映画『この本を盗む者は』原作者による原作ミリしらガイド!!その①
こんばんはわたくし深緑野分といいます。2013年くらいから小説家やってます。
えー、このたび『この本を盗む者は』という本がアニメ映画🎞️になったんです。12/26公開!
福岡監督はじめチームかごかんのみなさん、KADOKAWAさん本当にありがとうございます。
私はこれもうすでに試写で4回観ててすごい好きなんですが(いやめっちゃ面白いし!!)
結構専門知識がいる展開とか、ちょっと特殊な本のジャンルなどもあるのですよね。原作の知識が若干必要かもしれないところもありますし。
でも、
映画は観たいけど原作を読んでる暇ない!!!
という方もいらっしゃると思います。もしかすると事前に予備知識があった方がいいかな??ということで、
ネタバレせずにガイド💁♀️💁♂️っぽいことをしてみようかな!と考えて書いてみました。
鑑賞前に、あ、こういう予備知識があると理解できるかも!という方、ちょっと不安で準備しておきたい方は、こちらをお読みくださると幸いです。
いやウチは予備知識ゼロで挑んでやるぜ!!💪な猛者はそのままこのページを閉じて12/26以降劇場にGOだ!!
普通に原作読んで下さった方もぜひぜひ。
ではでは事前準備ガイドはじまるよ!
軽い気持ちでGOGOGO!!!!!📕💨

①そもそも「この本を盗む者は」とは?
昔々、印刷機がなかった時代、本はとても貴重なものでした。どうやってたかというと、写本師が本を書き写していたんですね。聖書とかも修道士が写本の技術を会得して書き写し、それをみんなで回し読みしていました。

8世紀にアイルランドで書かれた聖書の手写本
めちゃくちゃ美しい絶対的な本は代表格だけど、↓こういうミサの典礼で使う本なんかも全部手書き。印刷所に間に合わなくてどうにもならない時に冊子や同人誌を全部手書きするみたいなののハード版というか。

材質も羊皮紙(羊の皮をなめしたもの)などにインクで書いていくわけで、「中世ヨーロッパでは誤字脱字は悪魔Titivillusの仕業」みたいな言われ方もしていたそうです。😈😈📕💦
だんだん手書きじゃなくて木版とか銅板とかも取り入れられて、少しずつ流通は増えていくけど、グーテンベルクの印刷機が登場するまでは本当に本は貴重。
で、そんなわけなので「本が超絶貴重」だから、もはや本が金品レベルです。すると泥棒に盗まれたり、泥棒じゃなくても「借りパク」されたりしたらもう大変です。
そこで生まれたのが「本を盗む者を呪う言葉」、ブック・カース。
昔、本には蔵書票(エクスリブリス)というものがよくついていて、この本は誰のものかを書いておくものでした。
で、それに「この本を盗む者は、○○な目に遭うだろう」みたいな呪いの言葉を書くことで、本を守ろうとしたんですね。

こうした「本の呪い(ブックカース)」を蔵書票に書くことで、泥棒に牽制しようという行為だったわけです。まあなんか「足の小指を戸棚にぶつけて悶絶しろ」みたいな感じだけどw
(こちらの動画をお借りします)
それは本を守る、知性を守る防衛魔術の一種であり、人間の智慧でもありました。
某伝説の書物であり映画化もされた世紀の大名作『〇〇の〇〇』(※伏字)もこのブックカースがテーマですね。(盗みではないけど、ハリネズミとか足の小指どころの騒ぎではない、もっと重いアナテマの一種)
つまり、今回の『この本を盗む者は』はまさにこの「本を呪う言葉」、ブックカースのことで、物語のテーマ&現代を生きる高校生が冒険する羽目になったきっかけとなってます。
以下は予告編ですでに放送されてる部分の内容紹介ですが、これ以上の情報を避けたい方はこのままページを閉じて下さいね!

さてさて、じゃあこの物語ではなんでそんなことが起きたのか?というと、答えは簡単で、
とあるめっちゃ本が好きな人が、蔵書をたっぷり詰め込んだ家族の書庫館から、大切な本を二度と盗まれないように、ブックカースをかけた、から。

しかもその呪いは、「その館から本が盗まれると、本泥棒だけじゃなく街ごと物語の檻に閉じ込めてしまう」というもの。

さらに、本泥棒は「ハリネズミ🦔にキスされる」どころか、ある動物🦊の姿に変身させられてしまいます。
🏃➡️🏃♀️➡️「待ちやがれ本泥棒!!」

さらに、無実なはずの街の人たちは物語の登場人物を演じさせられる上に、

タイムリミットがあり、やっぱり🦊に……!!
「……なんでうちの本、呪われてんの…!?」

いやホントにね。
どうしてブックカースをかけたのか?どうやったら普通の人間が呪いなんかかけられるのか?ていうか、誰が本を盗んでるのか?
というのは、映画を観ていただいてからのお楽しみに!!

主人公は、家の本が呪われてるなんか知らない、亡き祖母のトラウマのせいで本が嫌いになってしまった、書庫の館「御倉館」の管理人の娘、深冬。
泥棒を見つけて、本を取り戻して、物語の檻から街を救えるのは深冬だけ。

「🐶真白もいるよ、深冬ちゃん🎶」

そうだね、真白もいるね。
この犬耳犬しっぽ少女真白がどんな子なのかも、ぜひぜひ鑑賞のお楽しみに。
原作小説『この本を盗む者は』はこちらです。全国の各書店さん、またはオンラインで購入できます。
現在は文庫化しています。
あと、原作読んでアニメ見たら知らんやついる!?ってなった方は、こちらの『空想の海』所収の「本泥棒を呪う者は」をぜひご一読を!
さてさて、作中に登場する「物語の檻」となる3つの本のジャンルについても、ちょっと解説があった方がいいかなあということで、
そちらを次回②でご案内しようと思います。
作中作については予備知識入れたくない!という方は、この①だけで大丈夫です。
ではでは!!お付き合いありがとうございました!!
②でお会いしましょう!!
