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📺昭和のトリビア:🧽雑巾がけ競争 ― 掃除なのに、なぜか全力疾走になった廊下

ワックスの匂いと、膝にくる冷たい床

掃除時間になると、教室の空気が少し変わります。
机を後ろに下げる音。
ほうきで床を掃く音。
バケツの水が揺れる音。

廊下に出ると、ワックスの匂いと、少し湿った雑巾の匂い。
雑巾を床に置いて、両手で押さえる。
膝を曲げて、腰を低くして、スタートの構え。

「いくで!」

次の瞬間、掃除時間のはずなのに、廊下が競技場になる。
昭和の子どもは、何でも勝負に変える天才でした。

雑巾がけは、実はかなり理にかなった掃除だった

雑巾がけは、単に昔ながらの根性掃除ではありません。
床に近い姿勢で、両手に体重をかけて前へ進むので、床にしっかり圧がかかる。
軽く拭くより、汚れをこすり取る力が強いんです。

しかも、自分の目が床に近いから、ゴミや汚れにも気づきやすい。
教室や廊下の木の床を、子どもたちの手で毎日整えるには、かなり合理的な方法でした。

そして面白いのは、掃除の姿勢がそのまま運動になること。
腕、肩、腹、脚。
全部使う。
真面目にやると、地味にきつい。

つまり雑巾がけは、掃除でありながら、身体づくりにもなっていたんですよね。

速く走るほど、だいたい怒られる

ただ、子どもは合理性なんて考えません。
長い廊下を見た瞬間に、勝負が始まる。

「端までどっちが早いか!」
「曲がったら負けな!」
「線からはみ出したら反則!」

掃除なのに、勝手にルールが増える。
そして走る。
雑巾の水が飛ぶ。
勢い余って壁にぶつかる。
友だちと横並びで競って、途中で笑って力が抜ける。

そこへ先生の声。
「遊ぶな!ちゃんと拭け!」

でも、先生に怒られても、廊下の端まで滑るように進むあの感覚は忘れられない。
雑巾が床に吸いついて、足がバタバタ動いて、風が顔に当たる。
掃除時間の中に、ほんの少しだけ自由があったんです。

今はモップもある。でも“手で学校を磨く”感覚は薄くなった

今は掃除道具も変わり、モップやワイパーを使う場所も多くなりました。
効率もよく、身体への負担も少ない。
それはありがたいことです。

でも昭和の雑巾がけには、自分たちの学校を自分たちで磨く感覚がありました。
床の傷、黒ずみ、昨日こぼした跡。
そういうものを、子どもの手が毎日なぞっていた。

掃除なのに勝負になる。
怒られるのにまたやる。
あの廊下の雑巾がけは、学校生活の中の小さなエネルギー発散でもありました。

昭和の学校は、勉強だけでなく、床の冷たさや雑巾の匂いまで含めて記憶に残る場所だったんですね。

昭和の風景を懐かしく掘り起こすシリーズです。スキ・フォローしてもらえると嬉しいです。
#昭和のトリビア #昭和レトロ #学校掃除 #雑巾がけ #なるほどトリビア

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