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「何度言っても子どもが動かない…」を変えた、命令→提案の言い換え術、やってみました!

はじめに

「もう朝の会始まってるよ!早く座って!」

教室でこのセリフを何回言ったか、正直数えたくもありません。

学年主任になってからというもの、「学級をまとめなきゃ」というプレッシャーもあって、気づけば指示・命令口調ばかりになっていた時期がありました。「〇〇しなさい」「早くしなさい」「なんでまだやってないの?」

でも、言えば言うほど子どもたちの動きは鈍くなる。指示待ちの空気が濃くなる。挙句の果てに、大声を出してしまった自分に自己嫌悪…という悪循環にハマっていました。

「児童自ら白紙からでも学習ができる」を理念に掲げているのに、これじゃ真逆じゃないか。そう思っていたときに出会ったのが、コミュニケーション戦略研究家・岡本純子さんが提唱する「人がスイスイ動く7つの言い換え」でした。今日はこれを学級経営に落とし込んで実践してみた話をシェアします。

「SPECIAL」という7つの言い換えとは

岡本さんの理論は、英語の頭文字を取って「SPECIAL」と名付けられています。7つのポイントを、私なりに3つのグループに整理して実践してみました。

❶ 言葉を「小さく・具体的」にする(Small and Specific)

「ちゃんとしなさい」「早くしなさい」は、実は子どもにとって一番わかりにくい指示です。「ちゃんと」って何をどうすればいいのか、大人ですら曖昧ですよね。

「教科書を26ページ開いて、机の上に置こうか」くらいまで小さく具体的にすると、子どもは驚くほどスムーズに動きます。抽象的な言葉は、伝わっているようで実は何も伝わっていない。これは私にとって一番グサッときた気づきでした。

❷ 命令じゃなくて「提案・問いかけ」にする(Proposal・Elect・Cause)

ここが今回一番のポイントです。3つの視点がありました。

  • 提案(Proposal):「これしなさい」ではなく「これしたらどうかな?」

  • 未来への問いかけ(Elect):過去を責める「なんでこんなことしたの?」ではなく、「次どうなったらいい?」「どうしたら良くなるかな?」と未来の選択肢を聞く

  • 理由を先に伝える(Cause):相手に「なんで?」と理由を聞くのではなく、こちらから「こうすると休み時間が長く取れるよ」など、相手にとってのメリットを先に伝えてから提案する

特に「なんでこんなことしたの?」を「次どうなったらいいと思う?」に変えただけで、子どもの表情が変わったのは今でも覚えています。責められると人は固まる。未来を聞かれると人は考え始める。当たり前のようで、実践できていませんでした。

❸ 「私メッセージ」で肯定して、相手を好きになる(I Message・Affirm・Like)

「あなたはダメだね」ではなく「私はこう思うんだよね」という主語を変えるだけの工夫(Iメッセージ)。そして否定から入らず、まず肯定すること(Affirm)。緊張している子には「それだけ真剣に考えてる証拠だよ、すごくいいことだよ」と一度受け止めてから提案につなげます。

そして最後のL、Like and Love。「嫌いな人はコントロールも助けもできない」という一文が、正直一番刺さりました。うまくいかない相手ほど、無意識に苦手意識を持ってしまう。でもコミュニケーションの土台は、まず相手を好きになろうとすることなんだと気づかされました。

ちなみに「SPECIAL」という英語の頭文字、私は正直覚えにくくて何度も忘れました(笑)。「グトミナコアイス」みたいに日本語の語呂合わせにアレンジしてみようかとも思ったんですが、これはこれで覚えにくく断念…。結局、❶❷❸の3グループで覚えるのが自分には一番しっくりきています。

気づき

正直に言うと、最初の1週間は全然うまくいきませんでした。焦っている場面ほど「早くしなさい!」が口から出てしまうんです。頭では分かっていても、とっさの一言はこれまでの癖が勝つ。

でも、「今日は1回でいいから“次どうなったらいい?”を使う」と決めて意識的に回数を絞ったところから、少しずつ変わっていきました。子どもへの声かけの前に一呼吸置く癖がつくと、自然と言葉も小さく具体的になっていったんです。

そして一番の収穫は、「なんでこんなことしたの?」をやめただけで、子ども自身が「次はこうする」と自分で考えて言葉にする場面が増えたこと。これはまさに「児童自ら白紙からでも学習ができる」につながる感覚でした。命令を減らすことは、子どもの思考力を奪わないことなんだと腹落ちしました。

おわりに

命令口調が抜けないのは、あなたが悪いわけじゃなくて、余裕がないだけかもしれません。まずは1日1回、「なんでこんなことしたの?」を「次どうなったらいい?」に変えるところから一緒に始めてみませんか。小さな言い換えが、教室の空気を変えるきっかけになるはずです!


ふじT📚プロフィール

小学校教員7年目・学年主任2年目・ICT主任。けテぶれ実践6年目。Google 認定教育者 Level 1 / Level 2。
「児童自ら白紙からでも学習ができる」を理念に、日々の実践を発信中。
X: @FujiT2019

代表記事:「教員7年目が目指す『先生がいなくても学べる教室』の作り方」

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