時間とノイズの狭間でーー第7回OASOBI企画参加作品【短編動画と小説】
こんにちは、ことほぎです。
第7回OASOBI企画で短編を3本作りました。
参加されているみなさんからのキーワードを盛り込んだ作品です。
意味は、あとから。
先に、気配だけ置いておきます。
①ぼんち揚(世界をゆるめる5秒)
ノイズ・境界・時計
(ズレた一言で、世界が少しゆるむ感じです)
②孤独の瓶(孤独と一緒に海まで行く短編 56秒)
冬の海・深海魚(孤独)・境界(日常と非日常)・ノイズ(ざらつき)
③幽霊とハエ(幽霊と棲む 短編 39秒)
動画と小説があります。
境界(生と死)・名探偵(えーちゃんは観察者)・外国(死後=外の国)
ノイズ(羽音)
動画
──ここから小説版です
(同じオチです)──
(752字 400字詰め原稿用紙だと2枚くらい)
冬のハエ
幽霊がたまねぎを刻んでいる。
「えーちゃん」
「なに?」
振り向くと涙目になっている。
幽霊でもたまねぎがしみると泣くのだ。
えーちゃんは非業の死を遂げた幽霊でうちに棲みついている。
「何作ってんの?」
「マーボー豆腐」
えーちゃんは、料理の筋がいい。
私よりずっと上手だ。時々生前の事を鼻息荒く語る事がある。
でもさ、死んだんでしょ? と聞くと、しょぼくれて
そりゃまあそうなんだけど? という。
「えーちゃん? それより、料理、料理。センスいいよ、あなた」
ほめると元気になる。体から湯気のようなものが沸き上がる。
溶けるんじゃないかと心配になる。
「豆板醤がめっちゃ効いてる。本場でもうけるんじゃない? 」
「ほめ殺しにする気?」
「いやいや、えーちゃんはもう死んでるんだから、殺さないよ」
幽霊がしょんぼりする。これ以上透き通らないほど、薄くなる。
あ。と小さく叫ぶ。テーブルの端。
小さなハエがうずくまるようにじっとしている。
ティッシュで上からそっと抑える。ハエはおとなしく、くるまれる。
「なにしたんですか?」
「ハエがいたから、捨てた」
「ぷちっと殺した?」
「殺さないよ、気持ち悪いもん」
「あなたさ、最後の詰めが甘いよね」
えーちゃんがつっかかってくる。
言いたいことがあるんだったら、言わなきゃだめだよ?
言いたい人がいるんならね?
死んだら後悔するよ? わかってんの?
幽霊がぶつぶつうるさい。
無視していたら、またハエが飛ぶ。
今度は上からぷちっとやった。
生き物のかすかな感覚が伝わって嫌な気分になる。
「いいんだよ、それで。最後まできっちりやれたんだから」
え?
なにか飛んだ。ハエだ。死んだはずなのに。
「ハエも幽霊になって棲むつもりじゃないの? ここに」
「て、ことはずっと?」
殺すんじゃなかった。
えーちゃんのアドバイスは
何の役にも立たない。
ありがとうございました。
どれか一本でも残ったら、コメントで教えてください。
わたしも、あなたの気配を受け取りたいです。
キーワード、全部
使えなくて残念です。
未熟者でごめんなさい。
ちょっと違う流れになってしまいまして……
クマちゃん・お酒・風花のイラストです。(個人的には気に入っているので、葛藤がありました)
失礼なことを申し上げていたら、お許しくださいっ

一緒に世界を作り上げる第7回参加者のみなさんとキーワード
Kinuさん ▷ 時計
KITAcoreさん ▷ ノイズ
スイさん ▷ 名探偵
スイッチくんさん ▷ クマちゃん
ナオユキさん ▷ 深海魚
はしゃもさん ▷ 境界
ひろさん ▷ お酒
ムーンストーンさん ▷ 外国
夏目羊さん ▷ 風花
ことほぎ▷冬の海でした!
たくさんの方々がこのイベントを、創作を、noteを盛り上げようとしてくれています。
参加させていただいて、光栄です。
発起人のおふたり
Kinuさん
マイユーさん
応援団長のメイシンちゃん
楽しんで自然に繋がる……
あなたと繋がれてうれしいです。
ほんとうにありがとうございました。
ことほぎ
