製造系上場企業のマネジメント研修を実施。管理職候補の意識と発言が変わり始めた【導入事例】
こんにちは!
ほんしつ探究Labのよしだみきです。
企業の採用・定着支援、管理者の伴走コーチング、学習コミュニティの運営をおこなっています。
今日は、製造系上場企業でのマネジメント研修の事例をご紹介します。
今回は、全5回・複数講師によるチーム体制で実施し、研修の途中で「2年目もお願いしたい」という声をいただきました。その舞台裏をお伝えします。
「管理職を育てたいが、自社ではできない」「研修を設計するノウハウが無いので、プロに任せたい」とお悩みの方の参考になればうれしいです。
【背景・課題】管理職候補が育っていない

今回ご依頼いただいたのは、東北を拠点に製造業を営む上場企業です。社員数は90名規模。熟練の幹部層が50代後半を迎え、5〜10年以内に世代交代が迫っています。
次の時代を担う課長・部長クラスの育成が急務でしたが、社内には研修ノウハウがない状態。「マネジメント研修をしたい」という意向はあったものの、リアルな現場の実情を把握しきれてはいませんでした。
今回は研修前に事前アンケートを実施。参加者一人ひとりの現状や自己認識を把握するとともに、上司からのコメントも収集しました。
私は当初、「年功序列の文化で、上に意見が言いにくいのでは」という仮説を立てていました。ところが事前アンケートを分析した結果、話しやすい環境はあるものの、受け身の姿勢が続いているという職場環境が見えてきました。この事前分析をもとに、何をキーメッセージとして研修で届けるかを設計しました。
私はPM(プロジェクトマネージャー)として全体設計を担い、複数の講師と一緒に研修をおこなうことになりました。
【実行施策】オーダーメイド研修を1年間実施。全5回で管理職スキルを身に着ける

研修の対象者は主任クラス13名。5回・各3時間のプログラムを、約2ヶ月に1回のペースで1年間かけて対面実施しました。チームビルディング、チームでの目標達成、問題解決、チームの動機付け、財務の5テーマです。
各分野の強みを持つ講師3名でチームを組み、私はPMとして全体を取りまとめながら、うち2回を担当しました。
私が担当した2回の内容

1回目(チームパフォーマンス)では、ケーススタディを使ったグループワークから始め、目標設定とフィードバックの仕方を扱いました。このとき意識したのは、「目標と自分を紐づける」という視点です。売上目標や業務目標は言えても、自分のキャリアや動機と接続されていなければ、目標はただのタスクになってしまいます。「この目標は、自分にとってどんな意味があるのか」を考えるワークをおこないました。
2回目(モチベーションとエンゲージメント)では、内的動機付けのメカニズムを理解してもらった上で、自分のチームの強みを分析しました。タイムマネジメントの視点も加え、日々の業務のなかでどこに時間をかけるべきかという話も盛り込みました。
どちらの回も、知識を伝えたらすぐにワークに落とし込む、というサイクルを繰り返しました。「インプット→自分と向き合う→他者と対話する→またインプット」というリズムで進むため、参加者は脳に汗をかきながら取り組む時間になります。
体験型研修の利点

「知識をインプットするだけであればEラーニングで十分」と思われる方もいるかもしれません。しかし、わざわざ同じ時間に集まって学ぶからこそ、会社・チーム固有の課題に向き合うことができます。
実際、研修の場では普段は話す機会のなかったメンバー同士が、ワークを通じて初めて本音を話す場面が何度もありました。知識を学ぶだけでなく、チームの関係性そのものが変わっていくのが、対面・体験型の研修の面白さだと思っています。
研修後も、継続的にコミュニケーションをとる
各回の実施後は、参加者が研修後の継続学習においてアウトプットしたものに対して、フィードバックをおこないました。継続的に参加者とコミュニケーションを取り、研修のフォローアップをおこなうことで、行動を変えるようにアプローチしています。
【成果】発言が変わり、2年目の継続へ

1年間の研修のなかで、特に参加者の”意識”と”発言”が変化しました。また、研修の途中で、人事担当者から「翌年度も研修をお願いしたい」「若手研修も頼みたい」という声をいただき、継続の依頼につながっています。
参加者アンケート(回答数13名):
参加者の半数以上が、研修前と比べて変化を実感しています。
会議・プロジェクトにおける発言量の変化:53.8%
発言の視座の変化:61.5%
プロジェクト・案件への前向きさの変化:61.5%
マネジメントに対する前向きさの変化:参加前53.8%から84.6%へ(+30.8ポイント)
参加者からはこんな声をいただきました。
「リーダーシップを身近に感じ、自ら発揮できるようになった」
「仕事のやりがいは、自ら踏み出すことや考え方の転換が必要だと学んだ」
「部下への接し方を知り、先輩として心に余裕ができた」
上司アンケート(回答数12名):
参加者の上司(課長・部長クラス)の約半数以上が変化を実感しています。前向きさや責任感などの姿勢の変化を実感した上司は84.6%に上りました。
「トラブルに対して、以前よりリーダーシップを取る行動が増えた」
「会議での発言がより具体的なものになった」
「課題解決に向けた姿勢が、周囲の信頼を得ている」
印象に残った変化:

今回の参加者の一人に、エンジニア出身の方がいました。最初の頃は自分から発言することがほぼありませんでしたが、研修を重ねるごとに変化。グループワークでファシリテーションをするようになり、研修の最後には「周りの人と一緒に成長していきたい」という言葉を口にしてくれました。
自分の専門性から、チームや組織へと意識が広がっていく。この変化を見て、私も心にグッときました。
【振り返り】研修設計に対する考え方

・研修は「2割」。残りの8割をどう設計するか
研修が人の行動変容に影響を与える割合は、2割程度だと言われています。残りの8割は、研修前のマインドセットと、研修後の現場での関わり方が決めます。「どういう意識で参加してもらうか」「終わった後に現場でどう使ってもらうか」まで含めて設計します。
・「目標と自分を繋げる」難しさ
今回、改めて感じたのが「目標と自分を繋げることの難しさ」です。管理職候補に必要なのは、テクニックよりも「リーダーとしての在り方」だと思います。それが腑に落ちていない状態でスキルだけ教えても、なかなか行動は変わらないんです。だからこそ、マインドセットから丁寧に扱う研修を意識しています。
・職場を学びの場にすることが、私のミッション
私のミッションは、職場を学びの場にすることです。企業や管理職の方と長期的に関わりながら、人が自分の意志で動けるような環境を、一緒につくっていきたいと思っています。
「管理職が育たない」と感じている方へ

次世代リーダーや管理職育成の悩みは、研修を1回やれば解決するものではないと思っています。
何が課題なのかを丁寧に掘り起こし、前後の関わりも含めて設計する。そのプロセスを一緒に考えることが、私にできることです。
まずは現状のヒアリングから始めます。お気軽にご相談ください。
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https://www.hontanlab.com/
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
