それは陰謀だ
経済予測の専門家が、暗号通貨の連鎖崩壊に警鐘を鳴らしています
要約
・多くの陰謀論は間違っているが、中には本物も混じっている
・以前からCIAは経済予測を行う「Project Prophesy(予言計画)」
を行っており、著者はそれに関わってきた
・その後、暗号通貨の分析をするようになり、暗号通貨のドミノ
倒しが始まっていることを確信した
・暗号通貨取引はすべて繋がっているので、BlocFi、FTXに続き、
他の暗号通貨取引所も破綻に近づいている
2022.12.5 The Daily Reckoning
By James Rickards
それは陰謀だ
私は陰謀論を広めないように努力している。陰謀論は、あらゆる奇妙な出来事の説明として採用されやすく、ほとんどの場合、非常にありえないからである。
陰謀論は、極端な量の知性、協調性、能力を必要とするが、率直に言って、陰謀論者とされる人たちには、その能力がない。通常、政治家や他の公務員の場合は、馬鹿であることは完全に良い説明となる。
エリートの連携が明らかな場合でも、必ずしも陰謀が働いているとは限らない。同じ考えを持った人たちが、共通の目標を追い求めているだけかもしない。
エリートの多くは、かなり少数の一流校に通い、結束の固い学者たちから同じような講義を受けてきた。また、同じ政府機関や多国籍企業で出世してきた。これだけの共通点があれば、彼らが同じように考え、同じようなグローバリズムの目標を共有しても不思議はない。
同時に、いくつかの陰謀は現実のものである。そうでないと信じるのはナイーブだ。
本当のこと
しかし、数多くある陰謀論と本物をどうやって見極めるのだろうか?
決定的な証拠は役に立つが、それは稀である。その問題についての直接の経験は、最良のアプローチの一つである。それでこの話になった...
CIA、破綻した暗号取引所FTX、民主党へのマネーロンダリングされた選挙寄付、パキスタンの銀行BCCI(1991年に崩壊した犯罪企業)、アルカイダ、ジェフリー・エプスタイン、ステーブルコインのTether(テザー社)が含まれてる。
これを解明することは大変である。私は1980年代、アフリカでシティバンクの財務管理を担当していたが、BCCIは常に我々が遭遇する銀行であった。破綻する何年も前から悪い知らせだとわかっていたので、できるだけ近づかないようにしていた。
また、同じ頃、パキスタンでシティバンクをイスラム金融に転換させたこともあった。そのパキスタンでの経験があったからこそ、2000年代にアルカイダなどを狙った金融テロ対策でCIAに採用されたのある。
この経験について、少し話をしよう。
Project Prophesy(予言計画)
CIAは、経験豊富なオプション・トレーダーでもあるCIAのベテラン、Randy Tauss(ランディ・タウス)氏の指揮の下、戦略的研究として発足した「Project Prophesy(予言計画)」の一員として、私を採用した。私は、パキスタンでのイスラム金融の経験もあって、このグループに参加することになったのである。その経験が、テロ関与の可能性があるトレーダーの心理を理解するのに役立つと考えられたのだ。その後、私はTauss 氏の直属のプロジェクト・マネージャー2人のうちの1人になった。
2004年には、人工知能、応用数学、ニュースフィード、プライスフィード、コンピューティング、人間の監視を駆使した「Project Prophesy」マシンの実用的なプロトタイプを作るのを手伝った。
そこで、私たちはテロリストのインサイダー取引を探していた。
我たちは「Project Prophesy」を完全な秘密裏に開発した。そして私の仕事の多くは機密扱いになっている。しかし、2006年8月7日、このシステムは差し迫ったテロ攻撃の警告サインを発見したと言うことだけはできる。3日後 、ロンドンで10機の旅客機の爆破計画が阻止され、24人のパキスタン人過激派が逮捕されたのである。
警告を無視した政府
そして2007年、私のシステムは不動産と株式市場の暴落が迫っていることを察知した。私はその結果を財務省の役人に報告した。しかし、彼らは私の警告を無視した。その後、何が起こったかは、皆が知っている。(リーマンショック)
私たちはその時点で、CIAのためにこのシステムをより強固に構築する準備が整っており、追加資金を求めた。しかし、CIAは政治的な理由から、このプロジェクトを進めないことにしたのである。CIAは、情報機関が市民の個人的な取引記録を荒らしていると思われると、不利な見出しになることを懸念したのだと。
そんなことはない。
私たち(プロジェクトメンバー)は公開情報のプライスフィードを利用して最初の手がかりを得、その後は司法制度に則って運営していた。しかし、世間に知られるリスクがあり、CIAはチャンスを逃したくなかったのである。
2008年以降、私は他のプロジェクトに移ったが、「Project Prophesy」で発見した潜在的な予知能力を見失うことはなかった。私が開発した技術は、テロ対策の領域をはるかに超えて役立つことを知った。資本市場で行われるあらゆる地政学的な脅威にも利用できるのである。
暗号と資本市場
そして私は、2009年に暗号通貨が誕生して間もない2010年から暗号通貨の専門家として活動している。その上で、私はTether(テザー社)のストーリーを何年も追い続け、FTXをリアルタイムで掘り下げることができた。
つまり、私は第三世界の銀行詐欺、諜報活動、暗号通貨、その他の接点において十分な実地経験を持っており、このストーリーがうまくまとまり、非常に信頼できるケースであることを知っているのである。
