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行くぜ! 文学フリマ東京41へ!!

連日のおしらせになりますが、こういうのは多いほどいいものです。

来たる11月23日(日)に東京ビッグサイトで開催される文学フリマ東京41に出店します。これまでぼくが書いてきた本(たとえば『嫌われる勇気』とか)を販売するのではなく、来週刊行予定の最新刊『集団浅慮』を販売するのでもなく、この文学フリマのために書きおろした本を販売します。

いまのところ一般書店で販売する予定はありません(仕組みとか流れとかよくわからないので)。そしてぶっちゃけ、利益の出る本でもありません。さすがに余るとは思うのでそのときにはまた販路も考えていきたいとは思いますがとりあえず、文学フリマでの販売しか予定の立っていない本です。

どうしてそんな本をつくったのか。


なぜ文学フリマに参加するのか

いま、noteをはじめとして個人の表現媒体はたくさんありますよね。とくにnoteの場合は有料で読んでもらえる仕組みも整っていて、その文化も定着してきています。また、文学フリマもたいへんな人気を博していて、紙の本であっても「つくる」「売る」「買う」「読む」のサイクルはうまく回っているように映ります。おれも、わたしも、と手を挙げる人は今後ますます増えていくことでしょう。

一方、ぼくは本を書くことそれ自体を仕事にしていて——もしも自分にそのようなものがあるのだとしたら——書きたい欲は仕事のなかで満たされています。また、たとえば最新刊『集団浅慮』のような取扱いのむずかしい本であっても、「こんな本を出したい」と持ち込んだら耳を傾けてくれる編集者さんもたくさん知っています。これはほんとうにありがたいことです。

ただ、どんな企画だって受け入れてくれるかといえばそんなわけはなくて、仮にぼくが「うちの犬の写真集を出したい」なんて言っても誰も聞いてくれないわけですし、「おれが大谷翔平さんへのあこがれを語る本を出したい」なんて言っても「noteでやれ」と言われて終わるだけでしょう。出版するからにはある程度の社会的・商業的な価値が必要なのです。

で、今後のぼくがどんなにがんばってもそのオファーはこないだろうな、と自覚しているジャンルがひとつあります。自分の苦手分野、と言ってもかまいません。


エッセイです。

まじめな話、正味のところぼくはエッセイがほんとうに苦手ですし、うまく書けないし、今後なにがあっても出版に至る気がしないのです。

じゃあ、ここでつくってやれ。文学フリマという場を利用して、おれのエッセイ集をつくってやれ。そんなふうに思い立って今回、文学フリマ参加を決意しました。


せっかくつくるのなら、ほんとうの「本」を

もうひとつ、ちいさな動機を挙げるならこれまで何度かお客さんとして参加した文学フリマの会場で、「もったいないなあ」と思うことがありました。会場をまわっていて、それぞれのブースで販売されている本が「よくわからない」んですよね。誰が、なにを、どんな思いを持って書いた、どんな本であるのか、通りすがりのお客さんにはなかなか伝わりづらい。

もうちょっとそのへん親切につくってくれたらなあ、と思うことがしばしばでした。看板やポスターの設置だったり、そこでの宣伝文句だったり、あるいは本そのものの仕様だったり。

なので、せっかく時間とお金をかけてつくるのだから、ちゃんとした「本」をつくろう。ZINE的なカルチャーの価値はおおいに認めるけれど、ぼくはぼくとして「本」をつくろう。そう考えて、まったくいつもの本づくりと同じ気持ちを持ってデザイナーさん、イラストレーターさんにお声がけし、印刷も藤原印刷さんにお願いすることにしました。

デザイナーは、prigraphicsの清水肇さん(きゃーきゃー!)。

イラストレーターは、ながしまひろみさん(きゃーきゃー!)。

本の仕様は、四六変型、仮フランス装、176ページ。

もちろんカバーも帯もつきます。

全30本の完全書きおろし、ぼくにとって初のエッセイ集(?)です。

ええっと「?」をつけたのは、逃げです。これをエッセイ集と呼んでもいいのか、これはエッセイ集として成立しているのか、甚だ不安だからです。

清水さんもながしまさんも、こんな私的プロジェクトのオファーに快く応じてくれて、たくさんのアイデアを出し合いながらすばらしい本をつくってくれました。あらためてどうもありがとうございます。


藤原印刷での印刷立ち会い

思えば30年近くもこの仕事をしておきながら、ぼくは印刷所に足を運んだことがありませんでした。そして昭和生まれの人間として当然のように印刷所のイメージは、『男はつらいよ』のタコ社長が経営する朝日印刷で止まったままでした。それが今回、藤原印刷の工場に出向き、実際の印刷に立ち会う機会をいただきました。

もうこれ、印刷立ち会い、ほんとに全員やったほうがいいと思います。なんとおもしろく、かっこいい仕事であることか。温度・湿度・気圧までコントロールされた最新鋭の工場、ドイツ製の印刷機、職人さんたちの誇り、その自信と誇りがあるからこその優しさ。すべてにうっとりする時間でした。

長野県松本市の藤原印刷
文鎮のように置かれた機械は色濃度計
印刷機に送り込まれるヴァンヌーボのカバー用紙
CMYKのインキだ!!
印刷機のカバーを開けてもらうとブランケットが
カバー、帯、表紙、別丁扉、本文


そして完成したのが……。


まだカバーと帯の印刷見本を巻いただけのものですが

『意味よさらば』 古賀史健(四六変型/176ページ)

おおおおおおお。なんという感動。なんという愛らしさ。なんという本物。しかもこの本、帯を外してみるとまたかわいいイラストが盛りだくさんで、すばらしいんです。仕事としてつくる本とはまったく違う「うれしさ」が、この本には詰まっています。もちろんぜんぜん売れないかもしれないけど、もうこれができたというだけで大満足です、ほんとうに(仮フランス装の本をつくるのも密かにあこがれでした)。


ということで文学フリマ東京41の案内を

さあ、みなさん。ぼくの本気はじゅうぶんに伝わったのではないかと思います。そうなんですよ、『集団浅慮』と並行しながらこの本をつくっていたんですよ。やるときはやる男なんです、ぼくは。

そして今回、ぼくらはバトンズとして出店します。弊社の田中裕子さんも、同じく書きおろしのエッセイ集『書きたいことはないのですが』を販売する予定で、現在わあわあその準備に追われているところです(ぼくもまだタイトルだけしか知りません。なんてタイトルだ)。こちらもきっと、いい感じの本に仕上がることでしょう。

というわけで、詳細を書いておきますね。


文学フリマ東京41公式サイト

開催日:2025年11月23日(日)
時間 :12:00〜17:00(最終入場16:55)
会場 :東京ビッグサイト 南1〜4ホール(アクセス
入場料:前売1000円、当日スマチケ1350円、当日現金1500円

出店名:バトンズ
ブース:南4ホール つ - 21・22
販売書:『意味よさらば』古賀史健 (価格未定)
    『書きたいことはないのですが』田中裕子 (価格未定)

4階の通路側・角のブースです

それですみません、まだ本の価格が正式決定しておりません。少部数ゆえ、一般的な書籍よりは若干割高になるかもしれませんが、暴利をむさぼる価格にするつもりはございませんのでご安心を。

また、ご購入にあたっては現金かPayPay決済のみとさせてください。そしてお釣りの数え間違いが出たり、お釣りが足りなくなる悪夢ばかり最近見るので、可能であればみなさんPayPay決済のご利用を!

上の画像はこちらからPDFをダウンロードすることもできます。

それではみなさん、11月23日(日)に文学フリマ東京41の会場でお会いしましょう! ひゃっほう!