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#017【現場レポ】南あわじ市図書館デザイン会議

みなさん、こんにちは。
保育現場でファシリテーションをしているふじいけ ようたろうです。

先日、ぼくが住んでいる南あわじ市にある南あわじ市立図書館で開催された
「第4回 図書館デザイン会議」に、
グラフィックレコーダーとして参加してきました。

台風で8月11日(日)に延期になって開催!


市民の皆さんと一緒に図書館の未来を描くこのワークショップ。
現場でどんな熱い対話が生まれ、
グラレコがそこにどう作用したのか、レポートを書いていきます。


話さなくてもいい。


本会議は、市民の皆さんが図書館で
やりたいことを実現(=デザイン)していくためのワークショップです。

ファシリテーターである
アカデミック・リソース・ガイド株式会社の岡本真さん
全国の図書館の整備・運営アドバイザーをされています。

ファシリテーターの岡本さん。とてもやわらかな方で、その語り口から参加者の安心をつくっていきます。ぼくもいつも学ばせていただいてます。

今回は、岡本さんの進行のもと、
「図書館がいろんな人の居場所になるには?」
という大きなテーマで話し合いが行われました。

デザイン会議は、なんと今回で4回目。
ぼくは初回から岡本さんと一緒に関わっていますが、
毎回、様々な立場の市民のみなさま(時に建築家などの専門家も)に参加いただき、
多様な視点から対話を深めています。


今回、図書館職員の方と岡本さんが冒頭で語られた

「話さなくてもいい。聞くだけでもいい。」

という言葉が印象的でした。

ぼくは、お仕事として、いろんな幼稚園や保育園に行って、
参加者全員が安心して話せる場にできるように場をデザインしています。

だけど、今回は市民参加のワークショップ。

はじめましての人ばっかりだし、
聞きたいだけの人もいる。

話したくなったら話せばいいよ

というくらいのほうが、たしかに安心感がもらえるな〜とあらためて気付かせてもらいました。

ぼくはさらに安心して話せるように、グラレコでサポート



「図書館=貸し出し」という枠にとらわれない


会議では、参加者の皆さんから枠にとらわれない率直な意見が次々と飛び出しました。

今回は特にはじめての参加者が多く、いろんな視点の意見が出されました

あれもこれも実現する「ゾーニング」

・少し昼寝ができるスペースが欲しい
・静かにしなくてもいい(子どもが遊べる)図書館にしたい
・高い天井を活かして吹奏楽のコンサートをしたい
という声がある一方で、
資格勉強などに集中できる自習室のニーズも根強く、
これらを両立させるための
「空間や時間帯によるゾーニング」
のアイデアの議論が印象的でした。

このゾーニングには、
市や図書館の姿勢(子育て支援なども含め)が求められるんだろうなと思ったのと同時に、
そこには賛否両論あるだろうから、
いろんな立場の人と一緒に、あらためて話し合ってみたいなと思いました。

安心安全の「サードプレイス(第三の居場所)」として

図書館は誰も排除しない場所であり、
不登校など様々な課題を抱える子どもたちにとっても
「自分がここにいてもいいんだ」
と思える安心安全な居場所(中間支援)になるという可能性も語られました。
また、アクセス面でのハードルを下げるため、
子どもだけでも来館できるようなバスの運行を望む声もありました。

「本を読まない人」の居場所

「本を全く読まないけれど、図書館を居場所にしたい」
という切実な意見も出ました。
これに対し、約75年前にできた図書館法でも、
「図書館はレクリエーション(エンターテインメント)のための施設」
とされており、
公園のように利用目的を問わず
ただ過ごすためだけに来ていい場所であることが確認されました。

今回実現した、みんな大好き「ふくカフェ」さんの出張カフェスペース。一気に素敵な空間へ。いろんな人の思いと協力のもと空間は作られる

グラフィックレコーディングがもたらす効果

グラレコ担当の日は、グラレコに全集中できるから、いつもちがう楽しさがあります。


私は今回、皆さんの対話を模造紙にリアルタイムで描き出していく
グラフィックレコーディング(グラレコ)を担当しました。

ワークショップにおいて、
グラレコは単なる「議事録」以上の効果を発揮します。

参加者の何気ない呟き
本を読まない人の悩み
突拍子もないアイデアなどが
イラストや文字となって目の前のボードに定着していくことで、
「自分の思いが確かに受け止められた」
という自己肯定感や安心感が生まれます。

また、
「それならこんなこともできるかも!」
と、可視化された意見を足場にして、
議論が次のアイデアへと繋がっていきます。

また、ぼくもそうですが、
議論が深くなってきて、いわゆる言葉だけの「空中戦」になってくると
「今の何について話し合ってたっけ?」
「内容が難しくてちょっとついていけない…」
と迷子になったり、不安になったりします。

そんなときに、可視化しながら話し合うだけで
「今これを話し合ってるんだな」
「これはこういうことなんだな」
と安心して参加することができます。

話すことが苦手な人にとっては、
グラレコによってかなり安心感は高めてあげられる
と思っています。

完成したグラレコ

完成したボードには、
南あわじ市民の皆さんの
「こんな図書館にしたい!」
というエネルギーが詰まっている
し、
1年後もそのボードを見るだけで、
エネルギーを思い出したり感じたりできる。
そこに参加できなかった人も、エネルギーを感じることができる。


グラレコにはいろんな力がある分、注意も必要ですが、
もっと普及できたらいいなと思っています。


まずは「やってみよう!」から

対話を見守る図書館スタッフ。この方の熱意あっての、今の図書館の姿。すごいです!


毎回、岡本さんからお話いただくことですが、
行政に対して
「これをやってほしい!」
という要望ばかりをぶつけるのではなく、
「これ、やってみます!」
という、まずできる範囲で自分から動いていくことが大切だと思います。

図書館は、本を借りるだけの場所から、
人と人が繋がり、
目的がなくても心地よく滞在できる「余白」を持つ空間
へと
進化しようとしています。

というより、
進化させようという熱量のある図書館から
その思いに共鳴する人が集まり
「いいね!これやってみよう!」
と、できるところからカタチにしていきながら
少しずつ進化していっています。

熱量あふれる南あわじ市の図書館は
確実に変わり始めているので
今後がますます楽しみです!

ぼくもデザインや場作りでお力になれるようにがんばります!


ぼくもいちファシリテーターとして、デザイナーとして、
この街の皆さんの思いをカタチにするお手伝いをこれからも全力で続けていきます!


▼おしごと依頼はHPから▼

ふじいけ ようたろう(藤池陽太郎)

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