詳細は省略させてもらうが、ここからが本題である。
FTXは氷山の一角に過ぎない。
Tetherは、発行した800億ドルのコイン価値の裏付けとなる流動的なドル資産を保有していない。Tetherが破綻した場合、その影響はFTXの何倍にもなり、銀行やヘッジファンドの破綻につながる主流の金融に確実に影響を与えるだろう。
Tether の崩壊が多少遅れるとしても、それは、CIAがウクライナ(民主党のマネーロンダリング計画)や、世界中で行う、いわゆる「カラー革命」の資金調達に、Tetherが非常に役立つと考えるからだろう。
すべては、私たちの目の前で展開されている。そうしている間に、暗号通貨のドミノ倒しは続いており、主流の金融を打ちのめすまで倒れ続けるだろう。
さよならBlockFi
暗号通貨取引所BlockFi(ブロックファイ)は破産を申請した。BlockFiは、しばらくの間、窮地に立たされており、最終的に、それらの顧客に返済するための利用可能な資金が不足していたため、11月11日にその顧客による償還を停止した。
それは、より大きな暗号交換所FTXによって買収されることに合意していたが、FTXは最大の暗号通貨詐欺であることが明らかになった後、その買収取引は放棄された。結局、BlockFiは評価額が暴落し、流動性が低く、顧客に支払う方法がなかったため、閉鎖して破産を申請した。
暗号通貨に直接関与していなくても、投資家がここから得るべき重要な教訓がいくつもある...。
1つ目は、暗号通貨の世界は密に繋がっているということだ。ある取引所は、その資金を別の取引所に預け、それが連動してデイジーチェーンのようにつながっていく。

もちろん、チェーンの1つのリンクが失敗すれば、チェーン全体が崩壊し、誰にも(資金が)返済されない。これは十分に悪いことだが、暗号通貨の国で起きていることはさらに悪いことである。
House of Cards(砂上の楼閣)
他者から預金を受け取る当事者は、その預金を担保に借金をする。これによってレバレッジがかかり、破綻の際の金額は、当初受け取った金額よりはるかに大きくなる。
この無謀な行為の参加者の多くは、顧客に利息を支払うと申し出た。実際の暗号通貨は証券ではなく、それ自体では何の利益も得られないのに、どうして利息を提供できるのだろうか?
そんなことは聞かないでくれ。
「利子」を支払う当事者は、「利子」を支払う別の当事者から利回りを受け取ることになるので、元の詐欺に利子の追加分も加わっていたのである。連動する預金、借入金、レバレッジ、利息、デリバティブなどは、すべて暗号通貨詐欺の一部だったのだ。
さらに、暗号通貨の世界で目にする「10億ドル」の損失の多くは、実際にはドルではなく、暗号通貨の価値を大きく膨らませてドルで評価した損失、融資、暗号通貨の預金である。(これもレバレッジの一種だ)
残っているのは、今にも崩れ落ちそうな砂上の楼閣である。LunaとThree ArrowsはFTXの前に破綻した。その後、BlockFiや他の企業が破綻している。Genesisはその次かもしれない。
このスローモーションのような連続崩壊は、まだ終わっていない。暗号通貨世界の崩壊が銀行、ブローカー、ヘッジファンドといった主流の金融界に溢れ出すのは時間の問題だ。
私が言えることは、(崩壊が起こるためには)時間をかけさえすればいいということだ。(了)
考察
今回も、前回と同じく投資情報のサイト The Daily Reckoningの論説を紹介しました。
今度は、暗号通貨の話題です。
(おまえは、金融については、投資情報サイトを信用しないんじゃなかったっけ?)
そう言わずに、陰謀論だと思って、話半分に受け止めてもらって結構です。
過去に金融機関が破綻したとき、事前にいろいろ噂が出てきてはいましたが、破綻する前日までは、窓口の社員はいつもと変わらず業務をしていたようです。(直接見たわけではありませんが)
以前から感じていたことですが、現在の国際金融界は、壮大な
「ジジ抜き」ゲームをやっているのではないかということです。
ここ十数年間、世界各国の金融緩和と低金利政策の波に乗って、手元のカード(金融資産)の枚数が多ければ多いほど、プレーヤー(投資会社)はゲームを有利に進めてきました。
ここにきて、近い将来、このゲームが終わってしまうかもしれないと気付いたプレーヤーは、早めに抜け出したいと思ってはいても、カードがペアにならなければ(大きな損失を出さずに売却できなければ)、新たなカードを引いてゲームを続けなくてはなりません。
また、彼らは常に短期的な利益(日銭)を上げ続けなければならない立場にいます。さらに彼らは、このゲーム以外で稼ぐ手立てを持っていません。だから、ゲームオーバーになる直前まで、今まで通りにプレイしている振りを続けます。(山一や拓銀のように)
ペアになったカードは、(返済金、配当金、利益として)処理することができますが、そうでないカードを勝手に捨てるわけにはゆきません。そんなことをすれば、雇い主(投資家)の信用を失い、このゲームが終わる前に退場させられてしまうでしょう。
だから、手の内に「ジジ」と思われるカードがあっても、ペアになることを期待して、すまし顔でゲームを続けている。そんな状況なのかもしれません。
しかも、このゲームが「トランプのジジ抜き」と違って怖いところは、初めから「ジジ」のカードの数字が決まっているわけでもなく、また、複数のカードが「ジジ」になる可能性もあるところです。
最後まで「ジジ」にならずにペアが作れるカードは何か?
株式なのか?債権なのか?ドルなのか?金なのか?不動産なのか?
少なくとも暗号通貨ではなさそうです。
