フィールドの三幕構成
ここでは、物語の基本構造についてお話しします。
小見出しにもある通り、「三幕構成」という有名な物語構成があります。シド・フィールドというのはこの三幕構成を理論化した方ですね。
簡単に言えば、物語を三つのパートに分けて考える方法です。
「なんか難しそう……」と思うかもしれませんが、要するに“物語の型”みたいなものです。
なので、「起承転結」や「序破急」に近いものだと思ってもらえれば大丈夫です。
第一幕 状況設定をしよう!
三幕構成における第一幕は、起承転結で言えば「起」、序破急で言えば「序」にあたる部分です。
ここで行うのは、ズバリ「状況設定」。
つまり、その物語の世界や人物関係を、読者に伝えるパートですね。
ただし、ここで一つ重要なポイントがあります。
それは、
作者は、なるべく“説明”をしてはいけない
ということです。
「いやいや、設定を伝えるんだから説明は必要でしょ?」
と思うかもしれません。
もちろん必要です。
でも、小説で大事なのは、説明文で伝えることではなく、描写で伝えることなんです。
例えば、「AとBは犬猿の仲である」という設定を読者に示したいとします。
このとき、
AとBは犬猿の仲だった。
と直接書くこともできます。
でも、それよりも、
AがBを睨みつけ、Bはそれを鼻で笑った。
という描写をした方が、読者は自然に「この二人、仲悪いんだな」と理解できます。
これが、「説明せずに説明する」ということです。
そんなふうにして、物語の前提、状況の説明、主要キャラクターとその他のキャラクターとの関係を設定、示していきましょう。
第二幕 物語の心臓です! 気合いを入れよう!
そして、第二幕の説明です。
ここは、起承転結で言えば「承」から「転」、序破急で言えば「破」にあたる部分。
物語の中で最も長く、最も動くパートですね。
ここで描かれるのは、「葛藤」です。
主人公は、自分の目標を達成するために、さまざまな障害とぶつかることになります。
例えば推理小説なら、
絶対に破れないアリバイ
密室トリック
容疑者全員に動機がある状況
みたいなものですね。
『金田一少年の事件簿』で言えば、最初の殺人が起きてから、「謎はすべて解けた!」となる直前あたりまでが第二幕に相当します。
読者が「続きが気になる!」となるのも、この第二幕。
そして多分、作者が一番書いていて楽しいのもここです。
ここを書く時も、説明は最小限にして、なるべく描写で示すことが大切です。
第二幕は、物語の“心臓”とも言えるほど重要な部分です。
ここが弱いと、第一幕や第三幕が面白くても、全体として少し物足りない読後感になってしまいます。
また、第二幕では、なるべく読者をハラハラさせたいところです。
最近の作品では、主人公が苦労せずに次々と問題を解決していく展開も人気ですが、それが続きすぎると、どうしても物語が単調になりやすいんですね。
「この先どうなるんだろう」という不安や緊張感があるからこそ、読者はページをめくりたくなります。
やることも多いですが、それだけに第二幕は物語の核になる部分です。
ぜひ気合いを入れて書いてみてください。
第三幕 そして完結へ……
そして、ついに物語が完結。
第三幕です。
起承転結で言えば「結」、序破急で言えば「急」にあたる部分ですね。
ここで描かれるのは、「解決」です。
推理小説なら、犯人が判明して事件が解決する場面。
ファンタジーなら、ラスボスを倒し、世界に平和が訪れる場面です。
つまり、第二幕で積み上げてきた問題や葛藤に、決着をつけるパートですね。
この第三幕は、読後感に大きな影響を与えます。
第一幕と第二幕がどれだけ面白くても、締め方が弱いと、
「途中までは面白かったんだけどなあ……」
みたいな感想になってしまうことがあります。
特に注意したいのが、「風呂敷を広げすぎること」。
第二幕で設定や伏線を増やしすぎた結果、収拾がつかなくなり、
「最後はなんか勢いで終わった」
みたいになってしまう作品、意外と多いんですよね。
なので、物語を第三幕で「ちゃんと畳める範囲で広げる」意識も大切です。
“爆発オチなんてサイテー!”なんてことにならないよう、気をつけましょう。
……と、ここまで三幕構成についてお話ししてきましたが、いかがだったでしょうか。
少しでも「なるほどな」と思っていただけたなら嬉しいです。
ちなみに、三幕構成では、
第一幕
第二幕
第三幕
の文量を、おおよそ 1 : 2 : 1 くらいにすると、全体のバランスが取りやすいと言われています。
やはり物語の中心になるのは第二幕なので、自然とここが一番長くなるんですね。
もちろん作品によって例外はありますが、初心者のうちは、この比率を意識するだけでもかなり書きやすくなると思います。
書き出しが重要!
