【ご利益ゆる旅:第6話】〜波にゆられて、願いごと〜
朝、カモメの声と潮の香りがふわっと届いた。
ガネーシャ様は、いつもより少しだけ静に、東の方角を見つめている。
その背中に、なんとも言えない“神の気配”。
「行くで」
そのひと言に導かれて、わたしと金ブタ隊長は松島へ向かうことになった。
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日本三景のひとつ、松島。
海に浮かぶ小島たちと、歴史ある寺院、そして…願いが届くと噂の場所。
まず訪れたのは、円通院(えんつういん)。
縁結びのご利益で知られていて、ハートの絵馬がたくさん並んでる。
隊長はハートだらけの庭にソワソワ…
「ハート多すぎて照れるやんな〜」と言いながら、絵馬に「みんな幸せになりますように」と一生懸命書いていた。

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次は、瑞巌寺(ずいがんじ)へ。
石畳の参道と杉の木立に囲まれた道は、なんだか屋久島の森を思い出す。
歩いているうちに、スーッと心が静かになっていく。
「こういう場所も、福なんよなぁ」って、ふと思った。
ここは、伊達政宗が心血を注いで建てた仙台藩の菩提寺。
本堂と庫裡は国宝に指定されていて、金箔の障壁画や丁寧に修復された木の香りが、時代を越えてなお、凛とした美しさを放っている。
歴史とか格式とか、よくわからんけど、この空気に包まれると、「整える」ってこういうことかもしれんって、ちょっとだけわかる気がした。
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そのあとは、松島湾クルーズへ!
隊長、風を受けて船の先端でポーズを決めてる。
「まるで映画の主人公みたいやな!」ってノリノリ。
一方のガネーシャ様は、目を閉じて波の音にじっと耳を澄ませていた。
クルミまでふざけてるのに、神様さすがの風格やわ…。

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最後に立ち寄ったのは、五大堂。
透けて見える橋を渡るとき、隊長が「わわっ!落ちたらアカン!」って大騒ぎ。
…でもその後、何事もなかったかのようにポーズ決め直してて、わたしはこっそり笑いをかみしめた。
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夕方、夕焼けが松島湾をやさしく染めるころ。
ガネーシャ様が、ぽつりと語りかけてきた。
「人の願いは、海の波のように絶え間なく生まれる。
だが、本当に叶う願いは、静かに澄んだ心に宿るものだけ…」
波の音が、その言葉をふわりと包み込んだ。
そしてクルミはふと思った。
あの白うさぎ、どこかで見たような…。

松島の旅でも、ふわりと現れては消える小さな姿がちらついていた気がする。
そして隊長の絵馬を見て、笑ってしまった。
読者さんにも見えるように、ちゃんと絵馬の文字を“逆さに”書いていたのだ。
どこまでも優しい福の使者だ。
【豆知識】
• 日本三景のひとつ「松島」は、宮城県にある絶景スポット。
• 海に浮かぶ260以上の小島は、地震の津波をやわらげてくれる“天然の防波堤”とも言われてるんよ。
• 円通院には、伊達政宗の嫡男・光宗の霊廟があり、バラが咲く珍しい庭園があるよ。
• 瑞巌寺は、伊達家ゆかりの名刹で、四百年の歴史がある。
• 五大堂の橋は、願いを届ける「透かし橋」。一歩一歩、願いと一緒に心を整えるための橋なんだって!
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【締めのひとこと|金ブタ隊長】
「ようけ福、もろうたっちゃ〜!松島、いぎなりキレイだったっちゃ〜!」
【旅団NG集|松島編】

実はこのシーン、最初に仕上がった画像では
隊長の頭に、しれっと温泉タオルがのっかってました。
…あれ?別府の余韻、まだ抜けてなかった?
「ここは松島やで〜」とみんなで優しくツッコミ。

2nd takeでは無事にタオルも外れ、きれいに整いました。
旅団は今日も試行錯誤しながら、めんこく進んでおります!
