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スポーツで身につく『子どもの見えない能力』

スポーツというと、多くの方が「足が速くなる」「体力がつく」といった、目に見える成長を思い浮かべるかもしれません。

もちろんそれも大切な価値です。
ただ、4人の育児をしながら、そして多くの子どもたちと関わる中で感じるのは、本当に大きな意味を持つのは、むしろ目には見えない部分ではないかということです。

たとえば、
「うまくいかない時にどうするか」を考える力です。
試合で負けたとき、思うようにプレーできなかったとき、子どもは必ず壁にぶつかります。
その時に、「もうやりたくない」と離れるのか、
「次はどうすればいいか」と考えられるのか。
この違いは、後の成長に大きく影響していきます。

また、「他者との関わり方」もそうです。
チームスポーツであれば、思い通りにならない仲間とどう協力するか。
個人競技であっても、周囲の支えがあって成り立っていることに気づけるかどうか。
この経験は、日常生活の中ではなかなか得にくいものです。

さらに、「自分で考えて動く力」も見逃せません。
指示を待つだけではなく、自分で状況を見て判断する。
失敗しながらでも、自分なりの答えを見つけていく。
この積み重ねが、いわゆる主体性と呼ばれるものにつながっていきます。

ここで一つ、大切にしたい視点があります。
それは、これらの力は、ただスポーツをしていれば自然に身につくわけではないということです。

例えば、結果だけを強く求めすぎると、子どもは「失敗しないこと」を優先するようになります。
また、細かく指示を出しすぎると、「自分で考える」機会が減ってしまいます。

つまり、環境や関わり方によって、同じスポーツでも得られるものは大きく変わるということです。

私自身、意識しているのは「問いかけること」です。
「どうしたらうまくいきそう?」
「今のは何が良かったと思う?」
そんなやり取りを少し増やすだけで、子どもの表情や行動が変わっていく場面を何度も見てきました。

スポーツは、技術を伸ばす場であると同時に、人としての土台を育てる場でもあります。
そしてその土台は、すぐに結果として現れるものではありませんが、長い時間をかけて確実に積み上がっていきます。

目に見える成果だけでなく、その奥にある「見えない成長」に目を向けていくこと。
それが、子どもにとって本当に価値のある経験につながっていくのではないかと感じています。

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