【人生設計】家庭は孤独を消す場所ではない
若い頃は、家庭というものは
孤独をなくしてくれる場所だと思っていた。
好きな人と暮らし、家族ができ、
同じ時間を共有する。
そうなれば、人はもう孤独を感じなくなる。
そんなふうに、どこかで思っていた。
でも長く生きていると、
どうもそれは違うのではないかと思うようになる。
家庭があっても、人は孤独になる。
むしろ家庭の中でこそ、
ふとした瞬間に孤独を感じることがある。
同じ家に住んでいても、
同じ人生を生きているわけではない。
同じ食卓を囲んでいても、
同じことを考えているわけではない。
人はそれぞれ違う人生を歩き、
違う経験をしてきて、
違う考え方を持っている。
だから本当の意味で、
完全に分かり合うことは
もしかしたら出来ないのかもしれない。
若い頃はそれを寂しいことだと思っていた。
でも最近は、
それが人間というものなのだろうと思う。
家庭というのは、
孤独を消す場所ではない。
孤独を抱えたままの人間が、
それでも一緒に生きていく場所なのだと思う。
完全に分かり合えなくても、
同じ家で暮らし、
同じ時間を過ごし、
ときどき同じことで笑う。
それだけでも、
本当はとても不思議で、
ありがたいことなのかもしれない。
孤独は消えない。
でも孤独があるからこそ、
誰かと一緒にいる時間の意味が
少しだけ深くなる。
家庭というのは、
そんな場所なのだと思う。
