見出し画像

「自分の課題」を行動目標にし、できたことにフォーカスする

仲間数人とともに週1回早朝に集まり、一週間の振り返り会を行っています。仕事や仕事外、個人的なことも含めて一週間の活動目標と結果について各人が振り返り、相互にフォードバックを与えあうものです。

私は、一週間の行動目標に対して、できたことを○、できなかったことを×のようにして、できた度合いで○・△・×のように振り返っていました。やり方も人それぞれで、充実度合いを%で表現して振り返る方もいます。

メンバーの中に、起業家のAさんがいます。Aさんは、そうした定量的な尺度の書き方はせずに、できたことのみを定性的に記述して振り返るやり方をしています。その理由について、次のように話してくれました。

・3か月や半年という単位でのチャレンジングな結果目標は持っているが、週単位での結果目標は作っていない。週単位では行動目標のみを設定している。行動目標は基本的に、第三者の介在がないと達成できない内容ではなく、自分がその気になればできる内容にしている。

・自分は、できなかったことではなく、できたことにフォーカスするようにしている。「×」をつけてしまうと、できなかったことにフォーカスしてしまう。「×」と言えそうな行動結果の中でも、部分的にできたことが大抵ある。そのできた部分にフォーカスする。

・「×」と書くことや、できなかったことにフォーカスすることで、「次の一週間こそは何としてもやり遂げよう」と発奮してエネルギーが出る性質の人はそれもいいと思う。一方で、自己効力感を低下させたり次の行動目標を立てるのを躊躇したりするなど、逆効果になる人も多い。この振り返りの取り組みは、自分のため、自分を加速させるために積極的に行うことなので、自分に最も合った振り返り方をすればよいと思う。

Aさんは、行動促進をテーマにしたコーチ業などを行っている方です。話の節々から、自分自身を高めるための導き方を体得されている感じがあふれていました。

「自分がその気になればできる行動内容」というのは、例えば、「○人に紹介する」ということです。

Aさんは、自身でセミナーの主宰や、人と人をマッチングする仲介なども手がけています。そうした仕事に関連し、「○人集客」「○人のマッチング」といった週次行動目標は立てない。「集客」ではなく「紹介」を週次の目標にするというわけです。

紹介してセミナーの情報を知ったものの最終的にセミナーに申し込むかどうか、仲介後に双方の意志が合致してマッチングが成立するかどうかは、自分で直接コントロールできないからです。

自分でコントロールできる行動目標の積み上げの結果として、「3か月間でセミナー○人集客、マッチング〇件」といった結果目標は持っていますが、日々意識して取り組み振り返るのは、行動目標だというわけです。

自分でコントロールできることを自分の課題とし、自分でコントロールできないことは自分の課題としない。日々の活動で追うのは、自分の課題にフォーカスする。

たしかに、Aさんの振り返りシートを見ていると、週次の目標には自分でコントロールできることしか書いてありません。

そして、例えば「50人に紹介する」という目標に対して30人で終わったような場合に、「×」や「60点」といった書き方はしない。「30人に紹介できた」「紹介できる場を求めて○○交流会に参加した」といった書き方をしています。そうした書き方をすることで、次の週にもっと創意工夫しようという意欲も湧くと言います。

Aさんは、在外経験も多い方です。あくまで自身の経験の範囲内という前提で、次のようなお話もありました。

「日本人は、できなかったことにフォーカスして、ダメダメ思考に陥るタイプの人が多いと感じる。他の文化圏では、できたことにフォーカスして、その次に向けて自分を持ち上げようとするタイプの人が多い。後者の思考・行動習慣がもっとあってもよいと思う」

どっちのタイプが良い悪いというわけでもないと思いますが、示唆的な視点だと思います。

このような行動習慣を自分のものにできているのであれば、私のような者とわざわざ場を共有して振り返ることをしなくても、自身の中で振り返りを完結できるのではないかと尋ねてみました。その結果、次のような回答でした。

「1人だと、このようにシートに書き出して自身の取り組みの見える化をしないもの。見える化するとやはりいろいろな気づきがある。さらにその内容を他者と話してフィードバックをもらうと、視野が広がる。他者と振り返る場の価値は高い」

Aさんは、フリーランサーとして活動している方です。会社組織の一員として活動する場合は、目標と現状の差分を精緻に明らかにして、その差分を生み出した要因を追究しその要因をつぶす、といったアプローチが重要になる場面もあります。よって、上記のような内容ややり方が、私自身が取り組んでいる活動のすべてに当てはまるというわけでもありません。

そのうえで、組織人であっても、個人単位で自身が裁量をもって取り組んでいる活動や、MUST目標ではないWANT目標などもあります。また、一週間や一か月間といった時間軸で成果がすぐに確認できるわけではなく、成果の確認には中長期の時間が必要な取り組みもあります。そうした取り組みには、もっとAさんの示唆のような視点を取り入れてみてもよいと感じました。

さっそく、私自身の週次振り返りシートから自分以外の課題を外して自分の課題のみとし、できたことのみを書く記述スタイルに変えてみました。まだ1回試しただけですが、変更後の記述スタイルのほうが建設的な振り返りになる感覚があります。

・行動目標は、自分でコントロールできる自分の課題に集中する
・できたことにフォーカスする
・その結果、建設的な振り返りを行い、次の行動促進につなげる
・これらを1人ではなかなかやらないので、他者と一緒にやる

自身の活動をより実りあるものにするうえで、参考になる視点だと思います。

<まとめ>
自分でコントロールできる自分の課題で、できたことにフォーカスする。

いいなと思ったら応援しよう!