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【第4弾・完全版】GOLDはブレイク後、どこまで戻るのか?|Pullback・Retest・FVG完全検証

GOLD CANDLE LAB|Pullback / Retest 完全検証


公開形式:全文無料


ブレイクした瞬間に飛び乗るべきか。それとも、押し・戻りを待つべきか。


トレードでは、次のような説明をよく見ます。


  • 抜けたレジスタンスはサポートになる

  • 50%戻しが効く

  • FVGの50%で反応する

  • Order Blockまで戻る

  • 浅い押しは強いトレンドの証拠

  • 深い押しほどRRが良い


どれも成功したチャートではきれいに見えます。しかし実戦で必要なのは、成功例ではありません。


そこまで待ったら何%約定できるのか。到達後は普通の価格より本当に反応するのか。


第4弾では、第3弾で残ったStrong Breakを起点に、25 / 50 / 75 / 100%戻し、Broken Level、M5〜W1のFVG、機械的Order Blockを同じM5経路で追跡しました。


各FVGとOrder Blockには、同じBreak内へ幅・距離・有効化時刻を合わせたRandom Zoneを50個ずつ配置しています。


先に結論


  • 60分初動に対する50%戻しはStrong Breakの92.9%で発生

  • 水平線まで完全に戻った割合は76.1%

  • 初動窓を15 / 30 / 60 / 120分へ変えても、50%戻しは91.7〜93.0%

  • 50%待ちで取り逃がす値動きは約6〜8%だが、待てば優位になるとは限らない

  • M5 FVGはStrong Breakの97.5%で形成、H4 FVGは47.2%

  • FVG 50%到達後の継続率は、M5〜H4の大半でRandom Zoneと同等か下

  • M30だけ+1.7ポイントだったが、単独で強い優位性と呼べる差ではない

  • 機械的Order Blockの反応率は47.2%、Random Zoneは47.8%

  • 複数時間足FVGが重なっても、今回の定義では反応率は上がらなかった


最も実用的な答えは、押しはかなりの頻度で来る。しかし「戻ってきやすい価格」と「戻った後に優位性がある価格」は別ということでした。


使用データと対象


  • 銘柄:XAUUSD

  • 提供元:Dukascopy

  • 価格:Bid OHLC

  • 期間:2015年1月1日〜2025年12月30日

  • 経路判定:連続M5

  • Break母集団:D1 High / D1 Lowの終値Break 7,337件

  • 主分析:Strong Break 920件

  • Strong Break条件:実体0.75 H1 ATR以上、かつ終値の抜け幅0.25 H1 ATR以上

  • 探索期間:2015〜2022年

  • 確認期間:2023〜2025年


初動と戻し率の定義


初動の高値・安値を後から都合よく選ぶと、戻し率はいくらでも変えられます。


主分析ではBreak確定後60分の最高値・最安値を初動終点として固定しました。60分が完成した後から、初めて押し・戻りを測ります。


基準水平線を0、初動終点を100とし、初動終点から水平線へ戻る深さを25 / 50 / 75 / 100%と表します。


15分、30分、120分でも同じ計算を行い、初動窓に依存しないか確認しました。


FVGの定義


  • Bullish FVG:3本目の安値が1本目の高値を上回る

  • Bearish FVG:3本目の高値が1本目の安値を下回る

  • 3本目が完成した時点からのみ有効

  • gap幅0.05 H1 ATR未満は除外

  • M5 / M15 / M30 / H1 / H4を主分析

  • D1 / W1は低母数の参考値


形成途中の上位足を後から見て使う先読みは入れていません。


Order Blockの定義


機関投資家の注文などの物語は前提にしません。


  • 上昇Break:直前12本以内の最後の陰線M5

  • 下降Break:直前12本以内の最後の陽線M5

  • zone:その足の高値〜安値


この機械的定義で、本当に同じ幅・距離のRandom Zoneより反応するかを見ます。


目次


  1. Strong Break後の25 / 50 / 75 / 100%戻し

  2. 初動15 / 30 / 60 / 120分の感度分析

  3. Broken Levelはサポレジ転換したか

