未確認飛行物体
これは私が高校生の時に実際に体験した話である。
あれは忘れもしない。
いつも通りの平凡な毎日ガヤガヤした教室。
事の発端はクラスメイトで仲良しの瀬戸君(仮名)の発言である。
『ねぇ、UFOって信じる?』
私はクラスの子と顔を見合わせた。
そんなのいるわけ。
『僕写真持ってきたけど見てみる?』
彼は至って真面目だ。
教室の隅に集まり彼を囲う。
それは確かに謎の飛行物体を遠くから撮った上空の写真であった。
というかヘリコプターである。
他にも飛行機の写真が数枚。
なんだこれ?
『飛行機に見える?これはUFOが形を変えてるんだよ』
彼は至って真剣に語る。
しかし、UFOといえば円盤型じゃないと。
なんか変な空気になった。
それ以降、学校帰りに瀬戸君と歩いてると。
上空に飛行機が通るたびに。
『あれUFOだよ、願ってると来てくれるんだ』
どう見ても飛行機であった。
別におかしくなったわけでもなく。
そしてふざけてるわけでもなく。
彼は信じていたのだ。
そして、
願いが叶う日がやってくる。
その日は数人で友達宅に泊まりに行った。
もちろん瀬戸君もいる。
夜は近くの公園で原付を回し乗りなんかして。
免許の有無など細かいことは置いておいて。
瀬戸君がまたUFOについて語っていた。
まぁいつものことだし、そろそろ友達の家に帰ろうかとしていた時。
上空にどこからか光が現れた。
えぇっ?マジで?
その日はやや曇っていて。
雲をなぞるかの様に光が動いているのだ。
私達は驚愕した。
すげぇマジかよ。
『ほら来てくれたんだよ!』
空に向かって彼は何度も叫んだ。
『ありがとうっ!ありがとーっ!』
光は返事をしてるかのように横8の字を描く。
その日は不思議な体験をしたということでなかなか寝付けなかった。
そして本当にUFOを見たのであった。
信じていた。
あの日までは。
後日また友人宅に泊まりに行った。
夜公園に行き。
その日は快晴で。
空を見た。
またあの光が現れた。
そう、
近くのパチンコ屋さんのサーチライト。
我々は愕然とした。
あれじゃん。
あれだな。
完全にあれだ。
そら一定の動きしかしんわな。
それでも初めて光を見た衝撃と瀬戸君の空への雄叫びは思い出として残っている。
ご愛読ありがとうございました。
