情報洪水ではない。壊れているのはダムの放水装置だ。
最近よく聞く言葉がある。
「情報洪水」
「情報量が多すぎる」
SNS疲れの理由として、ほとんどの人がこう説明する。
しかし、この説明は少し違う。
問題は情報の量ではない。
壊れているのは情報のダムの放水装置だ。
人間の脳にはダムがある
人間は本来、すべての情報を処理しているわけではない。
脳は常にスクリーニングをしている。
興味
関心
目的
習慣
こうしたものがダムの水門の役割を果たしている。
必要な情報だけ通す。
不要な情報は流さない。
だから世界には常に膨大な情報があっても、人はそれほど困らない。
問題は情報量ではない。
フィルターの機能だ。
昔のインターネットは手動ダムだった
昔のインターネットは基本的にPull型だった。
検索する
RSSを読む
掲示板を巡回する
好きなブログを見る
つまりこういう構造だった。
自分で探す
↓
読む
↓
次へ行く
ダムの水門は自分が操作していた。
情報は多くても、ノイズは自然に減る。
SNSはダムの操作権を奪った
今のSNSはPush型だ。
おすすめ
タイムライン
自動再生
通知
情報は自分が選ぶ前に流れてくる。
つまりダムの水門を握っているのは人間ではない。
アルゴリズムだ。
アルゴリズムの目的
ここで重要なのは、アルゴリズムの目的だ。
アルゴリズムは
理解
知識
思考
のために存在しているわけではない。
目的は一つ。
滞在時間。
だから優先されるのは
怒り
不安
対立
ゴシップ
炎上
こういう情報になる。
感情が動くほど、人は画面を見続けるからだ。
情報は増えていない
人間の認知能力は、この20年でほとんど変わっていない。
世界に存在する情報量が急激に増えたわけでもない。
増えたのはこれだ。
必要な情報
+
不要な情報
+
感情誘導
+
広告
つまりノイズの侵入率だ。
これは洪水ではない。
放水装置の故障だ。
洪水ではなく“誤放水”
ダムが壊れているわけではない。
水が増えすぎているわけでもない。
ただ
水門がバカになっている。
本来止めるべき水が
延々と流れ込んでいる。
だから人はこう感じる。
「情報が多すぎる」
「世界が騒がしい」
「SNSに疲れる」
しかしこれは情報量の問題ではない。
スクリーニング機能の問題だ。
本当の解決方法
解決策はシンプルだ。
情報を減らす必要はない。
必要なのは
ダムの操作権を取り戻すこと。
つまり
自分で選ぶ
見ないものを決める
Push型を減らす
それだけだ。
結論
世界は洪水になっていない。
ただ
放水装置が壊れているだけだ。
そして多くの人が、それを
「情報洪水」
と呼んでいる。