  4. FVGの時間足別形成率

  5. FVG 25 / 50 / 75 / 100%埋め

  6. FVG 50%はRandom Zoneより強いか

  7. D1・W1 FVGの低母数問題

  8. 複数時間足FVGの重複

  9. Order Block対Random Zone

  10. 即時Entryと待機Entryの機会損失

  11. 第5弾へ渡すEntry候補




第1章 Strong Break後、どこまで戻ったか


Break後60分の初動を固定し、その後24本の有効H1以内に各深度へ到達した割合です。

戻し深度D1 High / LowRandom Break差 25%98.2%98.2%-0.1pt 50%92.9%93.5%-0.6pt 75%84.7%85.8%-1.2pt Broken Levelまで100%76.1%77.8%-1.7pt

Strong Breakでも、50%戻しは約93%発生しました。


「強いBreakoutは押し目を作らない」という仮説は、24有効H1の観察窓では支持されませんでした。ただし、これは「50%で入れば勝てる」という意味ではありません。


戻る頻度は高いものの、実水準BreakとRandom Breakはほぼ同じです。つまり、50%戻しはD1 High / Low特有の現象というより、GOLDの価格経路そのものに多い動きでした。


第2章 50%待ちは初動定義に依存するか

初動窓初動中央値25%50%75%水平線まで 15分1.25ATR97.6%93.0%85.0%78.9% 30分1.48ATR98.3%92.9%84.9%77.7% 60分1.70ATR98.2%92.9%84.7%76.1% 120分1.91ATR97.8%91.7%83.5%73.5%

初動を長く取るほど初動値幅が大きくなり、水平線まで完全に戻る割合は低下しました。それでも50%戻しはすべて91%以上です。


したがって、50%到達率が高いという結論は60分だけの特殊な設定ではありませんでした。


ただし、50%を待つ間に先にトレンド方向へ大きく進むケースもあります。到達率の高さだけでは、即時Entryと待機Entryの期待値を比較できません。この比較はスプレッドを含めて第5弾で行います。


第3章 抜けた水平線はサポレジ転換したか


60分初動後、Broken Levelまで完全に戻ったStrong Breakは920件中約76%でした。


その到達後、水平線からBreak方向0.5ATRと逆方向0.5ATRをraceさせると、継続側が先だった割合は36.2%。Random Break側は37.3%でした。


Broken Levelへ戻る事実は多い一方、戻った価格から再加速する確率に、D1 High / Low固有の上乗せは確認できませんでした。


サポレジ転換を検証するとき、戻ってきたチャートだけを分母にすると見え方が変わります。全Breakを分母にした到達率と、到達後の条件付き反応率を必ず分ける必要があります。


第4章 FVGは各時間足でどれだけ形成されたか


Strong Break 920件を分母にした結果です。

FVG時間足形成 N形成率gap幅中央値Retest率50%到達100%埋め M589797.5%0.58ATR83.2%75.6%69.1% M1580987.9%0.58ATR78.2%71.0%64.4% M3069875.9%0.72ATR76.5%65.9%58.3% H159865.0%0.98ATR72.6%60.2%53.5% H443447.2%1.19ATR65.2%47.2%38.7% D1・参考818.8%1.47ATR25.9%17.3%13.6% W1・参考192.1%5.10ATR0.0%0.0%0.0%

時間足が上がるほどFVGは大きく、形成率と観察期限内のRetest率が低下しました。


M5とH4の「FVG 50%」を同じものとして合算すると、この違いが消えます。FVGは必ず時間足別に扱うべきです。


D1は50%到達14件、W1は0件でした。D1 / W1の反応率を主結論に使える母数ではありません。


第5章 FVG 50%はRandom Zoneより強かったか


FVG midpointへ到達後、Break方向と逆方向の0.5 H1 ATRをraceさせました。

FVG反応率Random Zone差解決済み N M547.4%47.3%+0.1pt671 M1547.6%47.9%-0.2pt569 M3050.1%48.4%+1.7pt453 H144.6%47.9%-3.3pt352 H444.6%50.5%-6.0pt202

