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「段取り八分」が暮らしのなかで生きていると感じるとき

注文住宅をつくる工務店で15年勤めていた私には、とても大きな存在のふたりの師匠がいます。

レジェンド現場監督のイトウさんと、元棟梁で営業も現場監督も木こりもできるハラさん。

70代後半になったイトウさんは仕事は引退したものの、春にみんなで会ったときにも時が止まってるかと思うほど何も変わらず、でも本人は大好きなゴルフが月に5回しか回れなくなったと、体力が落ちたと本気で嘆いていた 笑。

ハラさんも70代になり病気をしながらも、退院するたびに不死鳥のごとく現場に戻り、今もまだ、自分にできるペースで「社長を助けたいんやて」と言って現場に出ている。最高に笑顔が素敵な愛の人だ。


このふたりの師匠は、私の人生に大切なものをたくさん教えてくれた恩人であり、大好きな仕事仲間であり、美味しいお酒が飲める大切な存在、そんなひと。


そのふたりの師匠が
しごとは段取り八分やでな
と、言っていた

準備が8割できていれば、残りの2割はうまく進む、

ことをうまく進めるためには、準備の8割が大事なのだ

という意味だと理解して自分のなかに置いている

そして、なかでも大切なのは
「段取りの質」だと思っている

そこに関わる人、
工程、コスト、品質
そのすべてを段取りする

その質を教えてくれたのが
師匠たちだったんです。

何度も何度も聞いた言葉
教えると言うよりは、背中で見せてもらったことの方が多いかもしれない

ふたりとも、だれよりも早く会社へきて、だれよりも早く帰っていく。よく遊び、よく笑い、よく働く。今思い返しても、やっぱりすごい人たちだったなぁと、笑顔しか思い出せないこともうれしくなってしまう。

そして質の高さは、豊富な経験からくるものだったと思うし、失敗も成功も振り返って改善しつづける姿勢、相手を思いやる気持ち、

書きながら、やっぱりリスペクトしかないなと思うわけです。


そんな大切な教えを、今も生かしていると感じるとき


私も3年前に退社をしました。
15年間学ばせてもらった教えは、無意識にも体が覚えてるんだなぁ、、
そう思う瞬間がよくあります。

それは仕事だけじゃなくて、暮らしのなかでも。

例えば、天気がいいからタオルケットを洗おう!と思う

でも、自分の動きを観察してみると、実はすぐには洗わない

他にも洗いたいものがあるから、頭の中で洗濯機を回す順番を考える

厚手のタオルケットが先か
明日着るかもしれない夫のものが先か
明日の夫の予定も思いながら

いや、待てよ
天気予報は大丈夫かな

今は局地的な大雨が読めないから
天気予報も見落とせない
(私は今日出かけるんだっけ? 笑)
(買い物は?笑)

万が一、室内に取り込んだとき
干せるスペースも確保しておこうと、
2階の物干しスペースを見に行って状況を確認して

2種類あるうちの洗剤はどちらにしようかな、洗い上がったときの好みも思い浮かべる。


と、こんな感じに
わずか数分のなかのことではあるけど、頭の中は段取りを組み立ててる。

工程
コスト
品質
自分と家族の満足度
天気予報を確認するのも建設業あるあるだと思う。

たかがタオルケット、されどタオルケット、大袈裟に聞こえるかもしれないけど先の先まで手を打って“よーし!”となった時

師匠たちの顔が浮かぶ
ふふふ、と笑ってしまう。


暮らしのなかで感じる瞬間は実に多くて、例えば
・宅急便を出すとき
・アイスクリームをまとめ買いするとき
・ネコのごはんのストック
・日々のごはんを作るときも

段取り段取り♪
みたいに頭の中はなってると思う。

存在を認めて対等に扱ってくれた


住宅の工務店でも、その前職のマンションの建設会社でも、時代はまだまだ男尊女卑が色濃く残っていました。

アルバイトからマンションの営業になった時も、コンサルタントの先生が私を営業にと推してくれたとき、会社の役員は全員大反対だったそうで。
前例がない、女に営業なんて。そんな空気に先生は時代遅れだと喝を入れ、私は社内初めての女性営業マンになる、それは風当たりも強かった 笑

でも、「お前はパイオニアになれ」と目をかけて応援してくれる上司がここにもいた。そこで10年勤めたのちに

工務店に転職して
師匠たちに出会うのですが

女の営業?え、できるの?みたいな空気はまだまだありました。建設業は特に男社会だったから、仕方ないところもあるから私はあんまり気にしてなかったけど、

古くからの大工さんや職人さんは、当時どう接していいかわからない感じもあったし、まともに女性軽視してくる人もいました。

でも、師匠たちは違った。
男だから女だからとかもなく、最初から一人の人として接してくれたし、私が早く馴染めるように現場の職人さんたちに紹介してくれる。

「うちのトップセールスやで頼むよ」
(当時営業はふたりだけ 笑)

「ふじたさんね、この人すごいでね、
大事にしとかんと仕事もらえんぞ」

「ふじたさんが仕事とってきてくれるで、オレらはメシが食えるんやぞ」


そんなふうに紹介してくれて、居場所を作ってくれた。ここにいていいと、言われている気がして本当にうれしかった。そんな背景も大きい。


自分の経験をどう生かしていくか


最近、こういう話をもっと聞きたいと言ってくれる人が増えてきました。私が先輩たちの経験談を聞くのが楽しみだったように、

今度は私がそういう年齢になってきたようです。人生の先ゆく人、と言われることも増えてきました 笑
間違いないです。

そして、独り占めしてはいけない、たくさんの学びも、どこかで必要としてる人がいるかもしれないから

自分ではこう使っているよ、と
たくさん話して出していくことが大事なんだろうなぁと、
そんなふうに思っています。大切に大切に実践して磨き続けてきた多くの学びは、古びるどころかツヤが出てきたものもある。

そう自分で言える私は、やっぱり人に恵まれてしあわせなんです。

だから、こうして出していくことで
恩返し、恩送りにしていきたい。これからの私のお役目でもあると思っています。


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