源氏物語に思う両親の結婚
光源氏の母、桐壺の更衣は、帝の寵愛が過ぎたあまり、宮中で苛烈なイジメに遭う。
当時は、後ろ盾のないお嬢さんは、婚活市場で苦労するものだったのに、桐壺の更衣は父の大納言が亡くなっているにも関わらず、帝のお目に留まってしまったからだ。
位が上の女御たちも下の更衣たちも、嫉妬の炎🔥がボーボーでもう大変だったのだ。
女たちの白い目とイジメにいたたまれず、更衣は心を病んで里帰りばかりしていたが、そうなると帝の恋心はますます燃えさかって、殿上人たちの眉をひそめさせるのであった。
これ、帝が更衣を庇ったりすると余計他の女たちを刺激するわけだが、
「あのビッチ、か弱いふりして帝の気を引くなんてあざとすぎ!」
こんな簡単な女社会のパワーバランスも理解できない帝の痴態ぶりだった。
この桐壺の更衣が生んだのが、ピッカピカ✨の光源氏。
容姿、才能、心映えすべてが満点💯のスーパーマンの誕生である。
こういう感じで源氏物語は始まる。
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母は商家のお嬢様だった。
母の父親は、女の子はあまり勉強すると生意気になってイカン、という考えの持ち主だったらしい。
キリスト教系の女学校に通わせ、お茶、お花、料理、裁縫を習わせた。
しかし母は大人しく慎ましやかなお嬢さんではゼンゼンなかった。
「私の葬式にはバッハを流してちょうだい。」
と厳かに娘たちに申し渡していたが、
「ハチャトリアンの【剣の舞】の間違えじゃないのか?」
と私は常々思っていた。
そういうモーレツ女子だったので、ピアノを弾き、調子っぱずれの歌を歌い、馬に乗り、小説まで書いていた。
そして、花嫁修行をしていればヨシとする父親にギャーギャー文句を言って美大で油絵を描くことになった。
母には憎からず思うボオイフレンドがいたらしい。近所に住む政治家の息子だったそうだ。
そんな折、父親が急死してしまう。
母は二十歳で後ろ盾を失ったのだ。
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政治家の家が、父親(= 資金源💰)を失った娘との結婚を許すか?
否。
都会のお嬢様だった母は、東京の大学を出て大手町で働く地方出身の父とお見合い結婚をすることになった。
おい、仲人出てこい❗️
お見合いって、家と家の釣り合いとか考えてマッチングするんじゃないの?
まず、父は商家の出ではない。
堅実な家(役人とかセンセイ多し)の出。
色合いがゼンゼン違う。
そして、男女の関係なく学問すべしという家の繰り上げ長男だった。(本当の長男は病で早逝した。)
母は、見たことのないバンカラタイプの父を「ステキ!」と思ってしまった。
今まで周りにいたのは、兄の学友であるスマートで軟弱なお坊ちゃまばかり。
父は父で、見たこともなかった東京のオシャレなお嬢様(雪女タイプ・狐顔)に一目惚れ。
父の姉たちは、洒落っ気のない歯に衣着せぬ大学の先生だ。
両親の結婚式の写真を見ると、
父方の親族は小柄でこぢんまりした丸顔、母方は皆、背が高く、鼻も高く面長。
たぬきとキツネの異種婚。
思い出した。
母は鏡台のまえでお化粧しながら、それを飽きもせず眺めている幼い私に聞かせるように、
「ゾッとするほど美しい。」
と呟いていた。
白雪姫のお母ちゃん⁉️
母は、父親の早逝で、なんとなーく用意されていた将来とは全く異なる、そう、マンガで流行りの異世界で生きることを余儀なくされたのだった。
お手伝いさんや看護婦(師)さんのいるデカい家で育ったのに、狭い家でワンオペ子育て…。
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ウチの親、どうして結婚したのかなあ、とずっと思っていた。
おまけに仲が良くもないのに別れもしなかった。
源氏物語(谷崎潤一郎版)を読んでいて、ハタと思い当たった次第です。
あ、後ろ盾失くしたから…。
ま、母は桐壺の更衣と違ってバイタリティに溢れてたけどね…
子供も光源氏じゃなくて私だけどね…
