半年間の試行錯誤!100年続くパン屋さんが生んだ「大野・福井づくし」のブレッドスコーン
福井県大野市元町にお店を構える、創業大正6年(1917年)の「清水風月堂」。

4代にわたり、実に100年以上も大野の人々のお腹と心を満たしてきた、町のパン屋さんです。醤油カツバーガーやかめじろうパンなど、ユニークで美味しいパンが地元で愛されています。
そんな歴史あるパン屋さんが、大野市の逸品創出事業でお店のパンとは少し違う、日持ちのする「焼き菓子」を開発しました。その名は「夜空と大地のブレッドスコーン」。

この記事では、老舗が挑んだ半年間にも及ぶスコーン開発の物語と、パン屋さんが焼き菓子に込めた地域社会への新たな想いに光を当てるべく、「清水風月堂」の清水さんにお話をお伺いしました。
100年以上続くパン屋さんが、今回スコーンを開発されたきっかけは何だったのでしょうか?

清水: もともと、大野の道の駅に新商品を置かせてもらいたい、という想いがあったんです。パンは出品しているのですが、賞味期限が短いですし、お店のパンの製造だけで手一杯で、なかなか数を増やすことが難しくて…。
そこで、パン屋らしさを活かしつつ、もう少し日持ちのする焼き菓子を作れないか、と考えたのが始まりです。
── お店の新たな可能性を広げるための挑戦だったのですね。
清水: はい。福井県が誇る大麦を使ったスコーンなら、私たちのパン作りの技術も活かせ、福井の魅力も伝えられる。そう考え、開発に踏み切りました。
開発には半年もかかったと伺いました。その道のりの中で、一番大きな壁は何でしたか?

清水: スコーン自体は、お店のレギュラー商品ではなかったものの、作った経験はありました。ただ、目指していた「スコーンらしい硬さ」と「パン屋ならではのしっとり感」の両立が、本当に難しくて…。
── まさに迷宮に入り込んだような…。
清水: その通りです。特に主役であるはずの大麦の風味が、一番の曲者でして…。風味を強く出そうとすると、お菓子というよりは健康食品のような、少し野暮ったい味になってしまう。かと言って、弱すぎると特徴が消えてしまう。

この大麦の香ばしさを、誰もが「おやつとして美味しい」と感じる「ちょうどいい塩梅」に着地させるのに、ほとんどの時間を使いました。半年間、本当に長い道のりでしたね。
── 半年間の試行錯誤、想像するだけで大変さが伝わります。そのご苦労の末に完成した「夜空と大地のブレッドスコーン」ですが、こだわりのポイントを教えてください。
清水: やはり、福井県産の素材をふんだんに使っている点です。味の要となる大麦はもちろん、小麦も福井県産のものを使用しています。
フレーバーはプレーン、黒ゴマ、きなこの3種類で、どれも麦茶のようなスッキリとした、どこか懐かしい甘さが感じられると思います。お食事パンというよりは、3時のおやつに気軽に楽しんでいただけるようなスコーンです。
今回の商品を通じて、どのような想いや未来を伝えていきたいですか?

清水: これまで100年間、私たちは「町のパン屋さん」として、お客様がお店に来てくださるのを待っていました。ですがこれからは、私たちの方から、もっと外の世界へ、広い地域社会との繋がりを作っていきたい、と考えています。

このスコーンを手に取ってくださった方が、「大野にはこんなパン屋さんがあるんだ」「福井には美味しい大麦があるんだ」と、この土地のことを知ってくださる、小さなきっかけづくりができれば本望です。
── パン屋さんの枠を超えて、地域全体を盛り上げたいという温かい想いが伝わってきました。本日は貴重なお話をありがとうございました。
(了)

清水風月堂が開発した「夜空と大地のブレッドスコーン」は、以下でお買い求めいただけます。
福井県大野市に訪れた際は、清水風月堂の「夜空と大地のブレッドスコーン」を、ぜひお手に取ってみてください。
【清水風月堂の店舗情報】
大正6年創業、4代続く大野の老舗パン屋さん。どこか懐かしい「カステラパン」や、ご当地バーガーの「醤油カツバーガー」、大野のゆるキャラがモチーフの「かめじろうパン」など、オリジナリティあふれるパンが世代を超えて愛されています。
*住所*
〒912-0055 福井県大野市高砂町16−18
*電話*
0779-66-2375
*営業時間*
水~日 7:00~18:30
※定休日:月・火
*SNS*
公式アカウントはありませんが、Instagramのハッシュタグ「#清水風月堂」で、お店を訪れた方々のたくさんの投稿を見ることができます。


