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筑波大学学園祭で5店舗同時出店して利益188万円出した話

僕たちは2025年11月、筑波大学の学園祭「雙峰祭」に5店舗出店し、売上346万円・利益188万円 という結果を出しました!!
この記事ではその中身について詳しくお伝えしていきます!
具体的な数字もすべて公開します!!

本記事の要約
① 自作POSで需給と価格をリアルタイム制御
② 業務フローを最適化し少人数で効率的に運営
③ 蛍光看板やミスターコン起用で集客最大化



1. 筑波大学学園祭「雙峰祭」とは

雙峰祭とは筑波大学で毎年11月に行われる学園祭で、毎年4万人が訪れます。

約400個の企画団体があり、そのうち飲食店舗は110団体です。
大学公認の団体かどうかに関わらず、筑波大生なら誰でも応募・出店ができます*1。

2. 5店舗出店に踏み切った背景

僕たちは昨年も出店をしており、肉巻きおにぎり1店舗で売上111万円・利益59万円を出していました*2。

昨年出店の結果
(2024年雙峰祭反省会スライドより引用)

非常に楽しかったので、2025年はもっと規模を大きくしたいという気持ちがあり、また1店舗で出せる利益が上限に近く、これ以上の利益を追求するためには店舗数を増やすしかないということで、多店舗出店プロジェクトが動き始めました*3。

複数店舗出店するかの検討に使用した資料*4

3. 出店内容

① 肉巻きおにぎり

冷凍既製品の肉巻きおにぎりを使用しました。
原価は240円/本と高いのですが、真空パック詰めされた袋のまま鍋で温めるだけで手間が掛からないので、昨年に引き続き採用しました。

美味しくてボリュームがある上にスティック型で片手で持てるので、食べ歩きの多いお祭りには最適でした。
定価は時間帯により500円〜700円/本で変動させて売りました。

② ピザ窯で焼くマルゲリータピザ

ENRO社のガス式ピザ窯を2台購入し、業務スーパーの既製生地を使って焼きました。
マルゲリータなのでトッピングはピザソースモッツァレラチーズ、バジルです。

肉巻きに比べると提供速度は劣りますが、窯の温度が500度まで上がるので1分もすれば焼き上がります。
機材を除く原価は200円を下回るものの、800円〜1200円/枚と高値で売れました。

③飛騨牛メンチカツ、 ④長崎松浦アジフライ

「飛騨牛」「長崎松浦産」の分かりやすいブランドバリューに期待して採用しました。
どちらも冷凍既製品を4~5分フライヤーで揚げるだけなので調理の手間がかからず、最大250食/hで提供できる体制を整えることができました。

ソースは自分たちでかけるのではなく個包装のものを用意し、お客さんに取ってもらう形にして提供速度の最適化を図りました。
定価はどちらも300〜500円/個で売りました。

⑤ ドリンク無人販売

5店舗いけるだろと思っていたのですが、資金的にフード店舗は4団体がMAXだと判明し、5店舗目はなるべくお⾦を使わないけど面白い出店をしようということで、ドリンクの無人販売をすることになりました*5。

商品と集金箱だけを設置し、商品を引き渡す人を配置しない方式.
防犯用に店舗内に監視カメラを設置した

無人販売というのが前代未聞のようで当日実行委員からご指摘が入りましたが、丁寧な対話によりなんとか無人のまま全日営業することができました。


4. 3日間の収支詳細

3日間で7,914食を販売し、3,460,700円の売上となりました!!!

各店舗の売上金額・個数(3日間)

売上管理システム(後述)から得られたグラフを見ると、本祭の11時半〜13時半の売上の伸びが最も大きいこと、肉巻きおにぎりが他店舗に比べて倍近くの売上を上げていることがわかります*6。

各店舗の時間別売上金額(3日間)

そして、経費1,579,106円を差し引いた利益は1,881,594円となりました!!
※ 打ち上げ宴会費用141,300円を除く

チームみらいの政治資金グラフっぽく書いてみた*7

さて、いよいよここからは出店に際して行った工夫を紹介していきます!

