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『SAKAMOTO DAYS』

素直に楽しめ!坂本太郎ワールドを!

公開初日にこの映画を実際に観て、最初に思ったのは、こんな感想でした。(以下、ネタバレ注意!)

『SAKAMOTO DAYS』というコミックを知ったのもコミック専門家の奥さんの影響でした。その後、アニメのテレビ放映も観るようになり、いつのまにか坂本ワールドにのめり込んでいきました。

でも、アニメを観始めた最初のころは、あまりにも現実離れしたアクションシーンや支離滅裂な展開についていけず、このアニメ、どうよ…と思ったこともありました。

しかし、そんなハチャメチャさも素直に楽しめば、とんでもなくおもしろくなるはず。『SAKAMOTO DAYS』の原作やアニメを知らず、この映画を初めて観る人は、非現実的な違和感も素直に楽しむスタンスで観れば、最高の ‟殺し屋ソリッドアクション” であり、‟コミカルバトルアクション” であり、‟日常系最強アクション” なのです。

要するに、この映画は最上級のアクションエンターテインメント作品であると断言できます。ここで、『SAKAMOTO DAYS』のあらすじを簡単にまとめると…

かつて伝説の殺し屋として裏社会で恐れられていた男、無敵の坂本太郎(目黒蓮)

しかし、彼はある女性に一目ぼれの恋をしてしまった。大恋愛だった。そこから彼の人生はガラリと変わった。愛する女性から「人を殺さないこと」と言われる坂本。

そして、坂本太郎は殺し屋を辞め、普通の生活を選ぶ。結婚して娘が生まれ、坂本は家族と共に「坂本商店」を経営しながら平和な日常を送っていた。だが、彼は幸せな暮らしが続く日々の中、中年になり太った!

殺し屋の世界から足を洗った坂本だったが、とある黒幕から10億円の懸賞金をかけられ命を狙われることになる。しかし、見た目は極端にふくよかになったものの、かつての優れた殺し屋としての坂本の能力はまったく衰えていなかった。

そんな坂本は、愛する家族を守り、穏やかな暮らしを続けるために、かつての仲間たちとともに次々と襲いかかる刺客に敢然と立ち向かっていく。無敵の坂本太郎健在をまざまざと見せつけられる爽快さは格別。

「家族団らんを邪魔するな!」と。

こんなストーリー展開で物語は進んでいきます。

アクションシーンは実に見事な映像で、隅から隅までワクワクが詰め込まれている印象でした。でも、やはり細かくカット割りされた映像は、CGやVFXで作り込まれているので、そこに違和感を感じる人がいるかもしれません。

しかし、それも楽しめばいいと思うのです。それが映画なんですから!

というのも、この映画には、ありえへんやろ!というシーンが次々に登場します。

半額シールを両目に貼り付けて目つぶしをするなんて、ありえへんやろ!だし、いくら防弾ガラスのメガネだとしても銃弾をはじくなんて、ありえへんやろ!だし、靴底やスリッパで銃弾を防御するなんて、ありえへんやろ!だし、特売チラシで特殊なワイヤを切断するなんて、ありえへんやろ!だし、輪ゴムやボールペンが強力な武器になるなんて、ありえへんやろ!だし、飴玉を口から飛ばして銃弾をはじき返すなんて、ありえへんやろ!なんです。でも、それもみんな丸ごと楽しめばいいんです。

ふくよかな坂本が戦闘シーンになると痩せてスマートな坂本に変身してしまいますが、あれはちょっと極端な表現だったかなぁ…いくらなんでもねぇ…って感じ(笑)、カッコいい坂本太郎のアクションが見られるのは、いいことなんですけどね。

そしてその後は、「リバウンド、早ッ!」というくらい、元のふくよかな坂本に戻ってしまうのですから ┐(´д`)┌ヤレヤレ

しかし、この映画にはコミカルな要素がたっぷり詰め込まれています。目黒蓮本人は、これまでシリアスな役柄が多かったので、コミカルな演技ができるのかどうかと心配していたようですが、その心配ご無用です!

クスッと笑えるシーンが、あちこちに用意されていて、そんなシーンのときには観客からの笑い声がダダ洩れだったのが、何よりの証明なのですから!

坂本の命を狙う殺し屋(ボイル・小手伸也)と格闘のあと、家族を守る坂本の姿勢に感銘を受けたボイルと相棒の朝倉シン(高橋文哉)が、坂本の奥さん(葵・上戸彩)の命令でイスに正座させられ説教を受けるシーンも爆笑ものでした。奥さんの言うことには絶対服従の坂本太郎がオドオドする演技は必見です(笑)

しかし、オイオイそれってありなのかい?と思ったのが、宿敵との激闘中に奥さんからかかってきた電話に出るシーン。坂本は「ちょ、ちょっと待って!」といったん戦闘を中止してまで奥さんからの電話に必死になって出て、「夕ご飯までには帰って来て」という奥さんの命令に、「はい、わかりました」と言うシーンも爆笑ものです。

それにしても、坂本太郎は強すぎる。無敵という言葉しか当てはまらない。

現実離れしたというか、重力も無視したというか、ありえない格闘シーンだけど、それがいちいち面白いのだから、面白ければすべてよしビックリマークとなってしまいます。

個人的に印象に残ったシーンがあります。それはかつての殺し屋の相棒の朝倉シンが坂本家の食卓で鶏の唐揚げを食べるシーン。毒が盛られているんじゃないかと警戒しながら食べる朝倉シンでしたが、そのおいしさに感動して何より「あたたかい」と感激します。

それがきっかけとなって坂本ファミリーの一員となり、それまでは「殺し屋に戻りましょう」と言っていた朝倉でしたが、その後は坂本家をサポートする立場に変わっていきます。朝倉シンは人の心がすべて読める超能力者という役どころ。

そうなんですよ、日常的に家族の料理を作っているわたしがいつも提唱している「料理を作ることは思い出を作ること」なんですよ。あたたかいごはんは、人の心もあたたかくするものだと思うのです。

目黒蓮は、TBS日曜劇場の『ザ・ロイヤルファミリー』の演技がよかったと思い注目しましたが、この『SAKAMOTO DAYS』の坂本太郎役は、あまりにもハマりすぎというか、彼でしか坂本太郎は表現できなかったのでは?とさえ感じました。

監督の話では、「目黒蓮はシーンのカットがかかるごとに ‟ありがとう” と言ってくれて、こんな役者は今まで見たことがない」とのことで、彼は人間的にも奥が深く、これからの活躍がさらに期待できます。

世界的ヒットドラマ『SHOGUN 将軍』シーズン2の撮影で、今はカナダに滞在しているそうですが、世界的に注目される俳優になるのは時間の問題かもしれません。

今回も『SAKAMOTO DAYS』は奧さんと観ましたが、「コミックの再現性はゴールデンカムイほどではない」らしいのですが、原作を尊重しつつも、まったく別のエンターテインメントとして全体をうまくまとめ上げた映画になっていると思いました。

でも奥さんいわく、「坂本太郎がしゃべりすぎ」だそうです(笑)

最後はPart 2があるんじゃないのかと思わせるようなエンディングで、「殺し屋殺し」の謎の首謀者スラーとの闘いになるのかも。スラーは対立する殺連(殺し屋連盟)の最高戦力である「ORDER」を殲滅しようと目論むが…

福田雄一監督!Part 2たのんますよ~~~👍

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