サンタはわかってくれない
私のクリスマスエピソードをご紹介します。
あれはたしか、私が小学校1年か2年だったと思いますので、今から50年以上も前のことです。
クリスマス間近のある日、母親に「サンタにたのむから、ほしいものがあったらこれに書いて」と言われ、メモ用紙を渡されました。「えっ、どうして?」と少し不思議に思いましたが、当時サンタが誰なのか知る由もなく・・・メモ用紙を受け取りました。そして私は、迷うことなくこう書いたのです。
チョコレートの「くり」がほしい

この商品、当時のテレビCMでよく流れていたんです。
♪ モンドセレクション金賞受賞、森永チョコレート「栗」
みたいなナレーションだったと思います。
私はそのCMを見るたび、「食べてみたい」と思っていました。だからサンタに頼んだのです。あの紙がサンタに渡るのを信じて――
ちなみに・・・同じ時期に発売された「小枝」は、いまでも現役の超ロングセラー商品ですが、当時の「栗」は「小枝」と双璧をなす人気商品だったと思います。
♪ 大きいことはいいことだ~ のエールチョコもありましたが、すでにメジャーの貫禄で新鮮味はありませんでした。
(半世紀以上前の話・・・古すぎてすみません)
そして12月25日の朝。枕元の靴下に入っていたのは・・・
ただのチョコレートといろいろなお菓子の詰め合わせでした。そして小さな紙切れも――
ほしかったのはこれじゃないのに・・・
私がしょげていると、母親が「紙に何か書いてあるよ。読んでみたら?」と言いました。そう言われて読んでみると、「”くり” ではないけど、このチョコもおいしいよ」みたいな内容のことが書かれていました。
モンドセレクション金賞まで取って、テレビであんなに流れているおいしいチョコを知らないなんて・・・
サンタってテレビみないんだ
と子供ながらに思ったものでした。
後日、私がチョコレート「栗」を買ってきて「サンタに買ってほしかったのはこれだよ」と言って母親にあげると、「へえ、こんなのあるんだねえ」と言って驚いていた記憶があります。
おかあさんもサンタと一緒だ と思ったような、思わなかったような・・・はっきりしたことはもう忘れました。
孫へのクリスマスプレゼントは何にしようかな?
そんなことを考えていたとき、脳裏にこの出来事がふと蘇ってきました。人間の脳って不思議ですね。
