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虎の神話と伝統の一戦

虎の神話

虎が来る。
東海道を駆け上り、
六甲おろしを身に纏い、
白く大きな虎が来る。
飢えているのか、その虎は。
喰ろうても、
喰ろうてもなお、物足りぬ。
勝利と呼ばれるその獲物。
武蔵野の地に虎が来る。
獲物を求めて虎が来る。
牙研ぎ澄ませ虎が来る。

伝統の一戦

 週が明けると、東京ドームで今年7カード目の伝統の一戦が開催されます。西から攻め上る阪神と、東で迎え撃つ巨人。繰り返される戦いは神話のようです。
 生き物としての虎は巨体ながら、走ればその時速は約65km。一度の跳躍で10mもの距離を移動できる、卓越した運動能力を誇ります。四神相応に当てはめれば、西を護る霊獣白虎。俗に風を司るともされ、疾走のイメージが湧きやすい。風水では、街の西に大きな道があれば縁起が良い。首都東京から見れば、西にあるのは東海道。虎の名を持つ阪神が西から長駆して東京ドームに攻め込む姿に、あまりにもぴったりなのです。
 対する巨人は大地に仁王立ちしているイメージが浮かびます。民話なら、ダイダラボッチ。日本各地に残る山や湖を作った大男。ギリシャ神話なら世界を支えるアトラス。これが軽々しく走り回っては困ります。武蔵野の大地を踏みしめて、霊獣を迎え撃つのです。
 現実に大阪・東京間の移動は、JRであろうと自動車であろうと、東海道が一般的でしょう。江戸時代から東海道は日本の大動脈です。今の首都と古の都を繋ぐ大動脈。そこを1年に何度も白虎と巨人が往復して、東西の闘気がぶつかり合って四散する。虎と巨人の覇気が大気に広がり、地に吸収される。時には疲れた土地神にエネルギーを与え、時には荒れる土地神を押さえ込む。限りなく繰り返される神々の戦い、そんな伝説めいた想像さえ呼び起こします。
 オカルト好きの間では、鉄路は霊気を運ぶとも言われます。選手を乗せた東海道新幹線と、風をはらんで並走する白虎。疾走する猛獣の姿が圧倒的です。若しくは、西に向かう新幹線と大地を踏みしめて征く巨人。この姿も劇的です。

武蔵野

武蔵野に戦いありて
幾度(いくたび)も戦いありて
終わりなき戦いありて
大気は震え大地は揺らぎ…

虎とまた相まみえるまで眠ろうか
巨人は眠る
武蔵野に…

#伝統の一戦 #虎 #神話 #巨人 #武蔵野 #新幹線



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