5. 強靭な運営体制

昨年は1店舗だったので僕が常時店舗に立っていましたが、今年は5店舗全体に目を行き届かせる必要がありました。
そこで今回僕は店舗から離れ、各店舗に1人ずつ店舗責任者を立てることにしました。

医学部6年生35名・情報系大学院生3名の計38名で構成

店舗責任者には事前に綿密なレクを行い、当日は各店舗に常駐してもらって、店舗レベルの判断を一任しました。

また情報系大学院生3名にも参加してもらい、売上管理システムの開発や看板デザインの作成で協力してもらいました。

6. 売上管理システムの開発

売上を最大化させるには、売れ行きを見ながら適切なタイミングで価格の変更と追加買い出しを行う必要がありました。
そこで、全店舗の販売状況がリアルタイムに確認できるシステムを開発しました。

売上管理システムのダッシュボード*8

各店舗の会計担当者のスマホでアプリを起動し、売れた数だけタップすると販売数がサーバに送られ、ダッシュボードに反映されるという仕組みです。

ドリンク無人販売店舗のバックヤードにモニターを設置し、監視カメラ映像とともに常時表示させました。

ドリンク無人販売店の店舗内レイアウト

このシステムのおかげで全店舗の売れ行きを一目で把握でき、価格の変更や追加買い出しを適切なタイミングで行うことができました。

7. 立ち止まりたくなる看板デザイン

110店舗も飲食団体がある中から我々の店舗を選んでいただくために、店舗の顔である看板デザインにこだわりました。

肉巻き店舗の外装と呼び込み用手持ち看板*9

肉巻きとピザは上の横長看板にLEDテープを使用し、夜でも目立つようにしました。

蛍光看板作成の様子
夜のピザ店舗の外装

飛騨牛の外装は、和のテイストをベースとし、「飛騨牛」を全面的に押し出すデザインにしました。

飛騨牛メンチカツの外装

アジフライ店舗ではのぼりや横断幕を使用し、活気ある魚市場の臨場感を演出しました。

長崎松浦産アジフライの外装
のぼり2枚は松浦市から無償提供いただいた*10

手間はかかりましたがほとんど自分たちで作ったので、看板制作にかかった費用は合計で5万円程度に抑えられました。

8. 業務フローの最適化

限られた人数で5店舗を効率よく回し、また商品の提供遅延による機会損失を防ぐために、業務フローの最適化を徹底しました。

全業務のマニュアル化

地味ですが、これが一番効いたかもしれません。
属人性を無くすため、前日の準備から祭り当日の営業方法、撤収方法、トラブル発生時の動き方まで徹底的なマニュアル化を行いました。

事前説明スライドとトラブル対処マニュアル

当日参加のメンバー向けには事前説明会を行い、また店舗責任者には個別にトラブル対応レクをし、全員が全店舗の業務フローを理解している状態にすることで、メンバー各自の判断で動けるような体制構築を図りました。

例えば、営業時間中の価格変更(Dynamic Pricing)については、店頭の価格表示と実態が同期していないとお客さんを混乱させてしまうため、どのような手順で行うかを事前に決めていました。

情報の一元管理

学園祭の出店は、当日の店舗運営だけでなく保健所・実行委員会への20件以上の申請手続きや、仕入れ・レンタル業者との調整が必要になります。
5店舗出店となるとさらに扱う情報量が多くなり管理が行き届かなくなりやすいので、雙峰祭に関わるあらゆるツールをDiscordと連携させ、情報の集約化を図りました。

雙峰祭オンラインシステムからの全体連絡や仕入れ業者からのメール、Consenseの変更履歴などは自動でDiscordに通知されるようにしました。
そして自分たちも現場で起こったことはDiscordに共有するよう心がけることで、すべての情報がDiscordにある状態になり、情報格差を最小化して判断の前提を全員で統一することができました。

9. その他:総力戦の集客アプローチ

CM放映

雙峰祭ではjsys(情報メディアシステム局)の凄まじいお仕事により、メインステージ中継を含む4つのチャンネルで同時配信が行われていました。
ステージの転換や著作権上映像を流せない部分では、企画団体が作成したCMを流すことができるので、僕たちもCMを流してもらいました。

