理学療法士そらの資格ノート.心不全療養指導士編第5章 心不全の診断,成因,検査
こんにちは。そらです。
少し間が開いてしまいました。申し訳ありません。
今回は、5章の心不全の身体所見についてまとめました。5章はボリュームが多く小分けになっています。明日は次項の検査のまとめ・心不全の心不全の身体所見と検査の予想問題を配信しようと思います。
1. Nohria-Stevenson分類(うっ血×低灌流)
心不全患者を
「うっ血(wet/dry)」と「低灌流(cold/warm)」の2軸で4分類する考え方。
4つのプロファイル
• Profile A:dry-warm
うっ血なし/低灌流なし
→ 最も安定。維持期・慢性期のイメージ。
• Profile B:wet-warm
うっ血あり/低灌流なし
→ 最も多いタイプ。
呼吸困難・体重増加・ラ音などを伴いやすい。
• Profile C:wet-cold
うっ血あり/低灌流あり
→ 重症。
肺うっ血+末梢冷感・乏尿など。
“詰まってる上に回ってない”状態。
• Profile L:dry-cold
うっ血なし/低灌流あり
→ 体液量不足や過度の利尿なども鑑別に。
“乾いてるけど回らない”。
✅ 覚え方
• wet = うっ血
• cold = 低灌流
• Bが最多、Cが危険
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2. うっ血(congestion)
うっ血は
**左心不全のうっ血(肺うっ血)**と
**右心不全のうっ血(体静脈うっ血)**に分けて整理すると覚えやすい。
2-1. 左心不全のうっ血(肺うっ血)
血行動態の特徴
• 左室拡張末期圧↑
• 左房圧↑
• 肺うっ血
主な自覚症状
• 労作時の息切れ
• 発作性夜間呼吸困難
• 起座呼吸(横になると悪化)
主な所見
• Ⅲ音(奔馬調律)
• 肺の断続性ラ音(水泡音)
• 軽症では起座で改善
• 重症化で広範に聴取
起座呼吸のイメージ
横になると
下肢・腹部の血液が胸部へ戻りやすくなり
肺うっ血が悪化。
→ 上体を起こすと静脈還流が減り、呼吸が楽になる。
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2-2. 右心不全のうっ血(体静脈うっ血)
血行動態の特徴
• 右室拡張末期圧↑
• 右房圧↑
• 体静脈うっ血
主な自覚症状
• 足のむくみ
• 食欲不振・便秘・悪心など消化器症状
• 体重増加
主な所見
• 頸静脈怒張
• 下腿浮腫
• 肝腫大、胸水・腹水
頸静脈怒張の評価(イメージ)
• 半座位(約45°)
• 内頸静脈の拍動の上端を探す
• 胸骨角との垂直距離で推定
→ 上端が高いほど右房圧↑の目安。
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3. 低灌流(hypoperfusion)
低灌流は
“全身に血が回っていないサイン”。
3-1. 自覚症状
• 易疲労感・倦怠感
• 乏尿/夜間多尿
• 日中は腎血流↓
• 夜間に静脈還流↑で尿が増える
• 記銘力・集中力低下、意識障害
• 四肢冷感
3-2. 所見
• 末梢冷感・湿潤
• 血圧低下
• チアノーゼ
• 脈圧が小さい印象のときは低心拍出を疑う
✅ 覚えるコア
• coldの鍵は“冷たい・尿が減る・頭が回らない”。
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4. Framinghamの診断基準(身体所見ベース)
心不全診断を
所見・症状で組み立てる古典的基準。
大項目の例
• 発作性夜間呼吸困難
• 頸静脈怒張
• 肺の断続性ラ音
• 心拡大
• 急性肺水腫
• Ⅲ音
小項目の例
• 下腿浮腫
• 夜間咳嗽
• 労作時呼吸困難
• 肝腫大
• 胸水
• 頻脈 など
診断の考え方
• 大項目2つ
または
• 大項目1つ+小項目2つ
※試験では細かな項目より
**“大項目の代表例”と“組み合わせルール”**が狙われやすい。
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5. Ⅲ音・ラ音のポイント
Ⅲ音
• 拡張早期に聴取
• 容量負荷・うっ血のサイン
• 左側臥位、ベル型で聴くイメージ。
肺ラ音(水泡音)
• 肺毛細血管圧↑ → 肺胞内に液体成分
• 進行とともに聴取範囲が広がる。
• 起座で軽快することも。
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6. NYHA心機能分類
症状に基づく重症度分類。
日常生活での息切れ・疲労の程度が軸。
• I:日常生活で症状なし
• II:やや強い活動で症状
• III:軽い活動でも症状
• IV:安静でも症状
試験的に大事な視点
• 簡便だが主観的
• 同じ患者でも増悪・改善で変動する
• 運動耐容能(質問票等)と合わせて評価が望ましい
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7. 身体活動能力質問票(SAS)
NYHAを日常生活の具体動作に落とし込むための質問票。
「どの動作で症状が出るか」を追うことで
生活指導や活動量の目安が立てやすい。
• 低い運動強度(1MET前後)から
• 階段・速歩・農作業・運動(〜6-8MET以上)まで
段階的に質問。
活用のポイント
• “つらい”が出る動作=その人の限界の目安
• うっ血増悪のサインや
過活動・安静過多の調整にも使える。
