49.≪人生を評価するバロメータは家族?≫
人は一人では生きられません。人は、『人の中で、人と共に、人のために』生きる、です。人は、人と楽しく会話をし、人と一緒に暮らし、人のために動く、そういう動物なんです、その中に喜びがあり、そしてその喜びが心身の健康と幸せに繋がっているそういう生き物なんです。多くの幸せは、お互いを信頼し合い、大切に思い合う人々の間に在ります。幸せは、人と人との間にある、です。
そしてまた、人は人にしてあげたことを相手が喜んでくれる、それだけで心はカルーく浮き上がるのです。あなたの初恋の頃を思い出してください、誰もが昔は素直で純粋だったんです。愛しく思う人があなたのしたことに対し喜んでくれれば、それだけで天にも昇る気持ちでトンデモナク嬉しかったはずです。まぁ、もっとも何もしなくてもニコッと微笑んでくれるだけで心が激しく動揺したかも知れませんが……。人は人が喜んでくれれば嬉しく楽しくなる、そしてまた気持ちも優しくなれる動物です、それが自然界の人間の素の感情です。その自然界の素の感情が、人間組織社会の荒波に翻弄され、削り取られ、多くの人はいつの間にか忘れ去ってしまっているのです。プレゼントは懐柔や下心の手段にさえ使われるのです。人との比較、競争、戦い、更には恨み妬みのドロドロの世界にドップリ染まり、浸り切っているのです。
人は、『人の中で、人と共に、人のために生きる』、本当は、四六時中一緒に生活する夫婦、家族の間において、仲良く楽しく生きる、です。そうすることで自身の心身共が健康に幸せになる、そういう動物なんです。人間は、決して一人孤独に、絶海の孤島で暮らすために生まれてきた動物でも、組織社会の中で戦い続けながら、必死に生き続けなければならない生き物でも、ありません。
≪身体の成長と感情の成長≫
話は変わりますが、人は生まれてからたった二十余年で『身体の成長』はピークに達し、そのあとの五十~六十余年を身体的、生物学的には衰え続けるのです、そして不調を抱えながら、生き続けるのです。そして、『身体の成長』が停止する頃か、まぁその少し前くらいから『感情(心)の成長』が始まるのです。意識する、しないに関わらず、人生経験を積むにつれ、或る程度感情は成長します、まぁ、『身体の成長』のピーク前後の感情の刺々しさに慣れ、対抗し、その後、老年の域に差し掛かると、やっと相手への優しさがジワーっと芽生えてくると言った方が妥当かも知れませんが。感情が成長しない人はいつまで経っても人との諍いが絶えません。
人は人と生きるために、みんな、暗中模索、試行錯誤、四苦八苦します。そして紆余曲折しながらようやく、少数ですが或る人々は『感情の成長』を遂げるのです。そしてその成長が速ければ速いほど老年的超越と言われる領域に近づくのです。もしかすると、それが『感情の成長』の最終的な到達点かもしれません。
自然界の素の感情に、再度還り着くのです。それが超高齢者(九十歳超え)への切符かもしれません。それが伝教大師の教え『忘己利他』の世界かも、です。
≪現状の生き方≫
でもね、多くの市井人は、今現在を生きるのに精一杯で、きっと、それどころではないんです。この人間組織社会で生きて行くだけで必死なんです。自分のことだけで精一杯なんです、人のことなんて気に掛ける時間も余裕も無いのです。まぁ、自己中なんです。ひょっとするとそれが現代人の当然の典型的な生き方なのかもしれませんけどね。
しかしまぁ、多くの人は人と仲良く信頼し合って楽しく生きる生き方を全く知らないし、知ろうともしません、それがそもそも人間の不幸の始まりかもしれません。
夫婦、家庭は、特別なんです、仲良く楽しい癒しの場でなければならないんです。だって人間世界の中で特殊集団なんですから、子孫を為し、その彼らは全て繋がっているんですから。単なる争いだらけの人間組織社会と同じではないんですから。
人は、組織社会の中で、他人を蹴落とすため一生懸命闘って、軋轢を起こし、死闘を繰り広げ、苦しみ、嘆きながら死んでゆく。本来心底にある自然界の素直な、素の感情を、生きるために都合の良い偽造の感情に塗り替えてまで。感情が、自律神経を介して人間の身体を良くも悪くも制御しているにもかかわらず、すなわち、健康に大きく関わっているにもかかわらず、です。
しかしまぁ、それがやむを得ないとしても、自然界に生きる人間の本来の生き方とも、良いこととも、思えません。
≪人の、本来あるべき生き方≫
本来の生き方は、周りのみんなと、仲良く、楽しく、健康に、幸せに生きられたか否か、そして、それが本当のシアワセな生き方である、そう思いませんか。
ダメ出しです、
我々、人間は、『人の中で、人と共に、人のために』生きる、すなわち、夫婦、家族と仲良く楽しく幸せに生きる、そうすることによって心も身体も共に、健康に幸せに生き、幸せに逝くようにできている動物です。自己治癒力(免疫力)も幸せホルモンも、まさにそういう風にできています。
それが、心を与えられた唯一の動物、人間の心と身体、両方を満たす本来のあるべき生き方なんです。
一緒に人生を生きた人、生きてくれた人を幸せにできたか、一緒に幸せと思える時間を共有できたか、それが、人生を評価する数少ないバロメーターかも知れません。
最期の最期に、お互いに長い時間を一緒に生きてくれてありがとう、一緒に生きてきて良かったなぁ、同じ人生を歩めてよかったね、お互いに心から『良い人生をありがとう』と感謝し合える、そんな人生が、人間本来の生き方ではないか、です。折角の二度と無い人生、仲良く楽しく幸せに生きましょう(H/P 書窓けやき通り)
