ホコリをかぶる「きらびやかな戦略書」。街づくりに必要なのはAIよりも地味な「実行力」
こんにちは!「まほ|不動産デスク」です。
今日は、不動産とも深〜い関係がある「街づくり(地域経済開発)」のお話を、海外のちょっと面白い最新ニュースからお届けしますね。
皆さんは、「私たちの街は、これからAIでイノベーションを起こします!」とか「スマートシティになります!」といったカッコいい計画を聞いて、ワクワクしたことはありませんか?
でも、その計画、本当に実現していますか……?
不動産と街づくりの視点を交えながら、わかりやすくお伝えします。
📚 カッコいい計画はいらない?「街づくり」は地味な「実行力」こそがすべて
今週、地域経済開発の新しいハンドブック(実務書)が出版されました。その名も『ローカル・アンド・リージョナル・エコノミック・デベロップメント・ハンドブック(地域・地方経済開発ハンドブック)』。
著者は、スコットランドやロンドンなどの開発機関で30年以上の経験を持つ、まさに街づくりのレジェンド、グレン・エイシー氏です。
この本の中で、エイシー氏は、世界中の都市のリーダーたちに向けて「カッコいい計画(戦略)を作るよりも、とにかく地味でも『実行(デリバリー)』することを最優先せよ!」と、ちょっと厳しい警告を発しています。
一体どういうことなのでしょうか?
🧐 計画だけ作って満足していませんか?「戦略」と「実行」の深すぎる溝
エイシー氏によると、街づくりの現場で最も永続的な課題の一つが「戦略(計画)」と「実行(デリバリー)」の分断だそうです。
「世界中、ホコリをかぶっている『きらびやかな戦略書』で溢れかえっています。その計画が解決しようとしていた問題は、今も解決されないままなのに。」
「AI都市」「イノベーション拠点」……。夢のような言葉が並んだ計画書は、作る時は盛り上がりますが、いざそれを誰がどうやって実現するのか、具体的な「誰」が決まっていない、予算がない、ということがよくあります。
不動産でも同じですよね。「最高の住まい」を夢見て設計図を描いても、実際に建てる大工さんがいなければ、ただの紙です。
💻 デジタルツール(AI・スマートシティ)の「正しい」使い方
最近では、DX(デジタルトランスフォーメーション)やAI(人工知能)、スマートシティ(先端技術を活用した都市)技術が、こうした課題の魔法の解決策として紹介されることがよくあります。
しかし、エイシー氏は、「デジタル技術は魔法ではない」と強調します。
「デジタル技術は確かに役立ちます。でも、それは実行そのものを代行するのではなく、『フィードバックループ(結果を見て改善するサイクル)』を短くするために使った時だけです。」
例えば、以下のようなデータの使い方は、非常に有効だそうです。
ビジネスサポートの状況: どのくらいの数の企業が支援を受けているか、をリアルタイムで把握。
計画申請の状況: 新しい建物の建設許可がスムーズに出ているか、どこで止まっているか、を見える化。
雇用やスキルの状況: 街の人がどんな仕事に就けているか、どんなスキルが不足しているか、をいち早くキャッチ。
こうしてデータで見える化することで、リーダーたちは「あれ、計画通りに進んでいないぞ?」と早く気づき、計画が手遅れになる前に改善の手を打てるようになります。
⚠️ ここで注意!「ダッシュボード(グラフの画面)」を見るだけで満足しない
エイシー氏は、もう一つ重要な警告をしています。
「リスクは、データを表示するダッシュボードを、『実行の代わり』に使ってしまうことです。本来、ダッシュボードは実行の様子を映す『窓』であって、それ自体が実行ではないのに。」
どれほどきれいなグラフの画面を作っても、それを基に実際に動く人がいなければ、問題は解決しません。
🌿 おわりに:「カッコつける」より「地味に強いシステム」を!
今回のニュースを通じて見えてきたのは、街づくり(経済開発)の本質が、カッコいい言葉や技術ではなく、地味な「実行力」と「確実なシステム」にあるという事実です。
不動産とは、単なる箱ではなく、そこで展開される「暮らし」そのものです。そして、その暮らしを支えるのは、華やかな計画ではなく、毎日確実に機能するインフラやサービスです。
エイシー氏のアドバイスは、資金や資源が限られている都市(日本の多くの地方都市もそうですよね)にとって、非常に重要です。
まずは、データAIやスマートシティを「独立したイノベーションプロジェクト」として扱うのをやめましょう。
それらが、街の「中核機能に埋め込まれ、街の「本当の経済的制約」を解決するために使われているか、を問い直すべきです。
成功している都市は、カッコいい言葉に流されることなく、「自前の確実な能力」を地道に積み上げ、自分たちの「強み」に投資を集中させています。
「自分たちの能力と機会に基づいて積み上げなさい。ケンブリッジ、シンガポール、ボストンになろうとしてはいけません。」
カッコいい計画ではなく、地味でも「私たちの街」に最適な「実行力」のあるシステム。
皆さんの街の市長さんは、今、「カッコいい計画」と「地味な実行力」、どちらを優先していると思いますか?
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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