さて、ここまで三幕構成について説明してきましたが、いかがだったでしょうか。
次は、「書き出し」についてお話しします。
どれだけ第二幕や第三幕が面白くても、そもそも読んでもらえなければ意味がありません。
特に今は、少し読んで「合わないな」と思ったらすぐ閉じられてしまう時代です。
だからこそ、第一幕、特に“冒頭”はかなり重要になります。
せっかく面白い物語なのに、序盤で離脱されてしまったらもったいないですよね。
なので、「続きを読みたい」と思わせる書き出しを考える必要があります。
こういう話をする時、よく挙がる作品があります。
舞城王太郎先生の『短編七芒星』に収録されている「代替」という短編です。
ろくでもない人間がいる。お前である。くだらないことに執着して他人に迷惑をかける人間がいる。これもお前である。何を触っても誰と関わっても、腐敗と不幸をもたらす人間がいる。まさしくお前である。
とんでもない書き出しですよね。
また、中村文則先生の『銃』なんかも有名ですね
昨日、私は拳銃を拾った。あるいは、盗んだのかもしれないが、私にはよくわからない。
この時点で、読者は「何があった?」と気になってしまいます。
どちらの作品も、冒頭ですでに“普通ではない何か”が起こっているんですね。
つまり、読者に
「なんだこれ?」
「どういう状況?」
と思わせること。
それが、読者を惹きつける書き出しの第一歩なんじゃないかなと思います。
ぜひ、自分だけの「気になる冒頭」を考えてみてください。
プロットポイントで惹きつけよう!
さて、書き出しの話が終わったところで、次は「プロットポイント」についてお話しします。
本当は三幕構成の説明と一緒に話そうかとも思ったのですが、流れ的にここで触れていきます。
ちなみに、みなさんは「プロットポイント」という言葉をご存じでしょうか。
簡単に言えば、
“物語が大きく動く転換点”
のことです。
プロットポイントは、基本的に第一幕と第二幕の終盤付近に一つずつ置かれます。
例えば、『金田一少年の事件簿』で考えてみましょう。
第一幕のプロットポイントは、「最初の殺人事件が起こる場面」です。
ここで物語が一気に動き出します。
そして第二幕のプロットポイントは、主人公が重要な手掛かりに気づき、
「謎はすべて解けた!」
となる場面。
つまり、事件解決へ向けて物語が大きく方向転換するポイントですね。
こんなふうに、プロットポイントは「次の幕へ進むきっかけ」となる、とても重要な場面なんです。
プロットポイントがしっかりしていると、読者は物語の流れを掴みやすくなります。
「何が起きて、物語がどこへ向かっているのか」が明確になるので、読みやすさにもかなり影響するんですね。
ミッドポイントという転換点
さて、ここでは「ミッドポイント」について説明していきます。
ミッドポイントは、その名の通り、第二幕の中盤あたりに置かれる重要な場面です。
ここでは、
* 主人公の秘密が明かされたり
* 大きな事件が起こったり
* 状況が一変したり
といった、“物語の流れを変える出来事”が起こります。
つまり、前半と後半を繋ぐターニングポイントですね。
例えばRPGなら、中盤の「負けイベント」が分かりやすいです。
それまで順調だった主人公たちが圧倒的な敵に敗北し、
「この敵、本当に倒せるのか……?」
となる、あの場面ですね。
あるいはファンタジー作品で、
「実は魔王は主人公の父親かもしれない」
みたいな衝撃の事実が判明するのも、ミッドポイントっぽい展開です。
ここで物語の空気が大きく変わることで、読者はさらに作品へ引き込まれていきます。
ぜひ頑張って設置してみてください。
終わりに、とにかく書くことが大事!
ここまで、小説の書き方の基礎についてお話ししてきましたが、いかがだったでしょうか。
分かりづらい部分もあったかもしれませんが、もし「小説を書いてみたい」と思っている誰かの助けになれたなら嬉しいです。
最後になりますが、小説は、とにかく書いて、人に読んでもらうことが大切です。
最初から上手く書ける人なんて、ほとんどいません。
だからまずは、とにかく一本書いてみること。
たとえすぐに評価されなくても、書いた経験はちゃんと力になります。
まずは短い話でも構いません。
ぜひ、三幕構成を意識して、一作品書いてみてください。
実際に書いてみることで、初めて分かることもたくさんあります。
そして、既存の物語に触れることも、とても大切です。
小説はもちろん、漫画でも、映画でも、アニメでも構いません。
物語には、「面白い」が詰まっています。
「どうしてこのシーンは印象に残ったんだろう」
「なぜ続きが気になったんだろう」
そんなことを考えながら触れてみると、きっと創作のヒントが見えてくるはずです。
本日はここまでご覧いただきありがとうございました。それではまた、会う日まで。
