回復は一直線じゃなかった note18日目
カタツムリみたいな速度でも、前には進んでいたらしい
右麻痺になる前、
私は,看護師をしていた。
だから、
リハビリを続ければ回復は起こる、
ということを,実際に知っていた。
多くの患者さんが、時間をかけて
少しずつ,出来ることを取り戻していく姿
を,見てきたからだ。
けれど、いざ自分がやる側になると、
毎日変化を実感できるわけではなかった。
昨日と今日で
何かが劇的に変わるわけでもない。
同じ動きを繰り返して、
「なかなか進まないもんだな」
と思う日もあった。
それでも続けられたのは、
担当のリハビリさん達の存在が大きい。
その時の私にいちばん合う方法を考え、
毎回,色々内容を変えながら進めてくれた。
出来ない時は 励まして、
「じゃあ次はこうしてみましょう」と
自然に次の一歩を示してくれる。
その人達と一緒に、
昨日より今日、今日より明日へ
進んでいく時間そのものが、
いつの間にか楽しみになっていた。
ある日、
それまでは家族に切ってもらっていた爪を、
自分で切ってみようと思った。
左手ならゆっくり動かせる。
でも左手の爪は切れない。笑
少し動くようになった右手でやってみると、
指一本にとても時間がかかり、
途中で諦めたくなる。
それでも少し切れると、
また続けてみる。
その繰り返しだった。
2週間ほどして,また爪が伸びてきた。
前みたいにやってみたとき、
前よりほんの少しだけ早く、
ほんの少しだけだけど
上手に出来てることに 気づいた。
劇的な変化ではない。
本当に、カタツムリみたいな速度。
でも確かに前には進んでいた。
回復は一直線じゃない。
上がったり止まったり、
時には戻ったように感じる日もある。
それでも続けていると、
ある日ふと 「前より出来ている」
瞬間が現れる。
人間の回復力って、すごいに!
気づかないくらいゆっくりでも、
身体はちゃんと
前へ進もうとしているらしい。
だから今日も、
焦らず、楽しみながら、
また少しだけ,続けてみる。
……多分,中国語も同じだ。