自宅の台所に暗幕を貼って撮影した

ミスターコンをピザ店舗責任者に起用

筑波大学版ミス・ミスターコン(TSUKUBA COLLECTION)の2021年グランプリである加藤駿英くんに店舗の顔になってもらいました。

ピザ店舗責任者としてピザ屋の顔になってもらいつつ、他店舗の売れ行きが芳しくない時にはその店舗の店頭に立ってもらい、売上に大いに貢献してくれました。

アジフライの売れ行きが不調だった時の呼び込み体制

備品準備の徹底

「○○が売ってない!!」などの不測の事態を避けるため、祭り1週間前までに当日必要な備品はすべて購入し、店舗ごとに仕分け済みでした。

自宅はsohosai-readyな状態に

また養生テープや油性ペン・はさみなどのよく使うものについては各店舗に十分すぎる量を揃え、備品を捜索する手間をできるだけ省きました。

神頼み

1週間前までの天気予報は3日間とも雨だったのですが、当日は雲ひとつない快晴でした。

保健所の決まりで雨が少しでも降るとその時間帯は営業できないので、1週間前の雨予報を見た時は気が気でなかったのですが、神頼みの甲斐あって最高の天候で営業することができました。

鹿島神宮の賽銭箱に千円札を突っ込み、
ファミマのクリスマスボードに渾身のお願い事を書いた

10. 余談

お陰様で特に大きなトラブルなく3日間営業できました。
営業終了後は後夜祭に参加し、花火を見た後爆速で片付けを行い、その日中に売上金をカウントしました。

後夜祭花火
本当はもっと綺麗です
3日間の売上金

そして翌日、宴会場を貸し切り盛大な打ち上げを行いました!

打ち上げでの売上発表の様子

11. 謝辞

今回の出店に際し、多くの方のご協力をいただきました。

電気通信研究会 様
当日使用する机や台車などの備品を貸してくださいました。

美味コレクション イーアスつくば店 様
1ヶ月以上前から宴会の打ち合わせをしていただき、また美味しい料理を振る舞っていただきました。

長崎県松浦市 様
松浦産アジフライのぼりを貸与いただきました。

学園祭実行委員会 様
素晴らしい雙峰祭を用意してくださり、また個別の要望にも対応してくださいました。

mamimal 様
CM撮影・看板デザイン作成にご協力いただきました。

ご来場頂いた皆様、ありがとうございました!


===注釈===
*1: 応募しても全団体が出店できるわけではなく、抽選があります。2024年雙峰祭は当選確率77%(307団体中236団体)でした(独自調べ)。
*2: 2024年雙峰祭に出店した全団体の中で、弊団体の肉巻きが利益1位だと実行委員から聞きました。
*3: 事実上の同一団体での複数店舗の運営について、記事を公開するにあたり念の為実行委員会に問い合わせましたが、許可されています。各団体の企画責任者・副企画責任者は兼任できませんが、それさえクリアすればOKです。
*4: 資料に所々CONFIDENTIALと記載されていますが、これは準備を含めて1年かけたプロジェクトであり、情報流出を避けるためにすべての内部資料を機密指定していたためです。
*5: 無人販売と言っても規則上テント内を無人にはできないので、売上管理システムや監視カメラモニターが設置されている側に常時人間を配置していました。また金銭授受を無人で行うこと自体は禁止されていません(実委に確認済み)。
*6: 2025年も肉巻きが全団体で利益1位(620,074円)だったそうです。
*7: 本文中の総売上・利益とグラフでの値が一致していないのは、打ち上げ費用141,300円とピザ窯売却益56,527円の計上方法が違うためです。
*8: grafanaを使用しました。
*9: 肉巻き看板は昨年の使い回しですので、今年の経費には計上されていません。
*10: 松浦市ののぼりは、松浦産アジフライを提供する団体であれば誰でも貸してくれます。
**なお利益は構成員38名全員で分配し、各自雑所得として処理しています。
**利益(収支)に関する税務手続は、税理士および管轄税務署に確認のうえ、適切に申告・納税します。(2026/01/01加筆)