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AICOS: AI Companion Operating System 計画

これまでデスクトップマスコットを中心に機能拡張をしてきましたが、よくよく考えてみるとマスコット用OSを作った方が効率よいのでは?と思うようになりました。

昔、ファイラーアプリをシステムレベルで統合して「ファイル操作を中心に据えたOS」=「DOS」が生まれたように、
「AIが何をすべきか」の判断をOSの基本機能として「AIの自律的判断を中心に据えたOS」を再設計してみることにしました。

イメージとしては「メタOS」や「オーバーレイOS」の概念です。
基本的なコンピュータリソースの管理は下層のOS(Windows/Linux)に任せます。

「管理すべきレイヤーが違うなら、下位レイヤーを再発明する必要はない」という方針です。

デスクトップマスコット、卓上マスコット、Unityのアバターシステムなどは、すべてこのOSにエッジとして接続することにします。


デスクトップマスコット開発の現状

現在開発中のAIデスクトップマスコットは、以下の機能を統合しています。

  • カメラ映像による在席状態・ジェスチャーの認識

  • カレンダーやタスク情報の取り込み、リマインダー

  • 環境センサー(温湿度等)との連携

  • Supabaseによるメモリ(記憶)管理

  • マルチモデル構成(Qwen3 → Gemma3)によるパイプライン式のメッセージ生成

現状はタスクスケジューラーで定期的に情報を集約して出力している段階だのため、「時間駆動」であって、まだ「イベント駆動」ではありません。

次のステップは「タスク生成プロセス」の追加を考えていました。

定期的なタスクスケジューラーとは別に、環境情報を監視して「今、何かすべきか」を判断し、必要なタスクを自律的にスケジューラーに登録する仕組みです。


気づき:これはアプリの範囲を超えているかも

開発を進める中で思ったのですが…

今やっていることは「デスクトップマスコットを動かすためにAIをどう使うか」という設計ではない。
「自律的AIのインタフェースの一つとしてデスクトップマスコットがある」という設計。

主従が逆転している。

以前書いた「プライベートAIルーティング」の記事で、オーケストレーションAPIの設計を考えました。
各モジュール(対話、検索、記憶DB、スマートホーム等)を統合するディスパッチャーの構想です。

あの時点では「ユーザーのリクエストを最適な専門家に振り分ける」というリクエスト駆動の設計でした。

しかし今考えているのは、そのディスパッチャー自体が能動的に動き出す構造です。

これはもうOS化した方がいいのでは?


AICOS構想

設計思想

AICOS(AI Companion Operating System)は、従来のOSとは逆転した発想です。

  • 従来のOS:人がアプリを使い、アプリがAIを呼ぶ。AIはあくまでアプリケーションの一機能という位置づけ。

  • AICOS:AIが状況を判断し、機能(ツール)を呼ぶ。AIがシステムの中心となり、人間への働きかけや処理を自律的に開始する。

自動車の自動運転が「車にAIを載せる」のではなく「AI前提で車を設計し直す」のと同じ発想かも。


5層アーキテクチャ

AICOSは5つのレイヤーで構成されます。

1. 環境認識レイヤー:AIの「感覚器官」

カメラ、カレンダー、センサー等で、現実世界の情報を常に取得する。Pull型の情報取得を実現する基盤。

2. 状態管理レイヤー:文脈の「理解」

生データを「意味のある状態」に変換する。「22℃、10:00 AM、movement検知」という生データを、「寒い」「声をかけるタイミングだ」という意味に変換する。

3. 中枢:AIの「脳」

状況を監視し、「今すべきこと」を自律的に判断してタスクを生成する。フィジカルAI考察で書いた「お母さんコンピュータ」がここに相当する。

「何でも話しかける」のではなく、「今は黙っているべき」という判断も自律性の一部だ。

4. 処理モジュールレイヤー:専門家による「実行」

対話、検索、スマートホーム操作など、専門家AI群が分担して処理する。

5. 出力インタフェースレイヤー:AIの「身体」

デスクトップマスコットや音声を通じて、人間にアウトプットします。

重要なのは、これが「AIの身体の一つ」に過ぎないということ。

将来的に卓上ロボットやUnityアバター等のインタフェースを追加しても中枢は同じ。


フィジカルAI考察との対応

振り返ると、2025年の考察で書いていた概念が、そのままOS設計に落とし込めることに気づきました。

  • Pull型の情報取得 → 環境認識レイヤー

  • お母さんコンピュータ → 中枢(タスク生成エンジン)

  • 意味のラベル付け → 状態管理レイヤー

  • 身体性 → 出力インタフェースレイヤー

考察は「ファンタジー」ではなく、実装可能な設計の種になりました。


AIによる「自律的拡張」の実装

以前の記事「AIが自発的に記憶を拡張する」で書いたように、AIがユーザーの指示なしに、会話から「これは記録すべき」と判断してデータベースを作成する仕組みを実装しました。

「最近読書を始めた」という発言だけで、AIが自発的にテーブル一覧を確認し、reading_logテーブルを設計・作成し、データを追加する。ユーザーは「記録して」とも「追加して」とも言っていない。

構造としては自動運転に近かなと。
環境を認識し、「今、何をすべきか」を判断し、行動(タスク)を生成する。


まずはこの「タスク生成エンジン」の設計にとりかかるため籠ります。

技術系投稿はしばらくお休みするかも…

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