各FVGにつきRandom Zoneを50個、同じBreak event内へ配置しました。方向、有効化時刻、zone幅、水平線からのATR距離を合わせています。


M5とM15はほぼ完全にRandomと一致しました。M30は+1.7ポイントですが、他時間足との整合性がなく、単独で強い優位性とは判定しません。


H1とH4はむしろRandomを下回りました。


今回の定義では、「FVG 50%だから反応した」という追加情報は確認できませんでした。


これはFVGに絶対に意味がないという証明ではありません。少なくとも、時間足を選ばず、Break後最初のFVG midpointを待つだけでは足りないという結果です。


第6章 D1・W1 FVGをどう扱うか


D1 FVGはStrong Break 920件のうち81件だけ形成され、50%到達は14件。W1は19件形成されましたが、24有効H1以内のRetestはありませんでした。


D1の14件では反応率57.1%になりましたが、母数が小さすぎます。Randomとの差を商品見出しに使うべきではありません。


上位足FVGは、より長い観察期限を別に設ける必要があります。今回はM5〜H4を主結論、D1 / W1を参考値としました。


第7章 複数時間足FVGが重なると強いか


Strong Breakのうち、いずれかのFVGが形成されたeventは888件でした。zoneが交差、または0.05 H1 ATR以内に近接した場合を重複としました。

重複区分Event N構成比代表zone 50%到達到達後反応率 単独FVG13815.5%86.2%44.1% M5〜M30同士の重複21123.8%89.1%42.5% 下位足+H1以上52859.5%60.6%42.5% H1以上同士111.2%72.7%50.0%

同一event内の複数FVGを独立件数として水増ししないため、最大重複clusterから最上位時間足を一つだけ代表にしました。


複数時間足FVGの重なりは多く発生しましたが、今回の機械的定義では単独FVGより反応率が上がりませんでした。H1以上同士は8件しかraceが解決しておらず結論対象外です。


第8章 Order BlockはRandomより強かったか


Strong Break 920件のうち、直前12本に逆方向足が存在したのは905件でした。

指標Order BlockRandom Zone zone形成率98.4%— Retest率68.1%69.0% 50%到達率64.9%65.2% 50%到達後反応率47.2%47.8% 100%埋め61.8%—

結果はRandomとほぼ同じでした。


「強いBreak直前の最後の逆方向ローソク足」という定義だけでは、特別な需要・供給zoneは抽出できませんでした。


Order Blockをさらに絞るなら、結果を見て閾値を足すのではなく、Displacement前の位置、構造、Sessionなどを新しい仮説として事前登録し、別期間で確認する必要があります。


第9章 50%待ちは得か


Strong Breakで50%戻しを待つと、15〜120分のどの初動定義でも約92〜94%は到達しました。機会損失だけを見れば大きくありません。


しかし、ここまでの検証では次も分かりました。


  • Broken Levelの反応はRandomより強くなかった

  • FVG 50%の反応は大半の時間足でRandomと同じ

  • Order BlockもRandomと同じ

  • 深く待つほどEntry価格は良く見えるが、再加速率が上がるわけではない


したがって、「50%まで待てば安全」という結論にはなりません。


待機Entryの価値は、約定率、Entry価格、SL距離、TP到達、スプレッドを同時に入れて初めて判断できます。


第10章 第5弾へ渡すEntry候補


次の候補を、結果を見て変更せず第5弾へ渡します。


Break母集団


  • D1 High / Low

  • Touch1を独立表示

  • Strong Break:実体0.75ATR以上、終値抜け幅0.25ATR以上


Entry候補


  • Break確定直後

  • 初動25%

  • 初動50%

  • 初動75%

  • Broken Level

  • M5 FVG 50%

  • M30 FVG 50%(探索候補として分離)

  • H1 FVG 50%

  • 機械的Order Block 50%


FVGやOrder Blockを優位と決めて採用するのではありません。Randomと差がなかった候補も残し、売買ルールへ入れたとき本当に期待値が変わるかを同じ条件で比較します。


第5弾ではBid / Ask、スプレッド、同一M5内の不明順序を含め、Entry・SL・TPを固定して検証します。




免責事項


本記事は過去データの統計的観察を目的としたもので、将来の値動きや利益を保証しません。発生確率、条件付き反応率、売買期待値は別の指標です。本記事は金融商品の売買を推奨するものではなく、投資判断はご自身の責任で行ってください。

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