第16話 「シュエットを支えてくれたバイトちゃん達」
シュエットを始めてから、たくさんの人とのご縁に助けられてきた。
その中でも欠かせなかったのが、歴代のバイトちゃん達。
バイト1号は、お客様の紹介で来てくれたシンガーソングライターのユキちゃん。
2号は、叔父の店のお客様の紹介のリカちゃん。
3号は、一見のお客様としてやって来た医大生のよしかちゃん。
4号は、よしかちゃんが紹介してくれた後輩のじゅりちゃん。
みんなタイプは違うけれど、可愛い子ばかりだった。
当時、私は店内のブラックボードに、
「火曜ユキちゃんDAY」
「金曜日 リカちゃんDAY」
と書いていた。
2人が、シュエットを卒業してからも
よしかちゃんDAY
じゅりちゃんDAYは、続いていた。
常連さん達はそのブラックボードを見ながら、
「じゃあ、その日に来ようかな」
と予定を立ててくれていた。
〇〇ちゃんDAYは人気で、シュエットの集客にも一役買ってくれていた。
ユキちゃんはシンガーソングライターとしてライブ活動をしていたので、お話がとても上手だった。
初めて来たお客様とも自然に会話ができる。
お客様から、
「何か飲む?」
と聞かれると、
「ワインいただきます❣️」
と、ちゃっかり答える。
その言い方が可愛らしくて、お客様も嬉しそうだった。
もちろん玉子焼きも上手で、シュエットの看板娘のような存在だった。

それから、リカちゃんは、叔父の店のお客様と一緒に来店。
忘れ物をして、取りに来た時の事。
静岡から転勤で来て、知り合いもいないと言うことだった。
りかちゃん、シュエットでバイトしたら?
ご飯とお酒付きのバイトよ!😁とスカウト。
お酒は、好きみたいで、飲みっぷりも豪快だった。
おかげで売上にもたくさん貢献してくれた。
ある日、常連さんとのビールの飲み比べのようになり、樽が1本空いたこともある。(笑)
ただ、飲み過ぎると…
「ママ、お皿とコップが二重に見えます。」
と言う。
そんな時は、
「リカちゅん、洗い物はせんでいいよ。」
「カウンターに座って飲みなさい。」
「片付けはママがするから。」
と言っていた。
お皿が二重に見えている人に洗い物をさせるわけにはいかない。🤣
今思い出しても、豪快で愛嬌のある女の子だった。
そして、
よしかちゃんとの出会いも忘れられない。
ある日、若者5人組がお店のドアを開けた。
入るなり男の子の一人が、
「学生ですけど、ビール飲ませてくださ〜い!」
と言う。
すると隣の女の子が、
「おでんも食べたいです‼️」
と続けた。
それが、よしかちゃんだった。
私は、
「あなた達、未成年じゃないでしょうね〜?」
と聞いた。
すると、
「僕たち、5、6年生でーす!」
との返事。
私はすぐに、
「あら、医大生⁉️」
と言うと、
「はーい🙋♀️」
と元気な返事が返ってきた。
外の看板におでん🍢ありますと書いてあったから、おでんくださーい。
よしかちゃんは、元気で品も良い。
「シュエットでバイトしない?」と
スカウト。
そして、ある日驚くことが分かった。
常連のTパパのお嬢さんの旦那さんが、
よしかちゃんの学校の先生だったのだ。
世間は本当に狭い。👀
それからTパパにも可愛がってもらうようになった。
やがて卒業を控えたよしかちゃん。
よしか人事部長は、
「ママ、後輩を紹介しますね!」
と言って連れて来てくれたのが、じゅりちゃんだった。
じゅりちゃんはアルバイト経験がなく、
お酒も飲めない。
私は、
「お父さんとお母さんにちゃんと相談した?」
と聞いた。
すると、
「今度、パパとママがシュエットを見に来ます。」(笑)
こうして、シュエット初の父兄参観が行われることになった。
当日、ご両親が安心できるようにと、じゅりちゃんと同郷のシンさんも来てくれた。
さらに山ちゃんもいて、
「大丈夫ですよ。シュエットママは、お客様に厳しいですから。」
と言ってくれた。
良いこと言うねー、山ちゃん。
店内は笑いに包まれた。
そして、じゅりちゃんのお母さんが驚いたように言った。
「じゅりちゃんがお皿を洗ってる!」
「家では洗わせたことがないんです。お勉強ばかりで。」
私は笑いながら、
「ママ、じゅりちゃんは社会勉強してますよ。」
「とても助かってます。」
と答えた。
ご両親も安心されたようだった。
私もほっとした。
じゅりちゃんがお店に入る日は、シンさんがよく顔を出してくれた。
そして、
「じゅりちゃん、何か飲まんね。」
と、ソフトドリンクをご馳走してくれる。
お酒を勧めるのではなく、ちゃんとソフトドリンク。
そんな気遣いがシンさんらしかった。
じゅりちゃんは、お酒を飲まないので頭はいつもスマート。
お会計も得意だった。
電卓を使わなくても暗算で計算できるし、正確。
さらに、
「ママ、この伝票に〇〇代付いてませんよ。」
と、私の伝票の付け忘れまでチェックしてくれる。
本当にしっかり者だった。
そういえば、シュエットにはひとつ決まりがあった。
バイトちゃん達は、仕事を始める前に必ずシュエットご飯を食べること。
お腹を空かせたまま働いてはいけない。
それがシュエットルール。


特によしかちゃんは、
店に来るなり、
「ママ、今日のおかずは何ですか?」
と聞いていた。
どうやら仕事より先に晩ご飯が気になっていたらしい(笑)。
よしかちゃんもじゅりちゃんも親元を離れて暮らしていたので、家庭料理が恋しかったのかもしれない。
人気だったのは、
きんぴらごぼう、
ポテトサラダ、
肉じゃが、
そして玉子焼き。
また、よしかちゃんとじゅりちゃんは、おつまみの盛り付けがとても上手だった。
同じ料理でも、二人が盛り付けると少しおしゃれに見える。
若い感性というのは面白い。
お客様にも喜ばれていた。
振り返ると、
ユキちゃんは、お話上手で玉子焼き担当。
リカちゃんは、豪快な飲み担当。
よしかちゃんは、ご飯大好き担当。
じゅりちゃんは、盛り付けと計算担当。
みんなそれぞれ得意なことが違っていて、その個性がシュエットを支えてくれていた。
シュエットを支えてくれたのは、お客様だけではない。
歴代のバイトちゃん達もまた、大切な仲間だった。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
シュエット愉快な仲間たち物語は、
まだまだつづきます。🤗
