やりたいことを貫くときに
日曜の朝、午前10時15分。
家族は、出かけてしまっている。
朝ごはんを食べそびれ、右手にはパン、左手にコーヒー。
僕は春の光がさす自宅のリビングで、ひとり正座しYouTubeを起動する。
舞台はカリフォルニア、世界最大級の音楽フェス「コーチェラ」。
バンドGeese(ギース)の登場を待つためだ。
20代のメンバーで構成されるNYブルックリンの4人組である。
淡い期待感からの意外な観客。
Liveカメラが映し出したのは、前日のヘッドライナー、サブリナ・カーペンターだった。いちファンとしてGeeseを観にきたっぽい。その姿が、その場をただただ楽しんでいるように見えたので、僕は純粋に音楽っていいよなと思った。
UPDATE: Sabrina Carpenter was also side stage for Geese at Coachella https://t.co/VphLSoUHfz pic.twitter.com/J8LYe1mVvz
— CONSEQUENCE (@consequence) April 12, 2026
爆発する期待。「2122」から「Baby」へ。
「2122」のイントロ。
キタアアアアア!!!!!
カッコいい。
画面越しでも伝わる砂埃と熱狂、エネルギッシュさ。
ライブで聴くとより一層いいんだろうな、そう思わせてくれた。
そしてGeese版「Baby」(ジャスティン・ビーバーの初期代表曲)を演奏。この日のヘッドライナーのジャスティンへSpecial thanks的な演奏ってことなのかな。
最高だった「Taxes」
そして、僕が好きな「Taxes」の演奏が始まった。
俺に税を払わせようもんなら十字架を持ってこい。中世のような磔(はりつけ)の刑や、圧力に抗おうとすれば容赦ない見せしめが待っているかのような雰囲気が漂う曲。己が信じる表現のための決意。
そんな覚悟を突きつけられた気がして、朝の穏やかな空気の中でピンと背筋が伸びた。
ここにあるのは、綺麗ごとのメッセージではない。
後で知ったことだが、この楽曲が収録されている『Getting Killed』にはヒップホップの最前線を走るケニー・ビーツが関わっているという。少し納得した。この曲にはヒップホップに通じる熱量があるんじゃないかと感じる。
それは、たとえどんな圧力がかかろうとも、表現者が表現したいことを貫き通すと決めた時にしか生まれないものなんだと僕は強く思った。
